甲子園大会はなくなったけれど、やはり夏には高校野球が似合う。南北海道大会は本日準決勝二試合が行われ、札幌国際情報高校と札幌第一高校が決勝に駒を進めた。果たして今年の南北海道大会を制するのはいずれの高校か?
今日は一日yogiboに寝転んでTVの前に陣取った。高校野球南北海道大会を観戦するためだ。今年は既報のようにコロナ禍の影響で甲子園大会は開催されない。高校球児の無念さはいかばかりか?その代替措置として北海道高校野球連盟が開催したのが「夏季北海道高等学校野球大会南北海道大会」である。その大会の準決勝戦が本日行われたのだ。
その観戦記を簡単に記し、明日の決勝戦を占ってみたい。
第一試合〈札幌国際情報高校 vs 駒大苫小牧高校〉戦は、9対5で情報高校が勝利した。しかし、この試合はリードした駒大苫小牧高がミスミス相手に勝利を献上したような試合だった。というのも、先制した情報高校に対して7回逆転して5対3とリードすると、それまで好投していたエース北嶋を引っ込め、リリーフをマウンドに送ったのだ。すると情報高校はリリーフした山投手の襲いかかり一気に6点を挙げて逆転しそのまま逃げ切ったという試合だった。
駒大苫小牧はなぜ好投していた北嶋投手を替えたのか?駒大苫小牧の佐々木監督の心中を測りかねた。敢えて言えば、今大会では1週間以内に投手が500球以上投げられないという大会規定が存在する。想像するには北嶋投手をそのまま投げさせると、決勝戦に駒を進めても途中降板しなければならなくなるのを恐れたのかもしれない。そこで2点のリードを山投手で凌げると判断したのかもしれない。しかし、結果は凶と出た。策士、策に溺れたともいえる試合ではなかったか。
一方で勝利した国際情報高校のエース原田は準決勝を終えて今週すでに424球投げているそうだ。ということは、決勝戦では76球しか投げることができない。それはおそらく5回程度だろうか?試合後そのことを聞かれた情報高校の有倉監督は「それはそのとき最善を尽くすだけです」と答えていたが、トーナメント方式の高校野球では有倉監督の考え方が王道ではないだろうか?
続く第二試合〈札幌第一高校 vs 札幌大谷高校〉戦は、4対1で第一高校が制した。どちらも活発な打撃で勝ち上がってきたのだが、この試合では札幌第一の山田、札幌大谷の阿部の両投手が好調で打撃陣はあまり奮わなかった。試合は序盤2回のワンチャンスをうまく攻めた札幌第一がそのリードを守り切って勝利した。試合としては単調な試合だった。
さて、明日の決勝戦を占うと……。
単純な図式でいうと情報高校の原田投手と第一高校の打線の戦いというのが一般的な見方だろう。情報高校は何といっても原田投手の力で勝ち上がってきたチームである。その原田投手だが、これまで全試合を一人で投げてきているだけに疲労が相当に溜まっているようだ。今日の試合も本来の投球ではなく、彼の投球術で相手打線をかわしていたように見えた。さらに明日は、投球数の関係から途中降板を余儀なくされるという不利な状況である。ただ、本日見たかぎりでは情報高校の打線もかなり活発なところがあったので、あるいは面白い試合になるかもしれない。
一方、第一高校のエース山田投手は、本日は大谷高校相手に好投した。しかし、準々決勝戦の対立命館慶祥戦では3回持たず6失点で降板するというように安定した投手とはいえない面も持っているようだ。
いずれにしても投手の出来が試合を左右すると思われるが、総合力から考えると「札幌第一がやや有利なのでは」というのが私の見立てである。札幌国際情報高校の守備(本日3失策)、そして原田投手を救援する第二投手の頑張りによって白熱した決勝戦になることを望みたい。明日もまた、TV観戦しようと思っている。