順不同です。今回7冊。
*『岸辺のヤービ』梨木香歩 (福音館書店) 大好きな世界でした。もうすぐ読み終わりそうになったとき、(ああ、終わってしまう)と思ったの、ひさしぶり。
*『大きらいなやつがいる君のためのリベンジマニュアル』(豊島ミホ) 岩波書店
岩波ジュニア新書です。書名だけを見ると、マニュアル本のようですが、ほとんどエッセイ。豊島ミホの小説がかなり好きで(とくに『夜の朝顔』)でもあるときから、ぱたりと新刊が出なくなり、どうしたのだろう、書けなくなってしまったのか、あるいは何かあって干されてしまったのか? と思っていました。その実態がこの本には書かれています。ほとんど内面的な問題。高校生の頃から抱えていた辛い気持ちを吐露した本。でも、実はネット検索で、豊島ミホさん、ご結婚されて、少女マンガ雑誌にフリーライターとして、漫画家へのインタビューを書いたり、今とても幸せそうで、よかった! と隣のオバサン的に思っています。もう小説は書かないのかなあ。書かないとは決めないで、またいつか書いてほしいです。
*『マザーランドの月』(サリー・ガードナー)小学館
めずらしく読んだ翻訳ものです。児童書でSF。イギリスのカーネギー賞を始め、世界各国で多くの賞を受賞している本。「もしも」どこかで何かが変わっていたら、こんな世界になっていたことだってある、という1065年の時代設定の物語でした。
*『はみ出す力』(スプツニ子) 宝島社
所ジョージさんの番組で、彼女のことを見ました。美貌と知性と才能を備えたバリバリの方。なのですが、実はコンプレックスを抱えて育った中で、がんばってらしたことが書かれています。でもまあ、ご両親とも数学者、お母さんはイギリスの方、とかって聞くと、持って生まれたものはあるんだよなあと思いますが。でも、枠にとらわれない魅力は確かにある! あ、何をやっている人かというと、アーティストなのでした。例えば、男性が生理を体感できるマシーンとか・・・。
*『小説の書き方』(後藤靖貴) 講談社
たまたま目に留まって、読みました。作者のことは何も知りませんが、いろいろ書いている方のようです。高校の文芸部を舞台に、4人でリレー形式に小説を書いて新人賞に応募する(実際に書くのは3人、一人は編集者的役割)という設定。よくできていました。そして、小説なのだけど、ハウツー物になっている。そうだよなあ、そうなんだよな。と思いながら読みました。作者が楽をすると読者が苦労する・・・とか。
*『貧乏の神様 芥川賞作家困窮物語』 柳美里 双葉社
好きではないのです。こういう生き方はできないなあと思いつつ、こういう人がいてもいいんじゃないかと思わせるものは確かにあるかなと。
*『火花』(又吉直樹) 文藝春秋社 忘れるところでした。言うまでもなく。