東京ナイト

旅行、食事、映画にお芝居、日々のささやかな幸せを記録します

江北湯@足立区

2009-08-29 07:49:53 | 銭湯
銭湯は舎人ライナー江北駅下車の江北湯@足立区。



この辺り、道沿いに商店が並んでいますが、バス通りでもあって、道幅も狭く車を避けながら進まなければいけません。
で、ようやくたどり着いたのがご覧の通りの立派な江戸前銭湯。

入り口の両脇の塀には富士山となぜかコアラのペンキ絵。
駐輪している自転車の数も多く、賑わっている雰囲気を感じます。

フロント式。中の女将さんは常連の女性とおしゃべりの真っ最中。
お遍路スタンプを出すと、常連さんがいろいろ質問してきます。
そんな質問がしばらく続いたあと、女将さんが冷たい飲み物を出してくれました。
笑顔も素晴らしいし気配りもできるこの女将さんの力で、この銭湯はお客さんを集めているのかなと思います。

で、脱衣所。小さな庭もあって、明るく気持ちが良いです。
「光明皇后の施浴」の伝説が銭湯の由来として額に入れられ飾ってあります。

で、お客さん、やたら多いです。10人以上。男湯は皆あまりおしゃべりもせず黙っていますが、女湯からは常連さんたちのおしゃべりの声が高い天井に響きます。賑やかでいいですね。

ペンキ絵は中島絵師の作品。富士山ですが、海に浮かぶ船が細かく描かれていたりして楽しめます。お湯もけっこう熱めで、暑い日にはぴったりな温度。

という訳で、気配り女将のいる大繁盛銭湯でした。
舎人ライナーは都内屈指の名銭湯「豊明湯」もあるし、さすが「銭湯といえば足立区」の実力を感じました。

「河内音頭大盆踊り大会」

2009-08-28 08:08:55 | イベント
昨日は錦糸町の「河内音頭大盆踊り大会」に行ってきました。



何で錦糸町で河内音頭なのか聞いてみたら、作家の朝倉喬司さんなどが最初は関わっていて「東京の人間に、素晴らしい河内音頭を聞いて欲しい」との思いからはじまったとの事。

じっさい、今も本場河内からたくさんの音頭取りさんを招いてみんなで踊るのですが、河内音頭、素晴らしいです。
写真はトリをとった鉄砲光丸さんですが、素晴らしいノドと節回し、そしてなにより歌の内容が面白いです。いろんな芸能の系譜に連なる奥の深さを感じました。

で、踊りは難しい! かなり複雑なステップとリズムでけっきょく最後までうまく踊れませんでした。でも中にはすごく上手い人がいて、その人の踊りを見ているだけで楽しめるほどでした。

という訳で、ビニールシートの上にお酒とつまみを並べて、踊りたくなったら踊り、それ以外の時間はおしゃべりしたり音頭取りさんの節回しを聞いていたりと実に贅沢な時間を過ごせました。
来年の盆踊り大会が今から楽しみです!

京都の柳湯さんでの銭湯イベント開催!

2009-08-25 23:13:29 | イベント
先月、「ふろいこか~」イベントが開催されたばかりの京都でまたまた銭湯にまつわるイベントが開催されます。

主催は、銭湯ナイトで物販などを手伝ってくれる「乙女湯のたしなみ」さん。
銭湯フリーペーパー「1010」で連載もされている、銭湯好き女子です。

イベントで関西遠征なんてなんとも面白そうです。銭湯ナイトもいつか・・・。
という訳で、京都旅行を予定されている方、ぜひ本イベントもよろしくお願いします!!

