スペイン語で遊ぼう!みんなの広場_since2004

スペイン好き、ラテンアメリカ好き、スペイン語好き、スペイン語をやってみようかなぁと思っているヒト、寄っといで!

「ありがとう」と言われてなんて答える?

2022-08-29 | ほうげん・ひょうげん

日本語教師でもある私が、「ありがとう」「どういたしまして」のあいさつ表現を教えているとき、「ありがとうと言われて、本当に我々はどういたしましてと答えているのだろうか?」と、なんだか悩ましい気持ちになってしまう。

友達や知り合いレベルの人に「ありがとう」と言われて答えるのは、「いえいえ」「いやいや」「なんも」など、もっとカジュアルな表現ではないのか。最後の「なんも」は北海道弁だが(笑)。

スペイン語を教えているスペイン人ユーチューバー、マリアさんのチャンネル  ”María Español” を見ていたら、スペイン語の「どういたしまして」にあたるDE NADAのバリエーションについて説明している映像があった。詳しいことは直接ビデオを見ていただいたほうが良いと思うのでリンクを貼っておいた。

ワタシの立場としてこの場に書き残しておきたいのは、これらスペイン語の各表現に対応する「北海道弁を含む日本語のどういたしましてのバリエーション」から選別した日本語訳である。

No es nada. なんも。なんもです。[北海道弁]

Nada, nada. いえいえ。いやいや。ぜんぜん。

A tí. / A usted. こちらこそ。

Gracias a tí/usted. いえ、こちらこそ。かえってすみません。

No hay problema. ぜんぜん大丈夫です。

 

どうかなー。ちょっとニュアンス違うかしらん。

北海道弁の「なんも」には繰り返す「なんもなんも」もあるのがかわいい。

ちなみにスペイン語の De Nada. とか No hay de qué. はフォーマル(特に後者は)な表現らしい。日本語ではフォーマルといえば「とんでもないです」「とんでもございません」などで、敬語文法的にこれって大丈夫?と心配になるグレー表現である。じゃ「どういたしまして」ってどういうとき使うのかなぁ。悶々。


ペルー特有のスペイン語

2022-08-22 | ほうげん・ひょうげん

先日Netflix でペルー映画『失恋からの立ち直り方:Soltera codiciada』 を見ていて、ペルー特有の表現を色々思い出しました。私が気付いたものだけじゃなく、実際はもっとあるんだろうと思いますが、それらがスペイン語の字幕では[標準語]というかわかりやすいスペイン語で書かれていることを発見しました。辞書で調べて他の国(ラテンアメリカのスペイン語圏)でも使うとわかったものには「ラテンアメリカ」と書いておきます。

1)ペルー     字幕のスペイン語

calato/a = desnudo/a  [形容詞]裸の

2)ペルー      字幕のスペイン語

chibolo/a = chico/a [名詞]少年・少女

3)ラテンアメリカ  字幕のスペイン語

chamba = trabajo [名詞]仕事

4)ラテンアメリカ  字幕のスペイン語

chupar = beber [動詞]お酒を飲む

5)ラテンアメリカ  字幕のスペイン語

tirarse = acostarse [再帰動詞]寝る

(就寝するの意味じゃなくて日本語では辞書に出てない俗語)

 

例えば(4)は、女3人でテキーラのショットを飲むシーンで、「飲め!」と掛け声をかけるときに
¡Chupa! ¡Chupa! と命令形で言っていました。

 

この映画は、感想文を書こうと思っていたのですが、それ以前にスペイン語が気になって「スペイン語ネタ」で3つ目の記事を書いてしまいました。しつこいよね、ワタシ。


父親募集中 [Se busca papá] メキシコ映画

2022-08-13 | 映画の感想文(旧DVD体験談)

Netflix で『父親募集中』というメキシコ映画を見ました。スペイン語のタイトルは SE BUSCA PAPÁ です。

1回目に見たのはたぶん2か月以上前のことで、ブログに記事を書くという使命をすっかり忘れていた頃です。それから何度か気になるところを部分的に繰り返して見てきました。

まず何が気になっていたのかというと、ブランカ(主役の女の子)の母親フェルナンダ役の女優 Silvia Navarro の顔です。昔はまっていたテレノベラの超美しい ”パロマ” が、当時は整形美人だったのが年齢を経て崩れてきたのか!?と、あわれに思ってしまいました。メキシコ人の友は「シワ伸ばしの注射とかの影響ではないか?」と言います。まあ、それはどっちでもいいんですが、私はブランカの仮父親に扮する男優 Juan Pablo Medina のような、深く渋くやさしさがにじみ出て来る年齢の重ね方のほうが好きです。

