スペイン語で遊ぼう!みんなの広場_since2004

スペイン好き、ラテンアメリカ好き、スペイン語好き、スペイン語をやってみようかなぁと思っているヒト、寄っといで!

Cómo quitar el cochambre

2022-12-18 | ひとくちスペイン語

日本語のオノマトペ「ぎとぎと」を説明しているとき、メキシコ人から「それはたぶん cochambre のことだね」と言われました。

台所のコンロ回りや、油を使って調理した後の鍋など、脂っぽい汚れがこびりついた状態、なかなかとれない汚れなどを総称して、メキシコでは cochambre と呼ぶそうです。なるほど、cochambre で画像検索をすると、「ぎとぎと」で検索したのと似たような汚れの画像が一斉に出てきます。

ただ、日本語の「ぎとぎと」には脂っぽくべたっとしたイメージ、油分でテカっているイメージがありますが、cochambre には焦げ付いて黒くなったお鍋の底(油分無し)も含まれるようです。

私のお気に入り『西和中辞典』by小学館によると:
[名詞]汚らしいもの;がらくた, くず
と出ていました。メキシコでは「ぎとぎと感」がプラスされているのかもしれませんね。

 

表題の「Cómo quitar el cochambre」に関しては

「ぎとぎと汚れをどう取るか」と和訳して問題ないように思います。

 

ちなみに、スペインのレアルア・カデミア--Real Academia Española--(スペイン語の標準を規定している組織)の辞書にも載っていました~。(以下、引用します)

>>cochambre

>>De cocho 'puerco'.

>>1. m. o f. coloq. Suciedadcosa puercagrasienta y de mal olorU. menos c. m.

 

こうした汚さを表すスペイン語は「豚」cocho=cerdo=puerco からきていることが多いです。豚ちゃんゴメン。


スペインに勝った記念に、Paellaについての仮説を書く

2022-12-02 | ひとりごと

ワールドカップに興味はなかったけど、日本がスペインに勝ったというので、すごい!と思った。おめでとう日本。

スペインとの対戦前には、どこかの地方でスペイン料理のイベントがありパエーリャとかガスパチョなんかが紹介されたらしい。そこで私も、スペインに勝った記念にパエーリャについて記そうと思う。

この写真はかれこれ二十数年前に( ゚Д゚)グラナダから車で?分の、とある村のお祭りで撮ったもの。具材は良く見えないが、野外で食べた大鍋のパエーリャに感動したことを覚えている。

パエーリャには色々な種類があるのだが、みなさんのイメージするパエーリャは、エビだのムール貝だのが豪勢に飾られた魚介類のパエーリャなのではなかろうか。確かに、Paella de Marisco(魚介類のパエーリャ)は存在し、有名なのはそっちのほうだし、スペインでも観光客の多いところではこの Paella de Marisco が一番人気に違いない。

パエーリャの発祥地はバレンシア地方だそうだ。そもそもバレンシア(の海側じゃないほう)の猟師が収穫した獲物(ウサギや野鳥)をさばいて野外で作ったのが始まりだと聞いた記憶がある。バレンシア・パエーリャといえば肉やインゲンマメのような野菜が入っていて、表面にはエビに見立てた「赤ピーマン」を飾るそうだ。私が大昔にマドリッドの家庭で食べたパエーリャも「ウサギ肉」の入ったものだった。しかしスペインのパエーリャは、『発祥の地はバレンシア=海の幸が豊富』との連想からか『パエーリャ=魚介類のパエーリャ』だと思いこまれ世界に広まっていた。観光客(スペイン人を含む)の妄想と願望をレストラン産業が利用し、戦略的に広めたのではないかと私は思うのである(あくまでも私の仮説)。

ところで、北海道で「ちらし寿司」を食べると言えば、生のエビをはじめとする刺身が豪勢に盛られた「海鮮チラシ」をイメージする人がほとんどだと思う。しかし道産子の私が大昔から食べてた「ちらし寿司」は魚介類皆無の、錦糸卵とピンクのそぼろや紅ショウガで飾られたシンプルなご馳走だった。いつのまにか「海鮮チラシ」や「海鮮丼」なる贅沢なものが普及してしまったようだが、私はこれも観光客の要望に応える形のビジネス商戦により広まったではないかと思うのである(あくまでも仮説)。「そもそものちらし寿司」で生ものを使うのは、北海道じゃなくて東京の「江戸前寿司」だったのでは?

これらふたつの仮説の締めとして:「スペインのパエーリャ」は「北海道のちらし寿司」である。

ん? なんか変だけど。