まさるの一口馬主日記

「一口馬主」の視点から毎週の競馬を長年楽しんでいます。
*画像等はクラブより使用許可を得て使わせて頂いています。

ありがとうオグリキャップ

2010年07月04日 08時03分59秒 | まさるの「この一頭」
私は焦りの中、年末を迎えていました。
浪人しても偏差値は大して上がらず、本当に志望校に受かるのかどうか急に不安になってきた時期でした。

そんな中、テレビではたまたま有馬記念の中継が行われていました。
競馬を知らない私でも「オグリキャップ」の名前くらいは知っており、天才・武豊の名前も知っていました。
アナウンサーは「オグリキャップのラストです」というような事を連呼しており、競馬に関心の無い私も引退試合なのか…という印象を持ち芦毛の馬を凝視するわけでもなくボーっと見ていました。

レースは始まりました。
無論私は最後のオグリキャップを応援。
細身の騎手の背中と馬の背中が並行で「風の抵抗を受けないスタイルなのかな」などとみていました。
オグリキャップには人間の表情の様なものを感じました。
3コーナー過ぎから『一生懸命』に走っているような顔に見えたのです。
最終コーナーを回り、アナウンサーは「オグリ頑張れ、オグリ頑張れ」と連呼していたように聞こえました。
前足を叩きつけるように懸命に走るオグリキャップは先頭でゴールに入り、私は全身に鳥肌が立ちました。何故か少し泣きそうになりました。
これが私が意識して競馬を「見た」という初めてのレースでした。



翌春、私は大学に通うことになりましたが、何の縁か通うことになった大学の近くには東京競馬場があり、学校から30分でした。
部活の仲間に誘われて練習の無い土曜日や日曜日には時々競馬場に足を運んで競馬を見ていました。
私が競馬デビューしたのはオグリのラストランから10ヶ月後。
不思議な縁です。


一昨年の天皇賞の日に東京競馬場に北海道からオグリがきました。
とても元気でしたね。いっぱい写真を撮りました。
そしてつい先日、オグリ最後の産駒「ミンナノアイドル」が東京競馬場でデビュー。

その両方を現地で見れた事は本当に良かったと思えます。


競馬が今のような市民権を得て広まったのは間違いなくオグリキャップのお陰。
あの時の競馬ブームが無かったら私も競馬はやっていなかったかもしれません。
私に取ってはある意味生みの親。

彼の功績はあまりにも大きく計り知れないものがあります。
JRAはオグリキャップ記念を早々に作り上げるべきでしょう。
人気実力共に最強でしたね。
愛すべき巨星が落ちました。

オグリキャップにはありがとうという言葉しか思いつきません。
どうか安らかに眠ってください。