豪放磊落、奇想天外、などと称される江戸後期の浮世絵師:歌川国芳だが、実に多彩で、かつ旺盛な創作欲で多くの作品を残した浮世絵師だったようだ。絵画などにはまるで縁遠い田舎オヤジが国芳の作品展を覗いてみた…。

※ 歌川国芳展を告知するパンフレットですが、バックに描かれている画が「宮本武蔵と巨鯨」です。
現在、北海道近代美術館では4月25日~6月15日を会期として「歌川国芳展」が開催されています。
絵画などには関心が薄い私ですが、近代美術館主催とは思えぬ派手なポスター、さらにはそこに表現されている「豪放磊落」、「奇想天外」などという惹句に踊らされて会場に足を運んでみることにしました。
本日昼過ぎ、会場へ行くと、入場口に ‟歌川国芳" の名を入れた暖簾が下がっており、江戸情緒を醸し出す演出がなされていました。
会場へ入ってみると結構な人たちが入場し、観賞していました。
現在、北海道近代美術館では4月25日~6月15日を会期として「歌川国芳展」が開催されています。
絵画などには関心が薄い私ですが、近代美術館主催とは思えぬ派手なポスター、さらにはそこに表現されている「豪放磊落」、「奇想天外」などという惹句に踊らされて会場に足を運んでみることにしました。
本日昼過ぎ、会場へ行くと、入場口に ‟歌川国芳" の名を入れた暖簾が下がっており、江戸情緒を醸し出す演出がなされていました。
会場へ入ってみると結構な人たちが入場し、観賞していました。

※ 「歌川国芳展」が開かれている展示室の入口です。
展覧会は6つのコーナーからなり、計220点の国芳の作品が展示され、最後に「イマーシブ体感型デジタルアート」を体験するという構成となっていました。
展覧会の常ですが(?)、一つ一つの画をじっくりと鑑賞しようとする人が多いために、全体の歩みが非常に遅いのです。初めは私もその動きに従っていたのですが、堪え性のない私はしびれを切らし、空いているところ、空いているところと鑑賞する場所を変えながら先に進みました。(これこそ芸術を観賞する資質に欠けているところなのですが…)
じっくりと鑑賞できたわけではないですが、それでも国芳の多彩さや、面白さ、さらには国芳の本来である浮世絵師としての確かな描画の素晴らしさは感得できたと思っています。
ポスターにも記されていた「かっこいい」「カワイイ」「怖い」「面白い」…、それら全てを感得できたと思っています。
国芳の代表作というと、どの画になるのでしょうか?やはりポスターにも採用された「宮本武蔵と巨鯨」になるのでしょうか?私から見ると国芳といったら、なんといってもあの人の身体で男の顔を描いた「みかけハこハゐがとんだいゝ人だ」なのですが、皆さんはいかがでしょうか?
展覧会は6つのコーナーからなり、計220点の国芳の作品が展示され、最後に「イマーシブ体感型デジタルアート」を体験するという構成となっていました。
展覧会の常ですが(?)、一つ一つの画をじっくりと鑑賞しようとする人が多いために、全体の歩みが非常に遅いのです。初めは私もその動きに従っていたのですが、堪え性のない私はしびれを切らし、空いているところ、空いているところと鑑賞する場所を変えながら先に進みました。(これこそ芸術を観賞する資質に欠けているところなのですが…)
じっくりと鑑賞できたわけではないですが、それでも国芳の多彩さや、面白さ、さらには国芳の本来である浮世絵師としての確かな描画の素晴らしさは感得できたと思っています。
ポスターにも記されていた「かっこいい」「カワイイ」「怖い」「面白い」…、それら全てを感得できたと思っています。
国芳の代表作というと、どの画になるのでしょうか?やはりポスターにも採用された「宮本武蔵と巨鯨」になるのでしょうか?私から見ると国芳といったら、なんといってもあの人の身体で男の顔を描いた「みかけハこハゐがとんだいゝ人だ」なのですが、皆さんはいかがでしょうか?

※ 15人の人間の体で描かれたという「みかけハこハゐがとんだいゝ人だ」です。
ともかく国芳は多彩な絵描きという印象でした。本筋の浮世絵はもちろんのこと、彼が世に出た水滸伝に関わる画、そして風刺画、さらに晩年に至って西洋画の技法を取り入れるなど、変幻自在の活躍をした絵描き(画家)が国芳という人でした。

※ 国芳の出世作となったといわれる水滸伝の作品の一つです。

※ 大名行列を風刺した(?)「朝比奈小人嶋遊」という作品です。


※ 浮世絵絵師である国芳は本来のこうした美人画もたくさん描いています。
展覧会の最後には、イマーシブアートという新たな展覧会の楽しみ方も味わうことができました。イマーシブアートとは、没入型アート展とも訳されるそうですが、アート作品をテーマにした没入型体験を提供するという触れ込みで、北海道初上陸ということも話題の一つとなっていました。
実は、私は4月25日に今回のイマーシブアートをプロデュースした(株)一旗の東山武明社長の特別講演会を聴講していました。氏によると、最近の美術界においては今回のイマーシブアートのようにこれまでとは違った作品の提示の仕方が増えてきたということです。ただし、作品の著作権の問題もあり、全ての作品がその対象とはならないという現実もあるということでした。
そういう意味では国芳の作品は、作品が発表されてから日が経っていること、また国芳の作品自体が静止画も良いが、それを動かすことによってさらに作品の良さを感得できるという一面もあることから、今回の試みになったものと受け止めました。
体験してみて、やはり国芳の作品だからこそ、作品が動いたり、作品の中に観覧者自体が入り込むような体験も別な意味で国芳の画の良さを感ずることができたかなぁ、という思いを抱きました。
※ 国芳の作品は全てウェブ上から拝借しました。