東京ナイト

旅行、食事、映画にお芝居、日々のささやかな幸せを記録します

銭湯のペンキ絵について語る会

2008-11-30 00:28:34 | イベント
今日は若きペンキ絵見習い師が銭湯のペンキ絵について語る会があると言うので行ってみた。なんとなく少し広い会場でスライドとか使っての講演会なのかと思っていたんだけれど、神保町の雰囲気のある「喫茶去」で美術史を専攻されている大学の先生を中心とした参加者8人のこじんまりした会だった。

でも、逆にその規模が大学のゼミのような雰囲気で和気藹々とした楽しい会となった。先生の子どもの頃の銭湯の話などをしてくださったんだけど、台東区の日の出湯や有馬湯では、銭湯の前におでんの屋台が出て、銭湯に入り終わったお客が、帰りにそのおでん屋で一杯コップ酒を飲んでいた、とか面白い話が聞けて大満足。見習い師もこれからについて語ってくれたり、いや、なかなか良い会だった。
パブリックな空間でありながらパーソナルな時間を過ごす場でもある「銭湯」という不思議な「場」を改めて面白いと思った。

見習い師の彼女がこれからどんな活動を展開するのか、可能性の選択肢はたくさんあると思う。どちらにしても悔いのないように、銭湯のためにも頑張って欲しいよ。

本は「僕らが働く理由、働かない理由、働けない理由」。
稲泉連という若干21歳の大学生が書いたノンフィクション。若者たち8人にインタビューして、彼らが今、なぜその生活を送るようになったのかを振り返り、焦燥、失望、情熱、不安、いろいろな感情に揺れるそれぞれの人生を描いている。21歳と言うのが信じられないほどの秀作。けっきょく、この作者は後に大宅壮一賞を取るんだけど、この作品を読んだだけでその才能をじゅうぶん感じさせる。

8人の若者へのインタビューなんだけれど、インタビュアーがまだ、社会に出る前の若者(でも高校を中退し、大検を経て大学に入った)ということもあり、取材をしている相手の話が自分に返ってきて、著者も混乱してしまっているのが伝わってくるようなビビッドなニュアンスがある。ベテランライターだったら人生を知っている分、「この取材対象者は青いなー」と感じてしまいそうな事も、自分の事の様に共感を持って聞いているのが分かる。
どこに進んでいけばいいのか分からなかった、高校生の頃の自分を思い出してしまった。って、今もよく分からないけれど…。

清水湯@武蔵小山

2008-11-29 00:04:24 | 銭湯
今日は会社の所属部署の目標達成祝い。
このところ毎月連続して達成しているので、今月も他の部署の人も誘って12人での飲み会となった。

で、今回も幹事だったんだけれど、「銭湯の魅力を伝える」という目的で武蔵小山にあるすばらしい銭湯、清水湯に入って、そのあと近所のちゃんこ屋「西海」で飲むというナイスなプランを立てた。
が、けっきょく銭湯に入ったのは3人・・・。他の人は仕事が終わらずちゃんこ屋からの合流となった。わざわざ武蔵小山で飲んだのはいい銭湯がある、と言うだけの幹事の強引な理由なので、本当にがっかり。と言うか、ちゃんこ屋から合流した人は「何でわざわざ武蔵小山?」と思ったはず。うーむ・・・。

でも、清水湯は相変わらず軟水でお肌がつるつるになる良い銭湯。なんといっても源泉が二本引いてあるという最高の温泉力でビギナーの二人も大満足の様子だった。わざわざ遠くの温泉に行くなら、まずは品川区のこの清水湯を体験するべき。黒湯、黄金湯と二種類の温泉で設備も新しく、いやー銭湯未来形とも言うべき最高の銭湯でした。

ちゃんこ屋さんも町田先生の紹介だけあって美味しくて安くて良いお店でした。銭湯伝道という目的は充分伝えられなかったが、少しでもファンを増やすという地道な努力が明日の銭湯を支えると思う今日この頃なのだ。

リクルート「創刊男」の大ヒット発想術

2008-11-28 08:35:36 | 
風邪を引いてしまいました。

昨日は飲みに行く約束があったのですが、ドタキャンしておとなしく家に帰ろうと思っていました。でも、夕方から会社で、あるテーマでブレストをしたのですが、これが非常に盛り上がり、体調が悪いにもかかわらず5時間以上話し続けました。ひとつのテーマの会議で5時間も話したのは初めて。で、参加者もみな満足したし、いろいろな発見があり、上手くいったと思います。

先日、『リクルート「創刊男」の大ヒット発想術』という本を読みました。
「とらばーゆ」「フロム・エー」「エイビーロード」「じゃらん」といったリクルートの雑誌を編集長として創刊し続けた、くらたまなぶ、という人の本です。いかに会議を活性化させるか、アイデアを引き出せるような会議にするか、をテーマにさまざまな事例やヒントが詰まった本。

