東京ナイト

旅行、食事、映画にお芝居、日々のささやかな幸せを記録します

RumiRockゆかた受注会

2010-04-30 23:29:24 | Weblog
今日は以前、「東京ゆかたナイト」にご出演いただいた、ゆかたデザイナー芝崎るみさんの受注会に行ってきました。

http://blog.kimonoswitch.com/?eid=687574

芝崎さんのデザインするゆかた「RumiRock」の特徴は「パンク!」。
着る人を選ぶような強い個性のゆかたは着ていてとても気持ちが良い。
僕も金魚柄のRumiRockゆかたを持っていますが、着ているとしゃんと背筋が伸びるような存在感で、マルイで売ってるような普通のゆかたとはぜんぜん違うパワーがあります。

で、今回展示されていた今年の新作もスゴイ!
デビルマンとか三島由紀夫とかをモチーフにしたゆかたも渋かったですが、特に気に入ったのは「御用!」柄。


ファンキー過ぎますよね。
街を歩いたらすごく目立つはず・・・。欲しいなー。

さらに、なんと明日は手ぬぐいコレクター豊田満夫さんの講演会があるとの事。
テーマは「エロ」!。
急に行けることになったので僕も駆けつける予定です。
http://blog.kimonoswitch.com/

という訳でお知らせまで。

「黒猫夜」@赤坂

2010-04-28 00:33:57 | グルメ
さいきん飲み会が続いているのですが、まあ特に記憶に残るようなお店に出会えません。みんな可もなければ不可もなしという無難なお店ばかり・・・。
でも、今日のお店は違いました。
赤坂見附の中華、「黒猫夜」。



今年の1月にもここで宴会していて、満足度が高かったので再びチョイスしました。
http://blog.goo.ne.jp/mask1970/e/c17f2837192b837f7bfcef3df22f00dd

今回も美味しい料理を堪能しましたが、レアな中国酒の飲み比べも楽しめました。
いろいろ飲んでみて、茅台酒や洋河大曲など白酒でクセの強いお酒が好みなのだということに気がつきました。最初はその臭みにたじろぎますが、じっくり飲んでみるとかなり美味しい。50度近くあるので、ちびちびしか飲めず、そんなに飲み過ごさなくて良いです。

お酒を飲み始めたばかりの若い頃、茅台酒を飲んでひどい二日酔いになった記憶があり白酒は敬遠していたのですが、味の嗜好も変わってきたのですね。年をとってきたという事でしょうか・・・。

「中国共産党を作った13人」

2010-04-24 09:05:12 | 
本は「中国共産党を作った13人」。
著者は譚 璐美さん。これまでも中国現代史に関する著作が多い。



中国共産党の歴史は以前から何故か興味があって、関連する本を見つけると読むようにしている。
何というか、容赦ない権力闘争の壮絶さが日本の比ではなくて、それが興味深い。

で、この本。
1921年7月23日。上海のフランス租界で中国共産党第一回全国代表大会が開かれた。
と言っても、まだ共産党は産声を上げたばかり。
党員は50人ほどしかおらず、メンバーの思想や経歴もばらばらで、この会議で初めて会ったという人がほとんど。
それでもコミンテルンの指導の下、北京、上海、武漢、長沙、そして日本などからそれぞれの地域の代表として13人の男達が参加した。

ちなみに毛沢東はこの時28歳。長沙代表として参加している。
しかしこの会議の主役は毛沢東ではなく李漢俊や李達、張国といった経験や理論に優れた都会の活動家達。
毛沢東は会議中もほとんど発言せず目立たなかったとの事。

参加13人のうち、日本に留学経験のある者も多くいた。
この会議には参加していなかった周恩来も日本への留学経験があったそうだ。それに蒋介石もそうだったらしい。

で、この本の面白かったところは、歴史的壮挙である中国共産党第一回全国代表大会の出席者13人のその後の運命を調べていること。
想像通りとも言えるが、自然死したものはほとんどいない。
1949年の中華人民共和国誕生の日、天安門の楼上に共産党幹部として立つことが出来たのはふたりだけ。
うーむ・・・。

という訳で、革命初期の貴重なエピソードをいろいろ知ることができた一冊。

「恋の大冒険」

2010-04-23 08:23:29 | 映画
久しぶりに映画。
神保町シアターで和製ミュージカル「恋の大冒険」。



主演は「ピンキーとキラーズ」の今陽子。
他に前田武彦、由紀さおり、佐良直美、多々良純とか個性的な面々が出演。

で、監督は羽仁進、音楽はいずみたく、イラストに和田誠など錚々たるメンバーが参加。なぜか植草甚一がちょこっとだけ出演していたりとまあいろいろ盛り込まれた楽しい映画でした。

