普段のぎりぎりの生活に、
引っ越し準備が加わり、
ここ3年の間に2回引っ越しているだけに、
頭では分かっていたんですが、
ちょっと目が回ってます。
「あと4か月少し」という数字に、背筋が伸びますよ。
昨夜は、東京の高校と長女と次女のスカイプインタビューでした。
「フローズンヨーグルトのお店で週に2回ほどアルバイトしている」という長女に、
「じゃあ、トッピングは何が好き?」と質問するアメリカ人の校長先生。
「芋虫の形をしたグミ(ガミーワーム)」と答える長女に、
「その答えは間違ってるよ。グミはクマじゃないと
(That is a wrong answer. Gummy should be a bear.)」(ガミーベアも人気)と真顔で即答。
1時間ほど、ユーモアたっぷりでした。
三女と次男の小学校は、おかげさまで入学が認められ、
あとは、高校のみです。
この高校に決まるといいのですが。さてさてです。
今日は、
今我が家が直面している米国の大学事情について、
赤裸々につづらせてください。
高校卒業後以降について考えることは、
今の子育てを見直す機会になる、
そう思います。
ここ2か月ほど、子ども達のお友達や知り合いの
大学審査の悲喜こもごもの結果に日々接してきました。
我が家の長男も、これまで3大学合格通知をもらい、
4月頃に新しく出る結果を待っている状態です。
全ての結果が出たら、どの大学へ行くのか、そもそも大学へ行くのかを、
煮詰めていきます。
大学に行くとするならば、
膨大な借金をすることなく、
充実した研究環境があり、
卒業後に自らこれと決めた道を進むためにどれほど助けになるか、
ということを優先してどの大学にするかを選択する予定です。
中流家庭にとって過酷な米国大学の学費&寮費
赤裸々な米国大学の学費面についての情報です。
日本とは随分と違いますよ。
米国の私立大学は、
約5百~7百万円×4年=2千万円~3千万円近くかかります。
それでもトップの大学程、「親の収入に合わせた奨学金制度(ニーズベース)」があり、
親の年収が6百万円以下なら全額免除になる場合もあります。
アイビーリーグなどの超難関大学によっては、
親の年収が千5百万円から2千万円ほどまで、
何らかの援助が出ますが、そうした大学でも、
1千2百万円から1千5百万円未満の年収だと、
年4百万円~6百万円払うことになります。
州外の州立大学は、
約3百50万~6百万円×4年=1千2百万円~2千4百万円かかります。
州立大学の「親の収入に合わせた奨学金(ニーズベース)」は、微々たるもの。
「生徒の成績や業績に基づいた奨学金(メリットベース)」については、
奮発してくれる州立大学もあります。
長男も、ある州外の州立大学から、
約2百50万円×4年の奨学金オファーをいただいたのですが、
それでも、残りの約3百万円×4年を払うことになります。
また、大学院へ進むことも考えると、
ますます目がくらむような数字になっていきますね。
我が家の場合は、その上、その後に4人続きますし、
兄弟姉妹のことも、考える必要があります。
これが、
中流家庭にとって、
とてもきついアメリカの大学の現実です。
とはいえ、
在住する州の州立大学へ進学する場合は、
在住者は州へ税金を払ってますから、
学費も、例えばこの州では、
約百万円×4年=4百万円ほど。
この違い!
