海外のニュースより

政治・経済・社会の情勢について書かれた海外の新聞や雑誌の記事を選んで翻訳しています。

「すべてのタリバンがテロリストであるわけではない」と題する『ヴェルト・オン・ラインン』の記事。

2007年07月28日 | テロリズム
--外務省は、タリバンを「テロの儀式主催者」だと表現し、メディア戦争を仕掛けていると彼らを非難しました。このプロパガンダに対してどう対処したらいいですか?
ライナー・アルノールト:タリバンがメディア戦争を仕掛けているということは、誰も否定できません。私たちは、勿論それに対して怯えたり、私たちの(アフガニスタンでの)介入をその都度議論したりするという誤りを犯してはなりません。そんなことをすれば、タリバンの思うつぼです。だが、重要なことは、すべてのタリバンがテロリストではあるわけではないということです。私たちはもっと細かい議論をすべきです。タリバンは、原理主義的なイスラム至上主義信奉者ですが、彼らは必然的に戦闘的であるわけではありません。
--昨日、その遺骸がドイツへ輸送された技術者は、アフガンニスタンの復興に参加していました。あそこでは、まだおよそ意味のある開発援助をすることができるのでしょうか?
アルノールト:北部地域では、できます。南部では事態は、すでにずっと複雑です。あそこでは、あらゆる再建の仕事は、安定化の要素とかみ合わなければなりません。
--フランク・ヴァルター・シュタインマイヤーは、ドイツ連邦は派遣軍の人数を増やすべきだと主張しましたが、それは正しいのでしょうか?
アルノールト:単純に「もっと増やせ」というのは、挑戦に対して正しくはないでしょう。私たちは、何がなされなければならないかについて、目下、かなり正確にわかっています。最大の欠陥の一つは、「アフガン国民軍」の建設です。それは、あまりにゆっくりとしか進んでいません。陸軍は、まだ、持たなければならない質を持っていません。技術的にも、彼らは、必要な治安状態を作り出すことができません。その限りでは、外務省は正しいのです。われわれはもっと沢山やらなければなりません。
--シュタインマイヤー外務大臣は、それであなたの党に対して期待が大きすぎるのではありませんか?
アルノールト:アフガンニスタン派遣軍についての議論は、社会民主党内部では、非常に高いレベルで行われています。私は、ISAFの安定化委任の枠内で今後も責任を引き受ける覚悟は会派の中ではできているという印象を持っています。
--「緑の党」は、アフガンへの連邦軍投入についての態度を九月に特別派遣団会議で明らかにしようとしています。それも社会民主党にとって一つの選択ではありませんか?
アルノールト:私は、これが、党大会で明らかにされるべきテーマだとは思いませんね。
会派の中での私たちの立場は、来週、公表されるでしょう。政府は、「持続する自由」作戦のリスクについての議論の初めに私たちの言うことに耳を傾けました。反対に、私たちは、ドイツの対外的責任が問題になる場合には、政府の言い分に耳を傾けます。この責任を念頭に置いて、賢明な委任を行うことが、来週の課題です。
--タリバンの軍事指揮官は、すべての外国人は直ちに危険に曝されると言明させました。にもかかわらず、あなたはまた、アフガニスタンに行きますか。
アルノールト:ええ、行きますよ。
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1 コメント

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善意の限界 (yosi29)
2007-08-07 02:05:21
韓国人の拉致が発生しています、善意の限界を感じます。
国家間の干渉がどのような、規範で許されるのか、善意であっても限界がある。
善意は、あくまで外部の価値観でしかない。
国際間でどのような、行動が許されるか、善意の個人も、現地ではその行動は外国人と評価される。
難しい、人に延命拒否を認めるなら、国家民族の福祉拒否を認めるのが正しいのかもしれません。
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