徒然なるままに ~ Mikako Husselのブログ

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書評:今野敏著、『ST 警視庁科学特捜班 青の調査ファイル』(講談社文庫)

2018年12月12日 | 書評ー小説:作者カ行

「ST 警視庁科学特捜班」の色シリーズ第一弾『青の調査ファイル』はST文書担当の青山翔が活躍するエピソードです。この「色」シリーズの存在を知って初めてSTメンバー全員が色を表す名前を持ってることに気づきました(笑)

心霊テレビ番組のための心霊現象を撮影するため、夜中に無人状態でビデオを回し続け、翌朝テープを取りに来たADが、誰一人いないはずのマンションの部屋でプロダクションのディレクターが首の骨を折って死んでいるのを発見します。部屋にあった脚立から落ちたにしては不審なけがと姿勢であったにもかかわらず、STを敵視する検死官川那部警視が事故扱いしようとします。所轄とSTは事故でない可能性を捜査します。スタッフ間の反目、霊能者、タレントらの人間関係が入り組む事件の真相をプロファイリングの専門家青山翔が突き止め、「御祓い」の撮影のために再度関係者が全員集められた中、昔の探偵小説に登場するような探偵のごとく「犯人はお前だ」的に真犯人を特定します。

そして最後に「ねえ、僕、もう帰っていい?」というところがブレなくておかしいです(笑)この人はなんでいつもこんなに帰りたがるんでしょうね。


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