もし、米国で引っ越しされる場合、
引っ越し先の選択肢があるのならば、
州立大学が充実した州を選ぶのも、
ひとつの方法ですよ。
我が家の長男の場合、
本当にたまたまなんですが、在住する州立大学が、
特に長男が望む分野(エンジニアの1分野)で全米10位内に入るほど充実していて、
親としては、ちょっとほっとした気持ちでいます。
長男が起業したNPOの方は、
今年の夏にアフリカと中米で活動する準備中のようです。
同じ仲間で、このNPOの他にも、
for-profit organizationの起業も計画しており、
長男はもう、学校という枠組みの外に、
どんどん世界を広げていっているなあと感じています。
こうしたことと、大学生活がはたして両立できるのか、
そして両立する意味があるのかですね。
こういったことすべて合わせ、
4月頃に、最終的には本人が、
進路を決める予定です。
*追記
超難関私立では「親の収入に合わせた奨学金制度(ニーズベース)」が充実していますが、
難関私立になると「生徒の成績や業績を基にする奨学金(メリットベース)」を大奮発してくれる場合もあります。
今月に入り、長男のお友達で4年間の成績がオールAで統一テストも満点だった子が、
ある難関私立から、全額免除の知らせを受け取っていました。
こうした勉強が得意な子ならば、親の年収によらず、学費面が助かりますね。
凸凹の天才君にはきつい米国の入学審査
上にあげた現在暮らす州の州立大学へは、
子供達が通う高校からは、
毎年上位20%ぐらいが合格します。
それでも、
もし在住の州立大学に不合格となっても、
誰でも入ることのできるコミュニティーカレッジに1年2年と通い、
編入するという方法もあります。
今年、
「プログラミングの天才」と生徒の誰もが認める長男のお友達が、
この州立大学に落ちてしまいました。
(エンジニア系の学部への合格者の平均GPAが4.4、
統一テスト96パーセンタイルと発表されているのですが、
年々難易度が増しているそうです)
そのお友達君、州立大学に入る方法は他にもあるし、
大学以外にも、道はあると周りから励まされ、
「得意を生かしていくぞ」と、未来に向けて歩き始めています。
アニメが好きなので、東京のビジネスマンの知り合いをたよって、
日本へ行くことも考えているようです。
凸凹の天才君には、
つくづく、統一テストと共に、
4年間の成績全てが審査されるというのは、
きついなあと思います。
GPAが4.4なんて、
APやIBといった大学レベルのコースをいくつか取りながら、
ほとんどAと数個のBが許される程度です。
ましてや、凸凹さんによくみられる、
過集中や、こだわりや、強烈な感情やらも、
思春期には、ホルモンの関係でますますアンバランスになるもの。
そんな状況の中、安定した成績を取り続けるなんて、
周りの何倍もの努力が必要ですね。
また、もともと学業成績に、
どうしても興味をもち続けられない場合もあるでしょう。
米国では超難関や難関大学以外にも充実した選択肢が多くある
とはいえ、米国大学の面白いところは、
入るのがそれほど難しくなくても、
超難関大学をしのぐ評判やランク付けがされている大学もあるということ。
例えば、エンジニア系では、
国内外でもかなりリスペクトされているPurdue大学。
合格率も60%近くと、入学するのには、それほど難しくないんです。
でも、エンジニア系の各分野でアイビーリーグなどの超難関大学をぬく活躍ぶり。
Purdue大学の学長の言葉に大きく頷きましたよ。
「合格率の低さが、
その大学の名門ぶりを示しているという風潮がありますが、
どれほどの学生を不合格にしたかよりも、
どれほどの学生の力を引き出し育てたかの方が、
大学として意義があるんじゃないでしょうか」
(http://www.jconline.com/story/news/college/2017/09/12/purdue-named-top-20-public-university-u-s-news-world-report/653068001/
他にも、総合的な大学の評価はそこそこで、
入るのも難しくないのだけれど、
特定の分野で優れているという大学もあります。
例えば、ビデオゲームデザイン分野では、
あらゆる名門校をぬき、
ユタ大学が「世界のトップ」を突き進んでいるといいます。
ユタ大学も、合格率80%近くと、入るのは難しくないんですよね。
*追記
他にも、コロラド大学ボルダー校や、コロラドスクールオブマインなども、
入るのはそれほど難しくなくても、それぞれ宇宙航空学や石油工学で、
世界トップレベルの人材を輩出しているといわれています。
もし、専攻したい分野が決まっているようならば、
こうした大学に絞り、高校生活をよりのびのびとエンジョイするのも方法だなあと思います。
米国大学進学の現状を通して言いたい2つのこと