---以下、サイトから転用---



「乙女湯のたしなみ」ですが秋は「東京」を旅立ちまして 西の都「京都」にて開催致します

「PoPoyans」をゲストをお迎えしたミニライブ、百万遍手作り市でおなじみの
「御多福珈琲」さんによるドリンクや「おかし屋」さんによる焼き菓子をいただきながらのんびりとすごす秋の午後、銭湯時間。そして恒例、全員であたたかい湯船につかって京都の名銭湯「柳湯」を満喫していただきます。

日時|2009年9月20日(日)10:20開場/10:30開始(15:00終了予定)
会場|柳湯 (京都市左京区新柳馬場仁王門下ル菊鉾町332) 075・771・8439
主催|湯のたしなみ
料金|3,000円  *ミニライブ、入浴料、グッズ一式、ドリンク+スイーツ付

10:20 開場 受付開始
10:35 開始(挨拶、銭湯紹介、ゲスト紹介など)
11:00 ミニライブ
12:30 番台にて珈琲御点前、座談会 
13:20 入浴開始
15:00 終了(予定)

*乙女入浴セット一式ですが、今回は「ハブラシ、石鹸、タオル、冊子、
 スイーツ、協賛グッズ」を予定しています。できましたら、普段
 お使いのシャンプー類やバスタオル(特製タオルは新品です)を
 ご持参いただけますようお願い致します。

*当日は、脱衣空間にて最初にのんびりとしていただきます。
 動きやすい服装でどうぞいらしてください。肩の力を抜いて
 リラックスして参加してくださいませ。

*第1回から第7回まで開催させていただきました様子については
 フォトアルバムをご覧ください

*予約方法
「0920 お名前、連絡先(電話番号)」をご記入の上、
yunotashinami@gmail.com までお申し込みください。
折り返し、詳細についてご連絡致します。

当日は「銭友」(銭湯でのつながり)をぜひ会場でおつくりになってください!
私たちメンバーも新しい「つながり」を心から楽しみにしています。 尚、キャンセルにつきましては9月5日まで受付させていただきます。9月6日以降につきましては、スイーツやグッズの準備があります関係上、 キャンセル料が発生致します。ご参加いただけない場合は、ご友人等に譲渡していただくことも可能です。その際には、キャンセルと代わりにご参加いただける方のご連絡先をご連絡いただけますようお願いします。

「秋の日曜日、京都銭湯時間」
どうぞ、手帖にお書き添えください。
http://otomeyu.exblog.jp/11652467/

上水湯@小平

2009-08-25 00:24:12 | 銭湯
銭湯は小平の上水湯。
9月1日で廃業とのことで駆けつけました。



入り口に貼られたお知らせによると、ご主人が病気をされていて、このまま営業を続けるのが難しくなったのが廃業の理由とのこと。

構えは唐破風もなく普通ですが、長年この地で営業をされてきた風格があります。近所には大学も多いので学生さんたちも利用してきたのでしょう。

番台式。愛想の良いご主人が座っています。
僕のお遍路マップを見て話が弾みます。

ビジュアルは丸山絵師のペンキ絵ですが、例の東郷青児風の磨りガラスの女性像が二つあります。ひとつは切り株に腰をかけた女性、もうひとつは沐浴中の女性像。切り株は珍しいパターンかもしれません。
他に「桜上水湯」と書かれた大凧が飾ってあります。
あ、あと浴室の床面にタイルが張ってあるのですが、よく見ると貝殻や小さなカニのタイルも混ざっています。海岸をイメージしたのでしょう。この辺り、昔の職人さんの手間を惜しまない仕事ぶりがうかがえます。しかもかなりかわいらしいです。

お客さんは4、5人ほど。
お湯は熱くて気持ちが良いです。この辺り水がよいのか、やわらかいお湯な気がします。

という訳で、特別なギミックはないのですが、いかにも地元で愛されてきた銭湯という感じでかなり気に入りました。多摩はこういうシンプルな良い銭湯が多いですね。
といってもまもなく廃業・・・。うーむ・・・。

「牧島如鳩展 ~神と仏の場所~」

2009-08-24 00:01:10 | 展覧会
今日は三鷹で「牧島如鳩展 ~神と仏の場所~」という展覧会を見に行きました。



1882年生まれの画家は、幼い頃からハリストス正教の信者として育てられ、長じてからは御茶ノ水のニコライ堂で山下りんからイコンを学んだそうです。しかしロシア革命の影響で正教会もロシアからの送金が途絶えると画家の生活も不安定になってきます。
そこで、彼は様々な注文に応じ絵を描くようになります。例えば「達磨図」。今回も展示されていましたが、それまでの洋画のタッチとは全く異なった作品でした。

