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マイコー雑記

行き来するもの書き留め場

才能溢れる先輩T君の「有名大学に興味なし」に一理あり、力を育み発揮できる道が幾筋もあるシステム

2017年01月20日 | 中学・高校

昨夜、高校2年の長男と話していると、

彼が時々話すことのあった、

「アカデミッククラブ」の先輩T君についての話になりました。

 

「アカデミッククラブ」というのは、

あらゆるアカデミックなトピックについて問題を出し合ったりしながら、

理解を深めていこうというクラブ。

 

様々なトピックについてどれほど精通しているかを競う「アカデミック競技会」というのも、

この時期、周辺の高校を集めて毎週のようにあります。

問題も、数学、科学、歴史、地理から、「80年代ロック」なんてものもあり、

長女がクラブに参加した時は、世界各国の国歌当てクイズで皆盛り上がっていたとのこと。

 

アカデミックな博識だけでなく、

雑学にも長けた集まりといった様子でしょうか。

 

長男はちょこちょこ集まりに顔を出しているようで、

クラブの中でも、皆が認める断トツの「アカデミック&雑学王」というのが

このT先輩とのこと。

 

あらゆる問題に、

さらさらと答えるT先輩の様子に、

長男驚愕し、感銘をうけていました。

 

このT先輩、勉強面も断トツトップとのことで、

この学校でのトップの子達というのは、

だいたいIVリーグ大学やスタンフォードやMITなどに毎年入っていくんですが、

T先輩は、一切、そうした「名の知れた」大学には願書を出さなかったといいます。

 

様々な大学を訪ねたり卒業生や学生とも話した末、T先輩曰く

「『自分はこの大学を出ている』といったステータスには興味ないんだよね。

僕が感じたのは、名の知れた大学には、

そういった肩書き的なことにしがみついている人々がたくさんいるように見えるということ」

 

T先輩は、結局、世界的に有名ではないものの、

研究施設の質の高さで評判の州立大学への入学が決まったようです。

 

T先輩の姿勢、

長男の胸に、ふかーくささったようでした。

 

 

 

それで改めてしみじみ思っていたことをまとめてみました。

 

なぜ多くの人が「名の知れた大学」に入りたいのか入れたいのか?

有名大学というのは

1.  ステータス 

2. 質の高い教育 → やりがいのある仕事

3. ネットワーク

4. 収入

が手に入れやすいということですよね。

だから皆入ろうとする、子どもを入れようとする。

 

 

 

以下にざっとですが、「それってどうなんだろう?」とまとめてみました。

ステータスに興味ないなら「有名大学」に入る意味なしというT君の言葉に一理あり

 

 

2. 質の高い教育 → やりがいのある仕事

 以前の記事で紹介したように、

・「どの大学に入るかは問題でない」という記事に思うこと、ライフスキルにフォーカスしていく

米国では、だいたいこの記事であげられるような200校近くの大学に入るなら、

「授業内容」や「研究施設の質の高さ」的にも、

その後の就職へ向けてのトレーニング的にも、

十分な教育が受けられるという調査もあります。

 

実際周りの医者や弁護士や研究者などの専門職についている人々も、

聞いたことのないような大学を出ている人々も多いです。

 

また誰でも入れるコミュニティーカレッジなどから

こつこつと資格をとったり専門性を深め、

それなりの職を得て生きがいをもって暮している人も多くいます(夫もこの1人)。

 

社会に出てしまうと、大学名よりも、

どれほど経験を積み専門性を深めてきたかがやはり大きいですよね。

特にひろ-いアメリカ、いい大学を出ていようが、

「それで、何ができるわけ?」

といった風潮も強いです。

 

 


3.ネットワーク

ネットワークについては、こちらの記事をみても、

「80パーセントの仕事が公にされないうちに決まる」など、

米国でも、職を得るために大きな影響力を持つ面があります。

 

そして「有名校」というのは、

以前もまとめたように、

ビジネスや法曹界トップでのネットワークが強力とされているんですね。

米国トップ大学入学審査はアジア人に不利?アイビーリーグ大学助教授の義弟に聞く

・米国東海岸の街&大学めぐりの旅、大学側が学生にどれほど投資しているかをみる

 

でも、同じ記事にあるように、

有名校じゃなくても、ネットワークが強い大学も多いんですよね。

有名大学でなかろうと、誠実に成果を積み重ねていくなら、

ネットワークをどんどん広げていけるわけです。

 

それに何といっても、ネットワークで職を得たとしても、

結局、中に入ってからどれだけ頑張れるかですよね。

 

「能力を鍛える場」がより分散するにつれ、

ネットワークの蜜を享受する人々を追い抜く「ネットワーク」外の人々も増えていくでしょう。

 

 


4. 収入

先にあげたように、有名大学を出ていても、専門職につく人はたくさんいます。

収入面でいうならば、どの大学をでていようが、

専門やスキルをいかに磨き続けられるかですよね。

 

それに米国では、大学を出ていなくても、

専門的に勉強することで、大卒以上の収入を得ることもできます。


msnによると

・不動産業・鉄道ワーカー・郵便局員・建設検閲官・警察官・探偵・ボイラー製造者・農業マネージャー・電気パワーライン修復者・商業パイロット

などなど。

 

確かに、身近に知るこうした職業についている人々も、

金銭的に余裕のある暮らしをしている方が多いです。

 

 

 

 

ということで、

2. 質の高い教育 → やりがいのある仕事

3. ネットワーク

4. 収入

が有名大学進学以外の方法でも手に入るとするならば、

ステータスに興味がないというか、むしろ邪魔にさえ思うT先輩のような子や人々にとっては、

確かに、有名大学に進む意味はほとんどないのでしょうね。

 

 

「名の知れた」大学へとにもかくにも入らないと!入れないと!

という人々も身近な周りに多くいます。

それはまるで、「ネットワーク」の外に出てしまったら、

親子共々絶体絶命かのようです。

 

ネットワークの外で、やりがいのある仕事をもって、

生き生きとハッピーにそれなりの暮らしをしている人って、

現実的にむちゃくちゃたくさんいるということに、

私自身も気づいていきたいなあと思いますね。

 

 

 

有名大学以外にも2.3.4を手に入れられるシステムがどんどん充実して欲しいですね

日本でもこちらでも、

2. 質の高い教育 → やりがいのある仕事

3. ネットワーク

4. 収入

を手に入れられる場が、

「有名大学出」といった方法以外でも手に入るシステムが、

より充実していくといいですよね。

 

そうすれば、先輩T君のような力を持った子達が、

「名の知れた大学」に集まるのではなく、

各地の「充実した研究施設」に自主的に喜んで分散し、

どんどん社会で活躍するようになっていくでしょう。

 

同時に教育現場でも、

「有名大学が最終目標」にくるような風潮がより緩和され、

画一的に評価され卑下したり窒息しそうになっている子供たちも、

より多様な目的に向かって、

生き生きとそれぞれ自らの探究を深めやすくもなるのではないでしょうか。

 

子ども達が持てる力を育み発揮する場が、

いく筋も深められていくといいな、

そんなことを思いつつ。

 

 

さて、今日から、トランプ政権始まります。

パレードも出て一日中催し物もいくつかあるようで、

世界中からこの式典に集まる人々もいるようです。

周りにも学校を休んで見に行く家族もいます。

誰が選ばれようと、4年8年ごとの「記念すべき式典」には変わりないんですよね。

雨のワシントンDC近郊より。

みなさん、楽しい週末をお過ごしください!


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