たぶん作っている途中でいろんなアイデアが浮かんで、それをそのまま映像にしたような即興感がフィルムから伝わってきました。
監督やスタッフ達は映画を作っていて楽しかっただろうと思います。

You Tubeで映画のオープニングが観られます。
http://www.youtube.com/watch?v=SkAPcmPXRh4
3分20秒からの群舞が楽しげで良いです。

関野吉晴氏・山田和也監督の「puujee」モンゴル上映会報告

2010-04-21 00:50:21 | イベント
映画監督・山田和也さんは僕の木こり仲間で、いつもいろいろな事を教えてくれる大切な友人です。

代表作のひとつ「puujee」はモンゴルの少女、プージェーを取材した心が熱くなる素晴らしい映画です。
で、この映画が久しぶりに上映されるとの事。
本当にオススメの映画なのでここに告知します。

~関野吉晴氏・山田和也監督の「puujee」モンゴル上映会報告~

第1回 5月9日(日)午後7時上映(午後6時半開場)
上映後トーク 「プージェーの同級生に会ってきました!」関野吉晴氏+山田和也監督
第2回 5月16日午後7時上映(午後6時半開場)
上映後トーク 山田和也監督+ゲスト

料金 1000円
なかのZERO小ホール TEL:03-5340-5000(JR中野駅南口徒歩8分)

puujee製作委員会は、昨年10月に関野吉晴さんとともにモンゴルを訪れ、プージェーの家族や同級生達に映画を観てもらいました。プージェーとプージェーの母を亡くしてしまった祖母のスレンさんは、その後も草原で放牧を続けてきましたが、家畜の多くを盗難などによって失ってしまいました。残ったのは羊・山羊が60頭、牛8頭、馬は1頭だけです。これだけの家畜では生計を立てることはできません。スレンさんは残った家畜の世話を息子の1人にまかせ、草原を離れてしまいました。現在は町に出て年金だけを頼りに生活しています。

2008年の世界的な金融危機の影響を受けてモンゴルの経済状況も悪化し、羊・山羊の仲買システムにも資金が回らなくなり、遊牧民の草原離れが進んでいたのです。プージェーと出会った1999年には国民の半数だった遊牧民の人口が現在は三分の一にまで減少しているそうです。モンゴルの経済政策も遊牧から銅や金の鉱山業に重心が傾いてしまい、遊牧民に対する国の助成も皆無に近くなっているそうです。

この春、行方不明だったプージェーのお父さんが戻ってくるのを機に草原に戻りたいとスレンさんは思っているのですが、家畜を買い戻す資金がないのであきらめざるを得ない状況です。モンゴルはこの冬、ゾドといわれる異常低温と雪害に襲われました。最大400万頭の被害でると国際連合食糧農業機関(FAO)が警告を出す程深刻な状況です。

私たちは、草原に戻りたいというスレンさんへの支援カンパを目的に「puujee」上映会を開催したいと思います。そして、これは久しぶりの東京での上映です。

どうかお誘い合わせの上、ご来場いただきますようお願いいたします。

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以下、公開当時(2006年)の僕の映画感想文です。

「puujee」を観て
探検家、関野吉晴が10年間にわたるグレートジャーニーの途上、モンゴルでひとりの少女と出会う。
プージェー、6歳。遊牧民の少女である。

とにかく、プージェーが素晴らしい。
関野さんも映画の中で思わず言っていたが「かっこいい」のである。
遊牧民の過酷な生活。
6歳の少女にも果たさなければならない様々な役割がある。

夕暮れの中、騎乗し、羊を追うプージェーの鋭い視線が、この映画の最大の魅力。
普段は恥ずかしがり屋の少女だが、自分の居場所、果たすべき役割、それをちゃんと理解して、見ているこちらの胸が熱くなるくらい真剣に働く。

でも環境の変化が、資本化の波が、モンゴルの草原に住む少女にも確実に変化をもたらす。

みていて思ったこと。
それはプージェーは世界中にいるということ。
モンゴルには馬に乗る遊牧民の少女、プージェーがいるように、イラクにもアフガンにも中国にも北朝鮮にもたくさんのプージェーがいるはずだ。
お母さんが大好きなプージェー、家族の一員として一生懸命働くプージェー、そしてそれを誇らしげに見守る温かい家族。

