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清水宏監督『何故彼女等はそうなったか』

2008-10-21 18:24:38 | ノンジャンル
 スカパーの707チャンネル「日本映画専門チャンネル」で、清水宏監督・脚色の'56年作品「何故彼女等はそうなったか」を見ました。
 戦後の不良少女更正施設。先生(香川京子)と園長(高橋豊子)は、新入りの畑弘子が家庭に恵まれているのに何故不良行為に走るのかが分かりません。弘子は夜中に起きだし、先生のところへ行き、抱いてと言うので先生が一緒に寝てやると、自分が妾の子で、実の母と会ったことがないと泣きます。弘子はルームメイトの子がわざと繰り返し崖から落ちて足を痛めているのを目撃し、皆に知らせます。トミ子は家に帰ることになり、先生が送っていきますが、近所の目は冷たく、義母も父も冷淡なので、すぐに家出し、補導され、先生が引き取りに行きます。工場から2人を試験採用する話が来ますが、工場の女工たちが一緒に働くのが嫌なので辞めると言い出し、計画は頓挫します。清子は昔の雇い主である女将(浪花千榮子)に、叔母を装って自分を引き取りに来てもらい、水商売に戻ります。ヨネが荷物を置いたまま姿を消しますが、物置きで陣痛に襲われているのが見つかり、苦しんだ末出産します。園長は子供を乳児園に預けようとしますが、ヨネは子供を取り上げないでと先生に訴えると、先生は泣き出し、ヨネがそんな気持ちになったのが嬉しいと言います。チヨ(池内淳子)は母に引き取られますが、多くの弟妹のために3万円で売られてしまいます。生徒たちが遠足に行くと、他の学校の子たちからジロジロ見られます。そして売春婦になっているチヨを先生が発見し、連れて帰ろうとしますが、女将に金の話をされ、諦めて泣きながら帰ります。そして、この子たちを救ってくれと訴えるナレーションが流れて、映画は終わります。
 清水宏監督の作品はほとんど見たことがなかったのですが、この作品ではその価値は分かりませんでした。少女の更正施設と言いながら、屈折した表情の子は皆無で、雰囲気も女学校といった感じで、リアリティはありませんでした。唯一の見どころは香川京子さんの美しさで、特に弘子に襲われる寝巻き姿はとても清楚な色気に満ちていて、ドキっとしました。私にとって香川さんは永遠のミューズです。ということで、香川さんのファンは必見です。