海外のニュースより

政治・経済・社会の情勢について書かれた海外の新聞や雑誌の記事を選んで翻訳しています。

「大政党は縮み、小政党は太る」と題する『ヴェルト・オンライン』の記事。

2009年07月29日 | 政治と文化
大政党がどんどん党員を失っているのに、自由民主党(FDP)と「緑の党」と「左翼党」は党員数は増えている。すべての党で、女性の党員が増加している。「キリスト教民主同盟」(CDU)と「キリスト教社会同盟」(CSU)と「社会民主党」(SPD)は、劇的に平均年齢が高くなった。これらの党員の5%だけが30才以下である。このことを明らかにしたのは、雑誌『議会問題』の今月号に掲載された政治学者のオスカー・ニーダーマイヤー(ベルリン自由大学)の研究報告である。彼の数字は、昨年12月31日のものだ。
党員数を最も減らしたのは、SPDで、昨年中に3.5%減少し、昨年末の党員総数は、52万969人だった。党員証が返却されたのは、ブレーメンとヘッセンで、マイナス4.7%に達した。原因として、恐らくアンドレア・イプシランティ議員の約束破りと赤々緑の連立によってヘッセン州政府を形成するのに失敗したことが挙げられる。趨勢に逆らって、ブランデンブルク州とメクレンブルク・フォアポンメルン州の社民党支部は、党員数を増やした。
 全党員の1.4%を失ったCDUは、ベルリン市、ブランデンブルク州、チューリンゲン州で党員を増やした。ドイツ連邦全体では、CDUに属する党員は、男女合わせて、52万89472名である。最大の減少を示したのは、ニーダーザクセン州で、3.3%減少した。バイエルン州の州議会選挙では、CSUは、党員の2.3%を失った。現在、CSUの党員証を持っているのは、16万2533名である。(CDUとCSUは姉妹党で、CSUは、バイエルン州にしかない。党首はゼーホーファー。--訳者注)
 これと反対に、「自由民主党」(FDP)と「緑の党」は、3年間に、再び党員を増やした。FDPは、2.4%増加して、6万5600名となった。FDPは、バイエルン州では、記録的な増加を見せた。バイエルン州では、12.9%も増加したのだ。しかし、FDPは、東部諸州では、減少した。「緑の党」は、党員が2%増え、党員総数は、4万5192名に達した。ブランデンブルク州、メクレンブルク=フォアポンメルン州、シュレスヴィヒ=ホルスタイン州では、州の党支部は最大の増加数を得た。
「左翼党」では、非常に異なるイメージが示された。彼らに所属する党員は、昨年中に、6%増えて、総数7万6031名となり、単独で西部諸州の州議会に参加した。こうして、左派政党の党員数は、ザールラント州では、61%に達した。左翼党党首オスカー・ラフォンテーヌの故郷(ザールラント州)では、「左翼党」の党員数は、1,904名から3,065名に増加した。既に多くの左派政党党員が、「社会統一党」(SED)の党員証を持っている東部ドイツでは、左派政党は、大幅に減少し、たとえば、ザクセン=アンハルト州では、マイナス6.6%に達した。
大政党も「左翼党」も党員の平均年齢が高くなった。「左翼党」では、半分以上の党員が60才以上である。CDUでは、60歳以上の党員は、48%、SPDでは、46.7%、CSUでは、42.7%に達している。これらの政党では、30才以下の党員は、5%しかいない。
アンゲラ・メルケルが首相であるのに、政党の中では、女性は少数派である。CDUでは、女性の党員は、25.5%。CSUでは、18.9%、SPDでは、31.1%,「緑の党」の女性党員は、37.4%、FDPでは、22.8%である。(以下省略)
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