こうして米国の大学進学の状況を見てきましたが、
それで、大学進学を通して、
最も言いたかったことというのは、2つあります。
ひとつは、
・1%に入ろうとするより、地に足をつけて、
与えられた「手持ちのカード」での最善に取り組んでいきましょうよ、
ということ。
確かに、超難関大学を出て、
まぶしく恵まれたネットワークをふんだんに活用し
(←超難関大学進学のメリットの最たるものがこのネットワークでしょう)
超エリートコースを駆け抜けていく人々はいます。
身近な親族にもいますから、
そういう世界をのぞくこともあります。
でも、1%を目指そう!と皆が目指しても、
そこに入ることができるのは、
結局、1%なんですよね。
だったら、1%を見上げるより、
残りの99%でありながら、
どうしたら力を発揮し、
生き生きと幸せに暮らしていけるかを
地に足をつけて、見出していきたいです。
そして、
大学では1%と99%と分かれたとしても、
卒業してしまえば、
そんな分類をこえて活躍していく人は
本当にたくさんいますから。
そうして、
99%の人々が「成功」していく姿こそ、
多くの方に、勇気や希望を与えますよね。
そしてもうひとつは、
・倒れても倒れても立ち上がり、
前向きに進み続ける姿勢こそ、
子育て時代に培いたい力、ということ。
米国の場合、超難関でない大学からも、
ノーベル賞受賞者などが何人も出てますし、
どんな大学へ行こうが、
様々な分野で大活躍する人々は多くいるわけですが、
どんな場であれ、その道を突き進んでいく人々というのは、
とにかく、失敗や困難にめげないですよね。
結局、
倒れても倒れても立ち上がり、
失敗から学び、失敗を生かし、前向きに進んでいく姿勢こそ、
例えば学歴など「手持ちのカード」がどんなものであっても、
自らの目標を達成し、生き生きと幸せに生きていく鍵。
様々な方に出合う中で、そう確信しています。
こうしたレジリエンスがあれば、
どんな大学へ行こうが、どんな道に進もうが、
自分の力を発揮して、切り開いていけます。
子育てとは、
いい大学やいい職業といった恵まれた条件や状況のために準備する時期ではなく、
どんな状況を与えられようが、
我が道を切り開いていくための力をつける時期、
初夏に高校を卒業する長男を前に、
しみじみ思っています。
余談:
長男には今年に入ってから彼女ちゃんができ、
あちらの親御さんが本当によくしてくださり、
今では、あちらの家庭とこちらと2つ家があるような状態です。
(ゲストルームがあり、
しょっちゅう長男を泊めてくださるんですよね。
今朝も、あちらの家から、彼女ちゃんの運転で学校へ通学。
日本の感覚ではびっくりですよね)
彼女ちゃん、
医師の両親の影響もあり、
神経科学を専門にするサイエンティストになりたいそうです。
スポーツ部のキャプテンをしていたりと、
性格的にも元気はつらつ、
どんな状況でも物おじせず勢いがありたくましい子です。
彼女ちゃんは、
ディスレキシアやADHDなどの発達障害と診断されています。
大学入試統一テストでは、時間制限を伸ばす配慮がされ、
満点近くを出し、
(←時間をよりかけるならできるんですよね)
充実した研究環境のある私立大学への進学を決めました。
彼女ちゃんと長男、凸凹さん同士のせいか、かなり気が合うのでしょうね、
ホント、ず~と一緒にいます。
今月に入ってからは、
数学を教える塾のアルバイトも一緒にアプライして、
一緒に教えてます。
仲むつまじい2人をみながら、
どんな困難があろうとも、
この2人なら、突き進んでいくのだろうな、
そんな気持ちでいます。
(大学は離れるでしょうから、
2人一緒に歩むということはないとしても)
凸凹を持ちながら、
精神的にも自立し、たくましい彼女ちゃんに日々接しながら、
生まれ持った性質もありますが、
ご両親の育て方にも、大いに学ぶことがあるなあと感じています。
みなさん、
経済面や凸凹やと「手持ちのカード」がどんなであれ、
進み続ける力を育んでいきたいですね。
たとえどんな困難に出合っても、
転んでも立ち上がり、失敗や困難から学び生かしと進み続けるならば、
必ず、道は開けていきます。
私は、そう信じています。
近所の図書館で、
旧正月のお祝いがありましたよ。
書初め。
箸を使ったゲーム。
合わせ箸で物を運ぶゲームもあったので、
「日本では、遺骨を箸と箸でやり取りするので、
それ以外ではタブーなんですよ」と話していたんですが、
その場の韓国と中国出身の方によると、
日本だけなんですね!
この中国の玩具「ジェンズ(jianzi)」なるもの、
子ども達はまり、アマゾンでひとつ2百円ほどで購入。
足で落とさないように蹴るんですが、
大人も運動になりますよ。
さて、
明日は、この家を1年間賃貸するために、
家じゅうの電気の点検に電気屋さんがやってきます。
荷造りこつこつしていきます。
みなさん、よい週末を!
