海外のニュースより

政治・経済・社会の情勢について書かれた海外の新聞や雑誌の記事を選んで翻訳しています。

「イェーメン・グループは、新しいテロの脅威の傾向を示している」と題する記事。

2010年01月03日 | テロリズム
テロに対する戦争がイェーメンからのアルカイダに対して向けられるにつれて、米国の情報員は、この国の戦略的位置と無法さと不安定とによって、イェーメンは、パキスタンやアフガニスタンよりも、もっと問題の多い戦場になるかもしれないと言う。
 貧困化した国民は、内戦をやっており、9.11のテロ攻撃以前のアフガニスタンよりも、アルカイダの戦士にとってもっと好都合になったと情報員は言う。
 オバマ大統領が、土曜日に、情報の共有や訓練と「アラビア半島のアルカイダ」として知られるこの地域でのアルカイダの支部に対する協同攻撃を含むイェーメンとのパートナーシップを宣言した際に、彼は脅威の重大性を過小評価している。
 イラクとアフガニスタンにおけるオバマの最高司令官であるデイヴィッド・H・ペトレイアス大将は、土曜日に、到着し、アリ・アブドラ・サレー大統領に会って、米国は、来年その反テロ援助を拡大すると宣言した。
 イェーメン政府も、数百名の部隊をマレブ州の山地と他のアルカイダの牙城に派遣した。
 12月25日に起こったデトロイト行きの航空機爆破未遂事件に関して詳細を述べたオバマは、アルカイダのイェーメン支部がノースウエスト機を爆破しようとした23才のナイジェリア人を訓練し、装備を与えて送り出したと述べた。
 イェーメンでのアルカイダの台頭は、部分的には、この國の地理的位置の産物である。それは、アラブ世界の中心に位置し、アラブ人の作戦行動が目立つ南アジアやアフリカにある他の軍事的拠点よりも遙かに好都合である。
 しかし、更に、代々の米国行政府が腐敗していて怠慢だと非難してきた政府の弱さが加わる。地方の混沌たる情勢だけでなく、首都においても、イェーメン当局は、多数の疑わしい脱獄や、逮捕されたアルカイダの上級メンバーのあからさまな釈放を助けてきた。
 その結果、ワシントンとイェーメン政府との間には相互不信が増大してきた。イェーメン政府高官は、数ヶ月かかるから、新しい軍事援助も急激には状況を変えないだろうと言っている。
 しかし、イェーメン・グループがパキスタンとアフガニスタンとの国境にいるアルカイダの核と同じぐらい危険になるには、それには、まだ、訓練と戦士募集のインフラが欠けている。(後略)
[訳者のコメント]1月3日付の『ロサンジェルス・タイムズ』の記事です。筆者は、ジョッシュ・メイヤーという人です。
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