そうした生活から、独特の洋画とも日本画ともつかない不思議なイコンや仏画を描き出し、後年の宗教的体験も経て、ますます自由な彼独特の作風が確立されていきます。
「土着」。その作品を見てこの言葉が浮かんできました。
神と仏が混在する独特の世界。宗教の垣根を越え、ただ聖なる何物かに対する「祈り」だけがあります。
三鷹では「~神と仏の場所~」と少しかっこつけたタイトルとなっていますが、この前に開催された函館の展覧会では「耶蘇も仏陀も救世主なり」と名付けられています。彼の言葉から取っているのでしょうか、まさに彼の宗教観を表していると思いました。

下の絵は「魚籃観音像」。
不漁に悩む小名浜の漁師に頼まれ描かれた横幅2メートル近い大作で、ものすごい迫力に満ちています。絵の左上にはマリアや天使がいて祝福を与えています。まさになんでもありです。実際この絵の完成後、大漁が続いたそうです。



いや、ほんとビックリのすごい作品ばかり。写真ではこの迫力はちゃんと伝わらないと思います。どの作品も、独特の色彩(肌の白さと鮮やかな服の色)と細かい部分までびっしりと描かれたエネルギーで圧倒されました。すごい・・・。




「消えた宿泊名簿―ホテルが語る戦争の記憶」

2009-08-22 08:15:37 | 
本は「消えた宿泊名簿―ホテルが語る戦争の記憶」(新潮社)。



山口由美というライターさんの書いた本。彼女は、箱根の富士屋ホテルの創業一族の娘で、これまでもホテルを題材にした本を何冊か書いている。
この本も、戦前、富士屋ホテルを舞台に繰り広げられた戦争回避のための工作という秘話を中心に、マッカーサーを迎えた横浜のニューグランドや帝国ホテル、満洲のヤマトホテルなど、ホテルと戦争というテーマで様々なエピソードが紹介されている。

1941年、アメリカからふたりの特使が来日した。ふたりはカソリックの神父で、ルーズベルト大統領から戦争回避の日米交渉のお膳立てのため派遣されたのだった。
日本側は近衛文麿首相を中心として軍の内偵などの妨害を受けつつ、何とか戦争を回避しようとの動きだった。
舞台となったのは、箱根の富士屋ホテル。ここに残されたレジスターブックを手がかりに、様々なエピソードが明かされる。



結果的には交渉は不調に終わるのだけれど、一時はアラスカで日米の首脳会談を行う、というところまで漕ぎつけた。戦争回避に向けて、民間の知米人たちが行った懸命の外交交渉・・・。

と、全然知らなかった史実が明かされ、それなりに面白かった。他のホテルに関しても、いろいろ調べて面白いエピソード(奈良ホテルに滞在したフィリピンの大統領一家の物語など)はあるんだけれど、残念ながらいまひとつ詰めが甘い、というか取材しきれていない部分があってもどかしい。せっかくのエピソードなのにもったいない。松本清張ならどんな風に書いたかな、と思いながら読んだ。

会社の新人君

2009-08-21 07:53:31 | Weblog
昨日は会社の飲み会。

同じ部署の人たちと飲むんだけど、いつも同じメンバーだと飽きるので、毎回社内の誰かを誘うようにしている。
今回は、会社の新人君たち。
大学を卒業したばかりの女性2名に男性1名。

なんと言うか、今の新人はすごい。
ものすごく周りに気を使うし、ビールが減るとすかさずお酌・・・。いつも笑顔で好かれようとしている。
しょうじきお酌されるのは苦手だし、あんまり気を使われると疲れちゃうんだけれど、必死な彼らを見ていると、厳しい就職戦線を生き抜いてきた彼らのこれまでの過程が想像できた。

のほほんと好きなことだけやって過ごしてきた僕とは全く違った時間を過ごしてきたのだろう。
なんだかホント、かわいそうな気がしたよ。

これからはいろいろ応援してあげよう・・・。
はっ! すっかり彼らの術中にはまっている?

