海外のニュースより

政治・経済・社会の情勢について書かれた海外の新聞や雑誌の記事を選んで翻訳しています。

「平和が韓国・北朝鮮首脳会談の眼目」と題する『アルジャジーラ」局の記事。

2007年10月02日 | 北朝鮮問題
 韓国は恒久平和を樹立することが、今週、平壌で開かれる首脳会談の最優先議題だと言っている。
 北朝鮮の核非武装化に関する六者協議の進展に勇気づけられて、盧武鉉韓国大統領は、月曜日に、「多くの問題が議論されるだろうが、私は韓半島における平和の樹立を最優先するつもりだ」と述べた。
「平和に対する確信がなければ、われわれは繁栄と統一を約束することはできない」と彼は、ダイジョンで行われた軍事パレードで述べた。「六者協議は、新しい局面に入った。」
 韓国と北朝鮮とは1953年に休戦協定に調印したが、技術的には未だに交戦状態にある。
日曜日に六者協議の交渉団は、北朝鮮の核兵器計画を終わらせる次の段階について合意文書を作成したが、全部の政府が計画を再検討するために休会を要求した。
しかし、韓国の高官は、平壌を彼らが「敏感な争点」と呼ぶものを押しつけることを欲しないと言っている。
 そういうわけで、盧武鉉が金正日と会談する場合、北朝鮮の核開発計画と人権問題は、回避される。
 盧武鉉大統領は、北朝鮮に何十億ドルかの経済支援を行う予定だ。だが、批判者は、盧武鉉は、それほど多額の経済援助を約束するので、北朝鮮は、核兵器計画を停止させるために地域諸国が提案しているアメを拒否するかもしれないと感じている。
北京で北朝鮮の核非武装化に関する六者協議の間、交渉団は、95万トンの燃料と引き替えに、反応炉を恒久的に使用不可能にするための予定を仕上げていた。
 「韓国政府は、米国に北朝鮮との合意は、六者協議の半歩後に下がったものだと約束した。しかし、実際はそれは、六者協議よりも数歩前進している」とワシントンにあるヘリティジ財団の「東北アジア研究所」のブルース・クリングナーは言う。
 韓国の「国際経済政策研究所」の研究員であるジョン・ヒュンゴンは、「韓国の経済協力は軍事的緊張の緩和を狙っている。平和な韓半島は、韓国経済に直接のインパクトを与える」と述べた。
 韓国は、北朝鮮の軍事的脅威に脅かされているが、同時に金正日政権の突然の崩壊をも恐れている。崩壊した北朝鮮を併合すれば、自国の経済も破綻するだろう。
 韓国が経済的に発展したのに、北朝鮮の経済は劇的に弱くなった。大規模な洪水に見舞われたのと、2006年の核実験後の国連による制裁のために、この国は、食糧援助と石油の供給を必要としている。
 韓国高官によれば、北朝鮮のインフラを立て直し、共同経済地域を展開するという新しいプロジェクトを盧武鉉大統領は提案するかもしれない。
 大多数の韓国民は統一を望んでいる。しかし、最近の調査では、四人のうち三人は、統一のプロセスがもっとゆっくり動くことを望んでいる。
 「統一研究所」の経済専門家であるキム・ヤンユンは、北朝鮮の経済再建は、「分割払い計画に基づく統一と記述できる」とロイター通信に語った。「統一で一番重要なことは、両国の経済格差を取り除くことだ。」
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