インディオ通信

古代アメリカの共感した者の備忘録8年。

『ホット・ゾーン』を読む③ コブラの目

2009-05-23 21:39:25 | 病気、新型インフル&エボラ・ウイルス
『ホット・ゾーン』の上巻より(まだまだこのネタは続くのですか

1976年、得体の知れないウイルス(エボラ出血熱ウイルス)が、ザイールで流行したとき、大パニックであったようだ。CDC(アメリカの疾病対策センター)特殊病原体研究室の主催者、カール・ジョンスン氏によると、若い医師が逃げ出したり、飛行機から降りなかったりしたらしい。

 「エボラが(インフルエンザのように)容易に空中を飛び移れる性質のものだったら、今頃世界は違った場所になっていただろう(世界の人口は激減していただろう)」という。

 読んでいるうちに、この発見者ジョンスン氏は古代アメリカ人のような感性をしていたように思われる(マヤ人のいた中南米の熱帯雨林をホームグラウンドとしていた)。モンナタの川で釣りの最中のインタビューより抜粋

「この自然がなまじっか善良でないのが、私には嬉しいね」

「しかし、今日のような日は、自然は善良なのだと思い込むことが出来る。ま、どんな怪物や獣も、ときには善良な振る舞いを見せることがあるものさ」


(種が絶滅するウイルスが出現するかどうかの質問で)「そうだな、そういう事態は起こりうるだろうね。今のところは、まだ起きてはいないが。私は特に、心配はしていないよ。我々を一掃するというより、90%減らすウイルスである可能性の方が高いだろうけれどもね」

(心配ではないのかと質問され)「爆発寸前の人口を調節してくれるなら、それは人類にとって有益なウイルスだともいえるんじゃないかね」

(ウイルスは美しいと思うかと尋ねられ)「うん、思うね。コブラの目を覗き込むとき、恐怖とは別に、何かしら引き込まれるものを感じるというのは、本当じゃないだろうか? 電子顕微鏡でエボラを見ていると、華麗な氷の城を見ているような心持になるんだな。実に冷ややかで、それでいて純粋なのさ」

 古代アメリカ人もガラガラヘビに対してそういう感情を抱いて崇拝したのかもしれない  

 つまり、やがて来るであろう鳥インフルエンザのウイルスは、嫌悪すべきものではなく、崇拝すべき対象であるとしたら…

 踊りを捧げるべきなのか(鳥インフル・ダンス流行!?)

 

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