そして実はこの男優も、超気になっていました。見覚えがあるのです。昔はまっていたテレノベラのどれかで見たことがあるに違いないと思ったけれど自力では思い出せず…。これも友人が解明してくれましたが、なんと”パロマ”と同じく『Cuando seas mía』にでていた美青年 "ベルナルド" だったのです。しかも "ベルナルド" は兄の恋人 ”パロマ” に恋心を抱いていたとか!? 当時の美男美女俳優のおふたりが、約20年後のNetflix映画にそろって出演していたわけですねぇ~💛

話がストーリーからズレていますね(笑)。

これは自転車(BMX)に情熱を注ぐブランカが、自転車競技の大会に参加するため保護者のサインを必要とし、父親役として手伝ってくれる人を探すことから展開していく物語です。主人公が子供であることもあり、この映画は家族そろって楽しんで見ることができる「ほのぼのとした」映画だと思います。父親探しの「キャスティング」シーンは面白くて子供にも受けます。ラストシーンがほのぼのしすぎるのが私的には難点でしたね。ここまで「できすぎ・作りすぎ」だと流れた涙がシラっと乾いてしまいます。しかしこれが映画の教育的テーマなのかも知れないし、好きな人は好きだと思いますよ。

最後に、もうひとつ気になったことに「どこで撮影したのか?」というのもありました。パット見てメキシコシティ・ソチミルコのカラフルな遊覧船は「あれだ!」とわかったのですが、ほかのシーンはよくわかりませんでした。私の住んでいたアグアスカリエンテスでも撮影したらしいと聞き、じっと目をこらして見たら「あれかな?」というのはありました。あのセントロはどこのセントロなのかなー、などなどメキシコの風景も楽しめます。

この写真は「あれかな?」の場所で、数年前にワタシが撮影したものです。


40代のセオリー[Cuarentones] メキシコ映画

2022-08-06 | 映画の感想文(旧DVD体験談)

Netflix で『40代のセオリー』というメキシコ映画を見ました。スペイン語のタイトルは CUARENTONES です。


私は理解力が弱いので、2回以上見ないと映画の感想文が書けない。なので2回以上見たいと思える映画、つまりある程度気に入った映画じゃないと、このコーナーには載せることができないのです。


まず映画の出だしが気に入りました。場所はメキシコシティーの、二人のシェフが歌ったり踊ったりの料理ショーを見せる、イタリア料理店「L’Allegria」です。この店は、このパフォーマンスが受けて、まずまずの人気店らしいのです。シェフ、セザール(Cézar)の満面の笑みがものすごく良くて、もうひとりのシェフ、パウロ(Paulo:イタリア人オーナーらしい)とのコンビネーションも抜群、何より「楽しそう」なので、即!映画に入り込みました。

セザールは仕事を離れれば、家庭的で子煩悩な良いパパ、美人の奥さんともうまくいっていて家庭は円満、完璧です。40歳の誕生日を控えたある日この家庭内で思いがけない最悪の事態に遭遇し、セザールの満面の笑みは消えました。絶望と苦悩にゆがむ顔。。。そんなときに、二人のシェフの念願だった「料理コンクール」に挑むため、男二人でカンクンへと出向くことになります。

カンクンでは、毎晩コンクール(トーナメント式?)の料理を作る以外に、昼間はお約束のアバンチュール。シカゴからバカンスに来ていた、国籍不明の女性二人と出会い、ロマンスが生まれるというわけですよ。国籍不明っちゅーのは私がわかってないだけですが。二人はスペイン語を話すので、アメリカに住んでいるヒスパニック系という設定なのかしらね。

ちなみに、私のお気に入りのセザール役は ERICK ELÍASというメキシコ人男優、ロマンスのお相手ナオミ役は GABY ESPINO というベネズエラ人女優でした。彼女の話し方からしてメキシコ人ではないな~とは思っていたんですがね。

あらすじを語るとネタバレで怒られてしまうので、あくまでも感想を書きますが、物事が起こるタイミング、「どれどれ」と期待させておいてはぐらかすタイミング、そしてラストシーンまで、話の流れもめっちゃ気に入りました。特に最後が、できすぎ・作りすぎのハッピーエンドじゃないのが良かったです。いや一応、ハッピーなんですが。

いくつかの対話シーンで比喩表現を使っているのも興味深かったです。たとえばセザールと息子の間で語る「チョコレート」の話。セザールの美人妻を祖母や母親が非難するシーンでは「船」の例え話。セザールとパウロがお互いを料理のタイプに例えるのも面白かったです。

ナオミとセザールが議論するシーン「人生の何%が決断で、何%がビックリか?」、ここもワタシ的にはポイント高いですよ。

監督は PIETRO LOPRIENO(イタリア人)だそうです。映画にはイタリア語もちょくちょく出てきます。