スペイン語で遊ぼう!みんなの広場_since2004

スペイン好き、ラテンアメリカ好き、スペイン語好き、スペイン語をやってみようかなぁと思っているヒト、寄っといで!

「IR:行く」のついでに色々覚える

2023-04-26 | スペイン語のいろは

昔スペイン語もままならない頃、スペインを旅行しながら身につけたフレーズなどを紹介します。「身体で覚えた」と言っても過言ではない(笑)。当時は旅のバイブル『地球の歩き方』が出していたスペイン語会話集みたいなポケット本があり、それを持たずには一歩も外へ出られない状況でした。

①quiero ir a ***:私は***に行きたい
②ir:行く(動詞) 
③volver:戻る(動詞)
④ida y vuelta:往復 

余談ですが、後に行ったメキシコで、往復切符は boleto redondo と呼ばれていました。

今は亡きホームページの保存版から画像を持ってきました~。  


Como agua para chocolateⅠ

2023-04-22 | 映画の感想文(旧DVD体験談)

スペインフリークだった私をメキシコへと導いた「不思議な魅力」のひとつに、映画『Como agua para chocolate』があります。1992年メキシコ製作の映画で、日本でも『赤い薔薇ソースの伝説』というタイトルで上映されました。また、同名の原作小説日本語翻訳版も販売されていました。

この映画については別ブログで語りつくしているので、今日は最近YouTubeで見つけた、

Codornices en pétalos de rosa(ウズラと薔薇の花びらソース)

のシーンをご紹介したいです。

日本語のタイトル『赤い薔薇ソースの伝説』は、このシーンからとったのではないでしょうか。

スペイン語バージョンなので、スペイン語の聞き取り練習にお役立てください。このビデオには、私が以前所持していたビデオ(VHS) や DVD ではカットされていた「主人公ティタが鶉小屋から捕まえてきた鶉を絞めるシーン」がそのまま残されていたので驚きました。久しぶりにこのシーン(ひそかに「幻のシーン」と呼んでいた)を見ました。首を絞めるときの音が切ないですね。

初級者の方には、冒頭のセリフ2行だけでも聞き取ってみてほしいです。

ティタの母:Tíralas.(捨てなさい)

ばあや:No las tires.(捨てたらだめよ)

tirar は投げるとか捨てるの意味で、2行とも命令文になっています。黄色マークの las は las rosas(薔薇の花) のことです。正確には女性名詞複数形に対応する直接目的格人称代名詞ですが、難しく考えなくても大丈夫ですよ~。


別ブログ記事:
赤い薔薇ソースの伝説について<その1>
赤い薔薇ソースの伝説について<その2>


「連れて行く」も「持って行く」も "llevar" です。

2023-04-15 | ひとくちスペイン語

忙しすぎるので Netflix を絶ちました。何か見なくちゃ、と義務感が芽生えて、探して、はまって、毎日毎日追われてしまう。。。中毒のようなものです。

でもスペイン語の「llevar:持って行く, 連れて行く」という動詞について考えていたら、去年 Netflix で見たメキシコ映画の1シーンを思い出しました。

関連ページ:40代のセオリー[Cuarentones] メキシコ映画

 

カンクン、ホテルのフロントビーチでのシーンでした。

セザールとパウロ、二人のシェフ(男)の近くには、きれいな花と、その向こうに美女2人。

セザール(イケメンのほう)のセリフ
「Me encantaría llevarme*las* al cuarto」
*las*を僕の部屋に持って行けたらいいなあ。

パウロ(イケてないほう)のセリフ
「A mi también」ぼくも同じだよ。
つまり「A mi también me encantaría llevarme*las*...」

言っていることは同じなんだけど、二人の目線が違う方を向いていて何かおかしい。セザールは *花* を、パウロは *女性たち* を見ているんです。なぜ話が噛み合ってないかと言うと、実はスペイン語の落とし穴が2つあります。

1)llevar/llevarme は物でも人でも使えるので、日本語でいうところの「連れて行く」「持って行く」両方になりえる。

2)las という「直接目的格人称代名詞」は、女性名詞複数(物)でも女性複数(人)でも同じように使える。

 

セザールは複数の花(las flores)を、パウロの方は複数の女性(las mujeres)をホテルの自分の部屋に持って/連れて行きたいと思っていたわけですよ。

llevar/llevarme には要注意ですね。紛らわしいったらありゃしない。

 

そして今思えば、代名詞の類は繰り返したくないときに使うのかと思っていたんですが、このシーンのように「いきなり」*las* にしちゃうこともあるんですね~。それはフェイントというか、落とし穴が深すぎますよ!

