昨年のフレーベルものがたり新人賞、優秀賞作品が、本になりました。
江戸時代の和菓子やさんが舞台です。
冒頭から、引きつけられました。
リヤカーをひいて、引っ越しをしているのは、日本橋の老舗の和菓子や鶴亀屋の若旦那と豆吉。
若旦那は、和菓子の腕はいいのに、けんかっぱやくて、お客さんと大げんかをしてしまい、修行をしてこいと追い出されたのです。そこになぜか豆吉がつきそうことになったのです。
なぜ、自分が・・と愚痴る豆吉。
石ころにもけんかをふっかける若旦那。
二人がついたのは、浅草。ぼろくて小さな店です。ここで、商いを始めることになりました。
この二人に、魅力的なキャラの登場人物がほかにも加わって、話は進んでいきます。
ところどころに、江戸の豆知識も差し込まれていて、楽しいです。
歴史物語、私も書いていますが、子供が読むには難しくなりがちです。『けんか餅』は、豆吉のかわいらしさ、一生懸命さが子どもにとって等身大なので、そこがクリアされて読みやすい作品になっています。歴史ものを書いている方にとって、参考になりそう。
シリーズのようなので、まだまだ豆吉の活躍がみられそうです。
今回読んでいて、大福餅が食べたくなりました。今後もどんな和菓子が出てくるか。そこも見所ですね。
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