海外のニュースより

政治・経済・社会の情勢について書かれた海外の新聞や雑誌の記事を選んで翻訳しています。

「警察はカメラの前でのテロ殺人を食い止めた」と題する『ヴェルト』紙の記事。

2007年02月01日 | テロリズム
ロンドン発:イングランド中部のバーミンガムで、警察は全部で九人の容疑者を逮捕した。BBCの報道によると、このグループは、英国兵を誘拐して首を切ることを計画していた。その場面をビデオで撮影し、インターネットに流すつもりだった。それに対する公的な裏付けは存在しない。
ロンドンの夕刊紙『イーブニング・スタンダード』の情報によると、処刑ビデオで彼らはブレア首相をイラクから英国軍を撤退させるように脅迫するつもりだった。「首相に対する圧力は想像を絶するものとなっただろう」という治安当局からの情報提供者の言葉をこの夕刊紙は引用している。
記者会見で、警察は、背景については沈黙を守った。デイビッド・ショー刑事は、数日あるいは数週間を要する現に行われている捜査の理由を述べた。手入れは、数ヶ月に渡って準備された。逮捕は、イスラムの信仰をもった移民が住んでいるバーミンガムとその周辺の数カ所で行われた。警察の反テロ部隊と並んで、国内情報機関(MI5)も容疑者逮捕に参加した。
BBCテレビとスカイ・ニュースの情報によると、このグループは、人質として捕まえようとしていた兵士を選んでいた。それは英国軍と共にアフガニスタンに駐留している恐らくイスラムの信仰を持った若い陸軍兵だと推測されている。その青年が休暇中に誘拐し、見せ物的な行為において処刑することが目標だったと言われている。そうなれば、それは英国本土での「ビデオ処刑」第一号となっただろう。このグループが人質として後を追っていた英国兵は、現在、警察の保護下にある。
ロンドンの英国内務省は、「全国的な反テロ作戦」について語った。警察と同様に、ジョン・リード内務相も、テロ容疑者達の計画については、正確な陳述を拒否した。「メディアに対して、憶測を広めたり、進行中の捜査に影響を及ぼすかもしれない情報を公表しないように訴える」とリード内務相は述べた。
その間、バーミンガムの住民は、若いモスレムがますます過激になることについて苦情を述べていた。「水曜日朝の手入れは、現在の不安をさらに掻き立てる」とルドロー・ロード・モスクの代表であるシャビル・フッセインは述べた。他の住民は、逮捕された者達をこれまで何の罪も犯したことのない目立たぬ若者と表現した。彼らも他の容疑者も無実の疑いがある。
 昨年8月に初めて、英国警察は、1ダース以上のテロ容疑者を逮捕することによって、液体爆弾による旅客機へのテロ攻撃を食い止めたと言われる。2005年7月7日には、四人の自爆テロリストがリュックサック爆弾でロンドン地下鉄とバスの乗客52人を殺した。
[訳者の感想]2005年7月7日のロンドン・テロ以後、英国警察のテロ取り締まりは大部強化されているようです。
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