 

llevarme:llevar(持って行く/連れて行く)の再帰動詞 llevarse で、「自分と一緒に」という意味も含まれる。


「入口・出口」と合わせて覚える「入る・出る」

2023-04-12 | スペイン語のいろは

昔スペイン語もままならない頃、スペインを旅行して身につけた四つの単語を紹介します。「身体で覚えた」と言っても過言ではない(笑)。王宮とか美術館とかに、どこから入るのかわからなかったり、入ったは良いけど出口がどっちかわからないとき、道しるべがスペイン語なのは当たり前でしたから~。

①entrada:入口(名詞)  ②salida:出口(名詞)
③entrar:入る(動詞)    ④salir:出る(動詞)


その後(今は亡き)ワードのホームページなるものにアップした記事が奇跡的に保存出来ていたので、画像としてそのまま載せることにしました。おそろしいことに書いたのは十数年前です。

おそまつさまでした。


留学生を悩ませる北海道弁「さる言葉」の活用

2023-04-08 | ほうげん・ひょうげん

札幌市の地下鉄のドアにこういう広告がありまして、北海道民は「にやり」とやり過ごせるんですが、これが日本語学習中の留学生を悩ませているようです。撮影してるワタシの亡霊が映り込んでいますが、まずは写真をアップします。

これは北海道米の広告なので「そんなにおいしいとついついお米が 食べらさる:自分の意向ではなくお米が口から胃に送り込まれる様」と言いたいのでしょう。

日本語の難解なフォーム「~される」「~られる」「~させられる」あたりを勉強中の留学生がこの広告を見て頭を抱えていたので、「これは実は北海道弁なんだわ」と説明すると、「そんな紛らわしい活用を方言にしないでほしい」と苦情がきました(笑)。

 

ブログ内を探したらなんと、ちょうど18年前に北海道弁「さる言葉」について投稿してたんですよね~(感慨深い)。

「~さる」言葉は否定文でよく使う→「~さらない」
使用例:
1)このペン書かさらない。─インク固まってるんでないの?
2)ファックス送らさってない。─切り替え式だべか?
3)シャッター押ささらない。─フイルム巻かさってないんでないかい?
(アナログな例文ですみません)

◆ブログ内ページ [~さる]言葉 2005年4月8日

当時は日本語文法がよくわからなかったので、動詞の活用(変化)という点で解説できませんでした。日本語教師になったいまならできるかな?と思い再挑戦します。

【動詞Ⅰグループ】("i" の音が "a" に変化します)
 書きます⇒書か ⇒⇒ 書か+さる
 送ります⇒送ら ⇒⇒ 送ら+さる
 押します⇒押さ ⇒⇒ 押さ+さる
 巻きます⇒巻か ⇒⇒ 巻か+さる

【動詞Ⅱグループ】
 食べます ⇒⇒⇒ 食べ+らさる
 見ます  ⇒⇒⇒ 見+らさる

【動詞Ⅲグループ】
 します  ⇒⇒⇒ ?
 来ます  ⇒⇒⇒ 来らさる

だ、だめでした。不規則グループの「します」の活用がわかりません。すべての動詞が「さる言葉」になるわけじゃないらしいんです。「します」の代わりに「やります」を使って「⇒やらさる」にはできると思います。

「さる言葉」を「ます形・食べらさります」で使用するのは稀であり、一般的に(北海道的に)「さる言葉動詞(Ⅰグループ)」となって普通形の活用、つまり「食べらさる/食べらさらない/食べらさった/食べらさらなかった」に変化したものが使われているのではないかと思います。ちなみに「て形」は「食べらさって」でしょうねー。

 

追記:
18年前の例文を見て気付いたんですが、否定文では「食べらさらない」「食べらさらなかった」のほかに「食べらさってない(て形+ない)」という言い方もけっこう使うようです。
例1:「写真映らさってないよ」(て形+ない)
例2:「メール送らさってなかったよ」(て形+なかった)