私や主人が州立大学に通っていた時点では、州在住だった主人は授業料が半年で30万円弱+食費居住費(×10=5年間)でした。外国人で州外の生徒扱いだった私でも半年70万円で授業料+寮費でした。それに奨学金を20万程半年毎に頂いていたので、結果、4年間400万程で卒業できました。でも、これは15年程前の事なので、それ以降もどんどん大学の授業料は上がっていると色々なところで読んだり聞いてますし現状も変わってきているのでしょうね。我が家は主人がこの5月に大学院を卒業しますが(MBA)、授業料は働いている会社が負担してくれるので私達の懐からはゼロです(でも条件はB以上の成績を残すこと)。しかも他州なので金土曜日の丸2日間授業で早朝の授業に参加するために2泊しますが(隔週末)が、そのホテル代も半分は会社負担してくれます。アメリカは社員のレベルアップのサポートをしてくれる会社が多いように思います。私の場合は大学院は大学内で働いたり教えたりするアシスタント制度があり、授業料だけは全額無料になりました。今では私たちの住む州と隣の2州で、「この3州の住人ならこの3州の州立大学の範囲ならどこでも州内生徒の授業料でいいですよ」という制度に代わりました。
アメリカでは学費は将来返せなくても自己破産できないですし、若い時期からこんなに借金を抱えさせてもいいものか親心にも思います(何千万の借金なら猶更)。将来がエンジニアや医者なら、返すのにもあまり負担がかからないように思いますが、稼げない分野だと一生借金に追われ続ける可能性も。高校まで時間が無い中一生懸命勉強してスポーツも両立して、大学に入ってみたら「勉強したいことはこれじゃなかった」と学部を二転三転する子も見てきました。
でも結局私が思うことは、大学の名前にかかわらず自分のやりたいことを勉強できるというのは幸せなことと(高校卒業時までに自分のやりたいことを見つけられているのも幸せなことですが)、主人の会社にも色々なレベルの大学から就職してきた人たちがいますが、どんな大学で勉強してきたとしても到達点は一緒である可能性もあるということということです。
今や大学を卒業してもテクノロジーやAIの発達で我が子たちの将来もはっきりと見えない中、マイコさんのおっしゃる
「子育てとは、いい大学やいい職業といった恵まれた条件や状況のために準備する時期ではなく、どんな状況を与えられようが、我が道を切り開いていくための力をつける時期」というのは本当に納得です。
長くなりましたが、コメントさせて頂きました。長男さんも先が楽しみですね。1年間の東京暮らしも短いですが、御家族で楽しんでこられてください。一通り四季や行事が楽しめますね。
お身体御自愛下さい。
(お金のことも書いていますが、コメントは表示して頂いて結構です)
「日本に比べるとアメリカの大学は学費が高いよ」ということは、子ども達が小さな時分からあちらこちらから聞いていたことですが、その後も学費アップは続き、今ではこれほどの現状なのですね。
ゆきさんの夫さん、大学院卒業おめでとうございます!会社が授業料、そして他州での授業に参加するための宿泊費まで出してくれるとは、素晴らしいです。それも、夫さんのこれまでの頑張りがあってこそ。そして、通常のスケジュールで働きつつ、プラス、大学院のカリキュラムに取り組む週末まで多忙な夫さんを、2人の息子さんと娘ちゃんのお世話をしながら支えたゆきさんの働きあってこそ。家族1丸となって成し遂げたMBAですね。
確かに、アメリカの企業や団体は、雇用者のレベルアップへのサポートが充実しているなあと思います。様々なワークショップ参加や資格修得の支援などに積極的ですよね。大学へ入って卒業して終わり、ではなく、一生学ぶという姿勢がサポートされるという雰囲気があり、やる気と頑張りがあれば、いくつになってもチャンスが与えられる、そう子どもたちが見上げられることは、とてもいいなあと思います。我が家の今回の1年間の日本滞在も、夫の職場の理解やサポートなくして実現することはあり得ませんでした。夫はサポートを受け、日本語の特訓中です。
「大学院は大学内で働いたり教えたりするアシスタント制度があり、授業料だけは全額無料になりました」について、学部では学内の様々な部署で働き学費の足しにする生徒が多いと聞きますが、確かに、大学院では教授のアシスタントとして教えることができますね!我が家も、もし大学院へ行きたいという場合は、こうした制度を大活用できたらと思っています。
また専攻分野によって、「学費&寮費として払った分」と「リターン」が、あまりにも釣り合わないという場合があるというの、まさしくです。文化人類学は、最もリターンの低い分野のひとつという調査を読んだことがあり、専攻した身としては、「そうか…」としみじみ思ったことがありますよ。
それでも、確かにゆきさんのおっしゃるように、「学びたいことがある」ということは幸せなことであって。もし、子どもが「リターンの少ないとされる分野」を選んだとするなら、現実的な状況を赤裸々に話し合い、進路を決めていきたいなと思います。
そして、「どんな大学に行ったとしても、到達点は同じ場合がある」というのは、私自身も、身近な周りをみていてしみじみ感じています。そして、そうして到達するのを可能にするのが、やはり失敗や困難に倒れても立ち上がり、失敗や困難から学び生かしと進み続ける姿勢だなあと思っています。優遇されにくい状況から到達してきた人ほど、たくましいですね。
「今や大学を卒業してもテクノロジーやAIの発達で我が子たちの将来もはっきりと見えない中」
確かにです。そしてたとえ、目先の状況が恵まれて見えたとしても、人生には、次から次へといろんなことが起こります。子どもたちには、ひとつひとつの困難から立ち上がり、自分なりの道を切り開いていってほしいと願っています。
ゆきさんの州では、隣り合わせの3州内どの大学へ行っても、州内在住者の学費でいいんですね!そういうこともあるんですね!いいですね!