阪神×ヤクルト戦

2009-08-20 07:23:18 | イベント
昨日は神宮球場で阪神×ヤクルト戦を観に行きました。

先月、神田で飲んだのですが、たまたま二軒目に行ったお店が阪神ファンの集うお店。熱く「阪神愛」を語る彼らとすっかり意気投合し、「今度みんなで阪神を応援に行きましょう!」ということになりました。
と言っても、僕は阪神の選手って金本くらいしか知らないし、そもそも野球自体あんまり観ないのですが・・・。

で、昨日。神宮球場はかなりのお客さん。
ホームのヤクルトファンの応援席より、阪神の応援席の方が埋まっているのがすごい。で、阪神酒場で知り合ったおっちゃん(大阪出身)もちゃんと合流。このおっちゃんが濃かったです・・・。阪神のことなら選手の出身校から過去のデータから何でも知っています。しかも面白おかしく話してくれるので、野球音痴の僕でもそれなりに楽しめました。多分、毎日のようにその知識を披露しているのでしょう。

試合は、投手の暴投など良く分からないうちにじりじりと失点し、結局、阪神が負けてしまいました。

と言うわけで、試合には負けたものの、涼しい神宮球場でビール片手におしゃべりをしながら野球観戦というのも面白いもの。先月のサッカーといい、なんだかスポーツ観戦が続きます。こういうのもなかなか良いですね。

写真は一際目立っていた「トラキチ」のカップル。

深川でお神輿を担いできました

2009-08-17 23:06:27 | イベント
昨日は深川でお神輿を担いできました。



もう10年位、深川でお神輿を担がせてもらっています。
3年に一度の本祭りは去年。今年は陰祭りで二ノ宮という2.5トンもある巨大なお神輿を担いできました。
町会のお神輿は1.5トン位なのですが、二ノ宮はとにかく巨大。約150人で担いでもやっと運べる、という感じです。

でも、天気も良くて深川祭り名物の水掛も、熱くなった体を冷やしてくれて気持ちよかったです。
担いだ後は、町会の方との直会。キップの良い下町の人たちと話せるのも深川祭りの楽しみのひとつ。
やっぱりお祭りは良いですね~。
わっしょい!

「肥後琵琶弾き山鹿良之夜咄 人は最後の琵琶法師というけれど」

2009-08-15 08:36:55 | 
本は「肥後琵琶弾き山鹿良之夜咄 人は最後の琵琶法師というけれど」(三一書房)。



熊本在住の木村 理郎さんという人が長期にわたり取材した成果をまとめた、琵琶法師 山鹿良之の聞き語り。
著者は、先日観た映画『琵琶法師 山鹿良之』でも上映前、監督とトークショーをしていた。
http://blog.goo.ne.jp/mask1970/e/71cd2aa9d72ad499d750c6b94b33178f

まあ、映画の感想でも書いたけれど、山鹿さんの人生は、今の僕たちから見れば驚きの連続。ものすごい波乱万丈の人生を歩んできた。
で、著者は10年近く、毎週のように山鹿さんのご自宅に伺い、晩酌の相手をしながら丁寧に最後の琵琶法師と言われる彼の人生を聞き取って、この本にまとめている。
文章も、まるで山鹿さんが直接語っているかのような肥後弁で書かれていて臨場感もあって良い。

読んでみて思ったのは、彼は伝統芸能の守り手ではあるけれど、芸人として生きていく上で、工夫を加え、様々にアレンジしているということ。実際に説教師と回ったりして、彼らの人をひきつけるテクニックを学び、取り入れている。
7月に木馬亭で九州からバナナの叩き売りの人が来て口上を披露してくれたけれど、彼らも山鹿さんと同じで、「芸」は生活の糧としてある。
なんとなく「人間国宝」とかの人を見て、つい、伝統を守るのがよい事だ、とか思いがちだけれど、そもそもその「芸」は連綿と続く創意工夫の上にあり、苦しい生活がかかった真剣なものだということ。

それにしても、すごい人生です。
いろんな恨みや喜びが彼の人生を作ってきたんだという事が良く分かりました。