東京ナイト

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日本の歴史3 大王から天皇へ

2009-01-02 23:23:03 | 
本は「日本の歴史3 大王から天皇へ」熊谷公男(講談社)



網野善彦や宮本常一を読んでいても、その根っこにある歴史の事を良く知らないので、お正月のこの機会に勉強してみることにした。で、読んでみたら知らなかった事がたくさん書かれていてびっくり。すごく参考になった。

一番驚いたのが、5世紀から7世紀にかけての日本で、倭王権の権力基盤の強化に朝鮮半島の政治動向が大きな影響を与えたということ。具体的には、高句麗、新羅、百済、そして加耶諸国(半島南部の慶尚道に栄えた国々)などと、半島の政治情勢に応じ相手を代えながら結びつき、その都度、軍事援助と引き換えに先進技術や技術を持った渡来人を手に入れ、王権の権力強化に役立てた。その為に、何度も半島の争いに援軍を送ったり、使者を立てたり、朝貢されたり、めまぐるしい外交を繰り広げている。

そうして得た先進技術を王権が独占的に管理することで自らの権力強化に役立て、地方に林立していた豪族たちを従える事に成功していく。
なんとなく江戸時代の「鎖国」の印象から、こんなに積極的に海外と交流していたとは思わなかった。というか、倭王権自体が半島とのアクセスなしには、まったく違った歴史となっていただろうということが想像できる。
大王から天皇に至る過程もドラマチックで面白い。大陸の中華思想に対抗して、「日本風」中華思想を形にしたものなんだけど、それも半島や大陸の政治情勢を抜きにしては語れない。
最後は7世紀後半の天武天皇の誕生によって「天皇」という地位と「日本」という国が一応完成するんだけど、これも数世紀にわたる王権の強化と壬申の乱という大きな内乱があったからこそ。

「天皇制」は当たり前のことなんだろうけど、決して所与のものではなく、長い時間をかけて作られてきた制度なんだということを認識できた。
ほんと目からうろこの事ばかり書いてあって刺激的だったし、勉強になりました。

実家に行ってきました

2009-01-02 08:06:37 | Weblog
昨日は実家に行ってきました。

実家でのんびり、と思っていたのですが、いろいろやることもあって家を出たのは夕方。渋谷に寄ったりして、着いたのはけっきょく暗くなってから。日本酒で乾杯して手巻き寿司を食べて家族で新年を祝いました。

ただ親父の体調は、いまひとつな様子。気がかりです。薬が多すぎるのではないかとも思います。
帰り道、彼女とこれからの事について話しました。ふだんはのんびり呑気に過ごしているのであんまり考えたことがなかったのです。もういろいろ考えなければいけない年なんだと今更ながら思いました・・・。うーむ。