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フレディ・M・ムーラー『僕のピアノコンチェルト』

2008-10-17 16:10:34 | ノンジャンル
 WOWOWでフレディ・M・ムーラーの'06年作品「僕のピアノコンチェルト」を見ました。
 工房でブーメランを作り、少年ヴィトスの前で投げてキッチンの窓を割る祖父(ブルーノ・ガンツ)。自分の誕生日におもちゃのピアノを贈られたビデオを見て、本物のピアノを父にねだるヴィトス。開発している補聴器をヴィトスに説明する父。ヴィトスについて幼稚園の先生が苦情を言うので、母はベビーシッターのイザベルを雇います。ヴィトスは本物のピアノを買ってもらい、両親が開いたパーティで演奏し、客たちから神童と称えられます。ピアノの先生に授業料が払えなくなると、ヴィトスは引きこもりますが、イザベルには心を許します。ロック歌手になるのが夢というイザベルはヴィトスの伴奏で歌い踊り、酒を飲んで2人で寝てしまい、クビになり、母は仕事を辞めてヴィトスの世話を見ます。怒ったヴィトスは鍵を閉め、両親を家から締め出します。13才で高校に進んだヴィトスは優秀ですが反抗的で、虐めも意に返しません。教師はヴィトスの態度の悪さを母に訴え、ヴィトスは祖父に普通の人になりたいと相談します。そしてピアノ教師を依頼するためにピアノの大家ジーナに会いに連れて行かれますが、ヴィトスは獣医になりたいと言い、母は憤慨します。雷雨の夜、飛行機の翼を身に付け、ベランダから飛び降りたヴィトスは、知能指数が180から120に下がり、ピアノも下手になりますが、これはすべて演技でした。彼はグールドのゴールドベルグ変奏曲を1度聞いただけで弾けてしまいます。父の会社が大赤字で父がクビになったと聞いて、祖父に頼んで口座を開いてもらい、株取引で大儲けをし、アメリカ資本に変わって父の会社を買収し、父を社長として会社に復帰させます。祖父は儲けた金で実物大のフライトシュミレーターを買い、それに飽き足らずに飛行場に忍び込んでセスナを飛ばし、オオケガをして亡くなってしまいます。CD屋で再会したイザベルにダイヤの指輪を贈り、セスナでジーナの邸宅の庭に降りると、ジーナは迎え入れてくれ、ヴィトスは演奏会でデビューし、イザベルから花束を贈られ、スタンディング・オベーションを送られるところで映画は終わります。
 祖父との心暖まる交流、反抗的ながら愛情深く、驚くべきピアノ技術を見せる主人公、魅力に溢れた映画です。ピアノは実際に主演の男の子が弾いており、そこも見せ場です。スイスのドイツ語圏の映画であり、その点ではダニエル・シュミットと同じですが、味わいは全くことなります。音楽映画ファン、ブルーノ・ガンツ・ファンにはオススメです。