馬鹿ブッシュが空爆を命じたイラクの村にもプージェーはいたはずだ。
そのことに思いをはせること。
「空爆された村にはプージェーが住んでいる」
それに気付かせてくれたプージェーの凛とした視線だった。

「銃・病原菌・鉄(上)」

2010-04-20 07:10:27 | 
本は「銃・病原菌・鉄(上)」
草思社から2000年に刊行された本ですが、朝日新聞で紹介されたのをきっかけに、また売れ出しているようです。
なんと20万部を突破したとか。



著者はジャレド・ダイアモンドというカリフォルニア大学の先生で、この本でピュリッツァー賞を受賞しています。

厚い本で、しかも二巻組みですが、内容は「なぜ人類は五つの大陸で異なる発展をとげたのか」という疑問を探ること。

人類は同じ時期に誕生したにもかかわらず、石器時代のままの暮らしをしている部族もあれば、宇宙ロケットを開発する国もある。それはなぜなのか?
この壮大なテーマを、分子生物学から言語学まで様々な知見を駆使して解き明かしています。

著者が着目したのは、栽培が容易な農作物や飼育可能な動物の有無。
例えば家畜の場合、大陸によって、生育状況が全く違います。現在では世界中で飼われている、羊、山羊、牛、豚、馬などの家畜はユーラシア大陸か北アフリカにしか存在していませんでした。
大きな種子を持つイネ科植物もほとんどがユーラシア大陸に存在しており、北米、南米、オーストラリアなどでは数種類しかみることが出来ません。

技術の進化の過程で、狩猟採集民から農耕民への移行は大きなターニングポイントですが、そもそも農耕に適した栽培種が存在しなければ、その移行はとても高いハードルになってしまいます。
北米、南米、オーストラリアなどで銃や大型船が開発されず、ユーラシアからの一方的な侵略になったのはこうした動植物の分布の違いが決定付けたのです。

それでも、インカ帝国などのように、北米、南米、オーストラリアなどでも独自の文明を発達させていましたが、ユーラシアからの一方的な侵略となったもうひとつの原因が病原菌。
人口の95%がインフルエンザで失われてしまうなど、ユーラシア大陸から持ち込まれた病原菌は、免疫のない民族を壊滅的に殺してしまいました。

病原菌の大陸間による分布の違いは、実は家畜の飼育状況が大きな影響を及ぼしていると著者は言います。
病原菌は動物由来のものが多く、ユーラシアの人々は多くの犠牲を払いながらも免疫システムを身につけてきましたが、ほとんど家畜がいなくて、そうした病原菌にナイーブだった新大陸の先住民はあっという間に壊滅的な状況になってしまったのです。

上巻の内容はここまで。
本当に壮大なテーマですが、記述は平易で、具体的な分かりやすい事例をたくさん挙げて解説しているので誰でも読めます。
で、これだけワクワクするような内容なのが売れている理由でしょう。
オススメです!

弁天湯@両国

2010-04-15 00:38:27 | 銭湯
銭湯は両国駅から歩いて7、8分の弁天湯。
ここ数週間、ずっと体調が悪かったので銭湯も3週間ぶり。
お酒もずっと飲んでいないし、なんだか面白くない生活を続けていたので、久しぶりの銭湯は嬉しい限り。



で、弁天湯は写真の通りの江戸前銭湯。
唐破風や懸魚もゴージャス。創業は明治15年との事。

フロント式。
内部は改装されていて、ゴージャスな外観と比べると、ちょっと小ぶりな雰囲気。
ペンキ絵もなくタイルが並べられているだけのシンプルな造りだったが、熱めのお湯で久しぶりの銭湯を堪能できた。
やっぱり銭湯は素晴らしいね。