州立大学について、ゆきさんが提示して下さった15年前の例をみて、もう少し調べてみました。
こちらは、州政府から最も補助金をもらっているとされる「フラグシップ」大学の州内と州外在住者の10年前との学費比較チャートです。
https://trends.collegeboard.org/college-pricing/figures-tables/tuition-fees-flagship-universities-over-time
これらに、寮費約100万-150万ほどが足されますね(寮費もアップしてるんですよね)。
大学進学率は上昇の一途であるにも関わらず、受け入れる側の学費も上昇の一途ですから、コミュニティーカレッジで何年かかけある程度単位をとってから、編入するのも学費が節約できて方法ですね。今後コミュニティーカレッジもどんどん学費が上昇なんてことにならないといいのですが。
こちらの記事が示す過去25年間程の大学学費の変遷を表すグラフは、公立大学の学費上昇率ぶりを見せつけてくれます。
https://www.cnbc.com/2015/06/16/why-college-costs-are-so-high-and-rising.html
州からの補助金減額がこうした公立大学の学費上昇の原因とされていますが、こちらの記事によると、州によって補助金のカット率も随分と違うことが分かります。
https://www.cbpp.org/research/state-budget-and-tax/a-lost-decade-in-higher-education-funding
こうした州政府からの補助金の減額によって、学費をより多く払ってくれる州外在住者を以前より積極的に入れようとする大学もあると聞きます。そうして、一昔前は、州内在住者ならばより容易に入れるはずだった大学も、入学難易度が年々上がり、とにかく成績とテストスコアを上げなければという雰囲気が、高校だけでなく、どんどん低年齢化していますよね。
子ども達の通う高校でも、大学進学を目指す生徒たちの中には、身近にも抗うつ剤を呑んでいる生徒を何人か知っています。(女の子が多いです)。その日抗うつ剤を呑み忘れてしまい、テスト返却日にテスト結果にショックを受け、気を失ってしまったという出来事もあります。
先日、ある記事を書くためにリサーチしていた際、米国の18歳未満の3分の1が不安障害を抱えているというデータに出合い驚いたのですが、同時に、今の身近な高校の様子を思い頷いてしまいました。
セレクティブな大学はその地位を争いつづけるでしょうが、同時に、記事にあげたPurdue大学のように、入ることはそれほど難しくなくても(つまり高校生活を成績やスコアやレジメ映えする課外活動に拘泥せず、より余裕をもって過ごせ)、大学に入ってからの頑張りによって、超難関だった大学と肩を並べ、もしくはそれ以上に、技術や力を身に着けられる大学が、増えていくといいなあと思います。
記事にも追記したのですが、他にも、コロラド大学ボルダー校や、コロラドスクールオブマインなども、入るのはそれほど難しくなくても、それぞれ宇宙航空学や石油工学で、世界トップレベルの人材を輩出しているといわれています。もし、専攻したい分野が決まっているようならば、こうした大学に絞り、高校生活をよりのびのびとエンジョイするのも方法だなあと思います。
また、ランクの出し方も、様々なバラエティーが出てくることで(生徒の伸び率にフォーカスなど)、より多様な視点から大学をとらえることができるようになるなあと思います。今は、US Newsが強いですものね。
長くなりましたが、ありがとうございます。課題に溢れ、大変なこともありますが、それらに向かってできることをしつつ、お互い力を抜いて、子供たちとの今このかけがえのない一瞬一瞬を、味わっていきたいですね。
州内学費を取るためにはどの位居住したら認められるんでしょうか?
アラスカ州に住むと、コロラド州の大学の州内学費の適用があったりと、州間で特別な決まりを設けている場合もありますから、希望される州について、より詳しく調べられるといいと思います。