AKira Manabe ブンブン日記

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理念と経営【08 年Vol.13】

2008-04-28 15:31:50 | Weblog
◆◆今週のことば

ここではっきりするのは、リーダーたちの第一の役割は、この第一の顧客である「従業員が満足するサービス」を与えることです。

「お客様大好き!」とは、「従業員大好き!」ということで、「仕事大好き!」という環境をつくりだすことにあるのです。

★関連記事は、月刊「理念と経営」4月号に掲載されています。
(17~34ページ「特別企画『究極の顧客満足』への挑戦」)


◆◆「究極の顧客満足」への挑戦 

(前回からの続き)

4.「仕事は『腕』じゃない、感性だ」
~求められるのは臨機応変な対応力

サウスウエスト航空では、採用に当たって、「プロは要らない」と標榜しています。

ただのプロ、自分の持ち分以外、他のことには感心がないエキスパートはいらない、ということです。

同社が求めているのは、ユーモア感覚がある従業員、つまりは「感性」のある人です。

前述したように、「顧客の数だけサービスがある」とすると、さまざまな顧客の、それぞれの要望に応えるに、顧客の気持ちを汲み取る「感性」と、「臨機応変な対応力」が必要だからです。

たとえば、顧客の質問やクレームに対して「ノー!」で始める態度は、顧客満足のサービスにはふさわしくありません。

サービス業の要諦である、顧客のどんな要望にもただちに応えようとする態度とはほど遠いものです。

顧客満足の高い企業では、必ず「イエス!」で始めます。

質問やクレームをよく理解し、すぐに対応することによって、顧客の満足と信頼を得ることができるのです。

たとえばリッツ・カールトンでは、たとえ満室であっても、顧客から電話があれば隣接するホテルの空室状況まで調べて、連絡をするのです。

一時的には他社の利益に貢献することになりますが、顧客のリッツ・カールトンへの感謝と信頼は永続的です。

顧客満足サービスの典型といえるでしょう。

5.「利益は後からついてくる」
~信念を組織に浸透させなければならない

サービス業もビジネス。
利益がなければ、企業が存続できません。

しかし、利益ばかりを追い求め、顧客をないがしろにしては、顧客から見捨てられ、存続することは困難になるでしょう。

「顧客満足」を得ることによって、しっかり利益はついてくるという企業の方針をしっかりと打ち出すことが必要です。

また、顧客にとっていいことは、企業にとってもいい、さらには社会全体にとってもいいのだという信念をもつことです。

「その信念をもってすれば、必ず利益はついてくる」という考えを、組織に浸透させることがリーダーの重要な役割でしょう。

6.「サービスの基本は平凡」~見習うべきは、小店舗のサービス

「サービスには定義がない。
すべては顧客次第、だからサービスは尽きることがない」

始めにこの言葉を目にしたとき、驚かれた方も多かったのではないでしょうか。しかし、これは何も特別なことではないのです。

一人ひとりを大切にもてなす、ということは理屈ではわかっていても、顧客の数が多くなればなるほど、そのサービスの質が分散され、劣化するようになります。

顧客を「ワン・オブ・ゼム」でとらえるようになると、サービスの衰退がはじまるのです。

1人の顧客の要望に全力で応える、という気概が大切なのです。

リッツ・カールトンホテルのクレド(信条)を引用すると、「お客様が言葉にされない願望やニーズを先読みしておこたえするサービスの心」がなければならないのです。

その認識がなければ、顧客もやはりその企業を「ワン・オブ・ゼム」ととらえるのです。決して特別な企業ではない、多くあるうちのひとつだと。

サウスウエストは、「小さな企業のように考え、振舞おう」という創業者の言葉をマナーにしています。

顧客一人ひとりと顔をつきあわせてつきあう小店舗のサービスからこそ、学ぶべきものが多いのではないでしょうか。

★関連記事は、月刊「理念と経営」4月号に掲載されています。
(17~34ページ「『究極の顧客満足』への挑戦」)

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