で、これを読んで以降、さっそく意識的に会議を活性化するように気をつけるようになりました。どうも「会議は退屈だ」とか「時間の無駄だ」とか思いがちですが、メンバーを選んで、進行に注意すればこんな楽しいことも無いと思うようになってきました。
と言っても、「揚げ足取りの人」「何でも反対の人」「自分の意見ばかり主張する人」が入ると途端にダメな会議になってしまいますが・・・。

消費者は消費という形で生産に関わっているんだ

2008-11-27 01:22:34 | Weblog
今日は家に帰ってから来月ある妹の結婚式の準備でバタバタ。

今回こだわっているのはお酒。呑み助の妹の結婚式らしく、日本酒とワインは僕が日本で一番おいしいと思っている生産者から直接送ってもらうことにした。
それで思い出したのが、先月、そのワインの生産者から聞いた「消費者は消費という形で生産に関わっているんだ」というコトバ。

今は流通がとても複雑で、食べている食材が世界のどこでどんな人によって作られているのかが分からなくなっている。「いのちのたべかた」というドキュメンタリー映画を前に見たけれど、食べ物の生産の現場は消費者の想像をはるかに超えるすごいことになっていた。偽装牛肉とかの食品の不正問題も同じ根っこ。

でも、せっかく物流や決済が便利になっているんだから、もっと生産者と消費者が直接やり取りしても良いと思う。顔の見える生産者のものを食べたり飲んだりして、その感想を伝え、それがまた生産者にフィードバックされていくという関係。
そうやって信頼できる生産者の生産物を頼むことで、生産者も安心して適正な価格で生産と販売ができるし、消費者も安心しておいしい食べ物を手に入れることができる。こういう関係が広がれば良い循環が生まれるはず。
今回のようにお祝いの席で、自分が本当においしいと思えるお酒を直接頼めるのはとても幸せで豊かなこと。

とりあえず、もっといろんな生産者と知り合いたい。
お酒とお米はすでに信頼できる人がいるので、今度は野菜かお魚。
そのためにももっと旅に出かけなきゃ。

「サバイバル登山家」

2008-11-26 01:21:53 | 
「サバイバル登山家」というすごい本がある。服部文祥という登山家の書いた本で、お米と基礎調味料だけを持って長期山行を行うという、これまでの登山では聞いたことも無い新たな登山のジャンルを開拓した記録を紹介している。

で、服部文祥の新刊「サバイバル!」がちくま新書から出たのでさっそく読んでみた。すごく面白い!
今回は、日本海から上高地まで200kmをたった一人で登山道もほぼ使わず踏破するというチャレンジ。例によって、お米と基礎食料だけを持ち、あとは岩魚を釣ったり山菜を取ったり、自分を追い詰めるようなストイックな登山方法。
圧倒的な自然の力と対峙するために、あえて便利な道具や仲間の力を借りず、たった一人で自分の無力を感じながらも精一杯挑戦する。「死」を身近に感じることではじめて「生」の実感を得ることができる。
家族もいて仕事もちゃんとあるのに、そこまで自分を追い詰める「業の深さ」。

読んでいて阿佐田哲也の「麻雀放浪記」を思い出した。この小説の登場人物たちも、その生を一瞬であれ確かなものにするため、破滅的なギャンブルを続けている。たとえ最後は運命から逃れられないとしても、自分の生を精一杯生き抜いたという実感を得ることができるのだろう。

ディズニーランドでお金を払って「お客さん」として楽しませてもらうのではなく、例えば「自分の意思と力で」高さ300mの滝をあえてフリーソロで登る服部文祥。その「生」の濃さ深さはどれほどだろうか。うーむ、かっこよすぎる。

とりあえず、今年の冬山は僕も頑張ろうと思う。

今日の銭湯は越谷市の蒲生温泉。
ムクリ破風で番台式の江戸前銭湯。ペンキ絵は早川絵師の富士山だし、鈴栄堂のタイル絵も2枚揃っている。おまけにレア物の白ケロリンの桶も現役で使われているというかなりの掘り出し物銭湯。期待しないでたまたま行ったんだけれど、すごくいい気分っす。

情報革命バブルの崩壊

2008-11-25 01:46:00 | 
今日は一日家にいて掃除と読書。
読んだのは山本一郎著・「情報革命バブルの崩壊」文春新書。

『「ネット社会」「ネット広告」はバブルだった!』という帯のコピーに興味を持って読んでみた。
書いてあることはすごくシンプル。「革命的なビジネスモデル」とか言って世の中を一変させたかに見える「IT革命」のほとんどは自分たちで何も生み出していない。例えば「Yahoo!」のニュースとかも別に自社で取材したわけじゃなく、ただ、新聞社からネタを安価で買ってきて貼り付けているだけ。で、その際たるものがソフトバンク。でも、ケータイ事業への進出は、そのほとんどを借入金でまかなっており、もう少しで破綻するんじゃないか? といった感じ。

