gooブログはじめました!

写真付きで日記や趣味を書くならgooブログ

曲亭馬琴『南総里見八犬伝(一)』

2008-12-18 16:30:15 | ノンジャンル
 先週の木曜日発行のフリーペーパー「R25」に、「国民負担率が'08年は過去最高に」という記事が載っていました。北欧の国は高負担高福祉国家ですが、日本は高負担低福祉国家に突き進んでいるようです。次回の総選挙では、今後の日本の進むべき道のビジョンを明確に打ち出してくれる党、候補に投票しようと、改めて思ったりしています。

 さて、岩波文庫の、曲亭馬琴「南総里見八犬伝(一)」に挑戦しました。
 高野秀行さんが著作の中で、旅で読む本として推薦されていたので、買って読んでみました。最初に昭和12年に書かれた解説があり、また話の筋も冒頭に現代文で書かれていて、その部分は読めました。
 あらすじは、結城城が落城し、相模に逃れた里見義実は、滅亡した神余光弘の家来の金碗八郎に安房国で出会い、神余の逆臣山下定包を襲い、滝田の城主となります。光弘の愛妾の玉梓(たまずさ)は今は定包の妻になっていました。義実はこの美女の命をゆるそうとしましたが、金碗八郎はそれをいさめて玉梓を斬ってしまいます。義実は神余の旧領地を取り、安房国は一時しずまります。金碗八郎は暴君神余光弘に対し臣下の道をまっとうしようとして切腹しますが、いまわの際に、愛し子の金碗大輔に初めて面会し、悲しくも嬉しい気持ちで死んで行きます。義実は結婚し、一女をもうけ、伏姫と名付けます。行者の示しを受け、仁・義・礼・智・忠・信・孝・悌の八字を彫った水晶の数珠を得て、姫は美しく成長します。義実は八房(やつふさ)と呼ぶ犬を愛し、安西景連に囲まれて危うく落城と思われた時に、もし景連の首を取って来たなら伏姫を妻にさせる、と犬に言うと、果たして八房は敵将の首をくわえて帰り、里見の軍は危険を脱したので、姫は運命とあきらめ、八房に伴われて富山に登ります。金碗大輔はこれを聞き、鉄砲を持って富山に分け入っていくのでした。
 と、これで一巻のやっと半分です。そして残りの半分のあらすじも読んで、いよいよ本文に突入すると、
「京都の将軍、鎌倉の副将、武威衰へて偏執し、世は戦国となりし比(ころ)、難を東海の浜に避て、土地を開き、基業を興し、子孫十世に及ぶまで、房総の国主たる、里見治部大夫義実朝臣の、事蹟をつらつら考るに、~」とこの調子で始まり、その先が340ページ余り以上あるのを見て、私はこの時点で読むのをあきらめました。
 南総里見八犬伝はテレビの人形劇で見ていますが、「たまずさが怨霊」のおどろおどろしさと、話の荒唐無稽さが面白かった記憶があります。原文は無理なのが分かったので、そのうち機会があれば現代語訳を読んでみようかなと思いました。ということで、古文好きの方にはオススメです。