ちなみに銭湯に気になるポスターが貼ってあった。
近くにある杉山神社というところで5月1日にご開帳があるとの事。
この弁天湯の名前の由来にもなった神社で、ご神体は弁天様。

http://homepage2.nifty.com/ounkai/sugiyama-kenshokai/yuisho/yuisho.htm

開帳されるのは、杉山和一という鍼灸の中興の祖と言われている人の像らしい。
かなり興味深い。時間があれば行ってみたいが・・・。

「浅草木馬館日記」

2010-04-14 00:31:57 | 
本は「浅草木馬館日記」



木馬館の売店で働いている美濃瓢吾さんという画家さんの日記。
絵も味があって良いが、文章もうねうねとした感じでかなり雰囲気がある。

木馬館と浅草の日々とそこに集う怪しくも哀しい人々の描写なのだが、みんな「浅草」にしかいられない「個性」がある。
木馬館に毎日来るアンパンマンと呼ばれる老人、夜中の公園で洗髪している女の人、花やしき通りの洋品店でパナマ帽を買う男、、、。
どれも短いエピソードだが印象深い。それに添えられている挿絵も迫力があって怖い・・・。

久しぶりに浅草に行きたくなってきた。
木馬館に寄ったあと浅草観音温泉に入って、初音小路で一杯飲む、、、。
渋いな~。面白そうだ・・・。


「黄泉の犬」

2010-04-11 08:12:45 | 
ここ一週間ほど体調が悪く、どこにも遊びに行けません。
健康には自信があったのに、こんなに長く続くのはショックです。

で、体調が悪い時に読むのもどうかと思うのですが、本は、「黄泉の犬」。



藤原 新也の書いた「インド紀行完結篇」だそうです。
「印度放浪」で衝撃デビューした著者ですが、常にインドの大地が原風景のひとつとしてあったのでしょう。
そして、そんな著者にとって衝撃だったのが「オウム真理教」。
「オウム真理教の何が若者たちを惹きつけたのか」という疑問を糸口に、事件の記憶が生々しい時に取材を進め、「麻原彰晃と水俣病」という誰も思いつかなかった仮設を立てます。
さらにぐうぜんの出会いから麻原のお兄さんと対面し、その疑問をぶつけるというチャンスもものにします。
麻原のお兄さんとの邂逅は、下町の長屋、ドス、芝居がかった台詞、、、。まるで映画のようにドラマチックでぐいぐい読ませます。

本の後半は、「印度放浪」に書けなかったもうひとつのエピソードを中心に進むのですが、こちらもとてもドラマチックです。
著者の特徴でもあり武器でもあると思うのですが、こうしたドラマチックなタッチが、体調の悪い今の僕にはちょっとついていけないところがありました。
大学生の時に読んでいたら、すぐにでもインドに旅立ったかもしれません。
でももうそうじゃないので、ちょっと引いて読んでしまいました。
なんか出てくるエピソードがみんな芝居がかっていて、「あざとく」感じてしまったのです。

「amazon」のレビューを読むと絶賛されているので、僕の思い込みなのでしょう。
そんな訳で、「藤原 新也」をこんな風にしか読めない自分をちょっと悲しく感じてしまった次第です・・・。

「訳者解説」

2010-04-10 07:34:33 | 
本は「訳者解説」。



山形浩生という翻訳家が、これまで自分が翻訳してきた本に書いてきた「訳者解説」をまとめた一冊。
そんなのが一冊の本としてまとまるの? という感じだけれど、実際に読んでみると元の本を読んでいないのに面白い。

『環境危機をあおってはいけない』、『CODE』、『自由は進化する』、『ウンコな理論』など、話題書から古典の改訳まで様々な本を訳しているんだけれど、共通するのは、「これまで当たり前と思われていた事をひっくり返すような知見がどこかにある本」ということ。
でも、論客・山形浩生が訳しているので「トンデモ本」ではもちろんなくて、データに裏打ちされた本ばかり。

まずそれだけでも面白いけれど、たぶん普通に読んでもきちんと理解できそうにない内容を山形流に解説してくれるので読んでないのに「分かったような」気にさせてくれる。
それでいいのか・・・。

という訳で、いろいろ面白そうな本が紹介される中、「自由意志はなぜ「自由」であるのか」という章タイトルのついた、ジョージ・エインズリー著『誘惑される意志-人はなぜ自滅的行動をするのか』が気になった。
「意思」ってなんだろう?
人はなぜ目先の誘惑に負けて長期的に見ればマイナスの行為をしてしまうのか?
(双曲割引というのが関係しているとの事)
などなど素朴な疑問とその答えからはじまって、「意思を持ったことで人間は不幸になった面がある」「文明の崩壊は欲望充足の煮詰まりが原因?」という話にまで展開しているとの事、、、という感じの、解説を読んでいるだけでワクワクする話。
さっそく読んでみなくちゃ。

もうひとつ気になった『環境危機をあおってはいけない』は家のどこかにあるはずだけれど探し出せるかどうか・・・。