まさるの一口馬主日記

「一口馬主」の視点から競馬を楽しんでいます。競馬以外では男声合唱、野球観戦、旅行、食べ歩きで余暇を楽しんでいます。

今日のディープ

2006年12月26日 20時27分04秒 | まさるの「この一頭」
中央競馬の有馬記念(G1)で有終の美を飾ったディープインパクト(牡4歳)が26日午前、種牡馬として引退後の生活を送る北海道胆振管内安平町の社台スタリオンステーションに到着した。出迎えた牧場スタッフら30人に元気な姿を見せた。
 25日早朝、馬運車で中山競馬場(千葉県船橋市)を出発。フェリーを乗り継ぎ、26日午前7時に牧場へ到着した。現役時代の活躍を支えた市川明彦厩務員も同行し、「利口な馬だった。これからも元気に過ごしてほしい」と別れを惜しんだ。
 51億円という国内最高額のシンジケート(株主共同所有)が組まれ、来年2月中旬から150頭以上の牝馬と交配される予定で、2世デビューは4年後。生産牧場「ノーザンファーム」(同町)の吉田勝己代表は「世界一の馬だと思う。産駒も楽しみ」と期待を込めた。

今日のディープ

2006年12月26日 20時24分04秒 | まさるの「この一頭」
インパクト池江泰郎師、万感の別れ


別れを告げる池江調教師を前に、寂しそうな風情を漂わせるディープインパクト
 有馬記念で感動のラストランを飾ったディープインパクト(牡4、栗東・池江泰郎)が25日朝、北海道・安平町の社台スタリオンステーションに向け、中山競馬場を旅立った。見送りに訪れた池江泰郎師(65)はさすがに寂しを隠せない表情。去り行く馬運車へ向けて手を振り続けた。
 馬運車に乗り込むディープインパクトに、池江泰郎師は小さく声を掛けた。「頑張れよ」。別れを惜しむかのように愛馬の首筋をなでると、手にしたニンジンを市川厩務員に手渡した。
 積み降ろしゲートが完全に閉じるまで、視線は一点だけを見つめていた。孝行息子の雄姿を、心に焼き付けた。
 感動のラストランから一夜、トレーナーの表情はいつになく穏やかだった。午前7時すぎに厩舎に到着すると、真っ先に馬房をのぞき込んだ。日々の調教をチェックする厳しい視線ではない。孫を見守るような温かい目だった。「元気そうだね」。自ら切り分けたニンジンにインパクトが勢いよく食い付いてくると、うれしそうに笑った。
 レース直後は、喜びや寂しさより、安堵(あんど)感が上回っていた。「肩の荷が下りた気持ちだった。昨日はボーッとした思いで眠りについた」。競馬界の至宝を管理してきた責任の重さが、今更ながら伝わってきた。「2年間はあっという間だった。今思うと早かったね」。
 午前9時10分。社台スタリオンステーションへ向け馬運車はゆっくりと動きだした。国内最高51億円のシンジケートが組まれた英雄の2世は、2年後の春に誕生する。「今この瞬間、無事に送り出せてホッとしているが、馬運車の後ろ姿を見て寂しくなった」。手を振る池江泰郎師の背中は、どこか小さく見えた。