語り口はいまひとつ甘くてデータの信憑性に疑問もあるけど、朝日新聞がいよいよ赤字に転落した今、新聞社は「Yahoo!」のニュースとかの情報提供を方向転換するかもしれない、というのは想像できる。いま、当たり前のように使っているネットでのこうしたサービスも、変わるかもね。

東京ナイトでも、イベントの宣伝をネットに頼っている。「mixi」も1年前は大きな効果があったけれど、今夏にはもう告知力は半減したと実感として思う。僕みたいな素人がイベントを主催できたのも、「IT革命」のおかげかと思うけれど、わずか1年でこれほどの変化があった。これからどうなるのか、まったく予想はつかないが、本当に大きな変化があると思うよ。
「情報革命」とか大きな話じゃなくて、とりあえず自分のイベントをどうしたら上手く告知できるか、というのが一番気になるところ。まあ小さな話だけど。

パクチー料理専門店

2008-11-24 00:13:29 | グルメ
経堂に世界初のパクチー料理専門店「パクチーハウス」がオープンして今日が一周年。それを記念してのパーティーがあったので、テレビ関係の友人Yさんとふたりで遊びに行った。
このお店は、出てくる料理すべてにパクチーが使われている、まさにパクチー好きにはたまらないお店。パクチーがたくさん入ったピータン豆腐とかパクチーの根っこを使ったパクチーキムチとか美味しい料理があり、これまでにも何度か訪問している。店長さんも面白い経歴の方でユニークなお店。

という訳で、パーティーなので他の常連さんと交流を深めようと思っていたんだけれど、友人との会話が盛り上がりすぎて、けっきょく5時間以上ずっとふたりで話し続けた。ほんと頭の回転が速くて面白い人だよ。話題は彼女の家族の話から浦和レッズ、それぞれの旅の思い出とか色々。

このお店はお酒のラインナップがいまいちなんだけれど、店長さんが開店一周年ということで4.5リットル入りの巨大な一升瓶(?)をお客さん全員にサービスしてくれて、大好きな日本酒も飲めてハッピーだった。

今度はYさんが浦和レッズの試合に誘ってくれるとの事。サッカーってほとんど見たことも無いけれどレッズファンは熱いそうなのでなんだか楽しみ。

結婚パーティー

2008-11-23 00:04:45 | Weblog
今日は「銭湯ナイト」でご一緒させていただいているつかささんの結婚パーティー。
渋谷のクラブで大勢の参加者を集めて盛大に行われた。

たくさんのバンドが登場し、つかささんもステージに立ったり、銭湯博士・町田さんが講演したり、テンコ盛りの内容ですごく盛り上がった。

やっぱり結婚式はその人がこれまでどんな人生を歩んできたのかすごくよく分かるので面白い。今日は型破りだったけれど参加者みんなが楽しんだ良い式だったと思う。
今日の午前中は来月行われる、僕の妹の結婚式の構成案を考えていたので、いろいろ参考になった。
まあ、とにかくあんまり型にとらわれずゼクシイとかに書いてあることは無視して参列者と当事者が一体感を感じるみんなが楽しい式にすることが一番大切と思ったよ。

結婚式の司会

2008-11-21 07:24:28 | Weblog
僕の趣味のひとつに「結婚式の司会」があります。

結婚式は、新郎新婦、その両親、みんな緊張していることが多いと思いますが、自分も関係者の一人として、そうした緊張を感じることが出来るのが面白いのです。

で、来月、僕の妹が結婚するのですが、その司会をすることになりました。
親族が司会をするのはあんまり無いのかもしれませんが、やはりかわいい妹なので、自分でやりたいと思ったのです。

昨日はその打ち合わせ。
高田馬場のミャンマー料理屋でしたのですが、周りの席ではミャンマーの人たちが食事をしていて、その真ん中で結婚式の打ち合わせ、という状況はなんだかおかしかったです。

参加者のみなさまが楽しんでもらえるような式になればよいと思うので、僕もリラックスして楽しむ感じでできれば一番良いのですが、どうなりますことやら。

文化浴泉@池尻大橋

2008-11-19 00:43:27 | 銭湯
今日は会社帰りに銭湯。
文化浴泉@池尻大橋。

これといった特徴の無いビル銭です・・・。

と言っては終わってしまうのですが、別にビル銭がダメと言うわけでもなく、もちろんお風呂に入ると言う行為自体は気持ちが良く、そういった意味で文化浴泉さんもとても良い銭湯でした。
ただ、これだけしょっちゅういろんなお風呂に入っていると、印象と言う面では残りにくい感じです。もっとも常連さんにとっては、別に際立った印象も必要ないのかもしれません。

でも少しでも雰囲気を出すために、浴場組合で一般に販売しているミニペンキ絵シートとかでも貼っておけば嬉しいのにな~、とマニアは思ったりするわけです。

ちなみにミニペンキ絵シートのご案内はこちら。
http://www.1010.or.jp/sento/paint.html
セミヌードを披露してくださっている方は私の友人だったりします。
こんなお風呂も良いですよね。