学校教育を考える

混迷する教育現場で,
日々奮闘していらっしゃる
真面目な先生方への
応援の意味を込めて書いています。

空を見よ

2007-09-03 | 教育
ある屋外での学校行事の運営を
まかされたときのことである。

その日は,天候がはっきりしなかった。

もちろん雨天ではできない行事であり,
途中で雨が降られるのも困る行事であった。

運営スタッフは,
天気予報を見たり,
測候所に電話してみたり,
あらゆる手段で
情報収集に努めていた。

そして,行事の開始予定時刻の30分前,
実施か中止かの最終決定をする話し合いを
職員室のなかで行っていた。

なかなか最終決断ができずにいる我々に,
ベテランのおじいさん先生が
通りすがりに
「外に出て,空を見ればよいではないか」
と言ったのだ。

がやがや話し合っていたわれわれは,
一瞬,お互いの顔を見合わせてしまった。

確かにその通りなのである。

さほど急激な天候の変化が予想されているわけでもなし,
空を見れば,行事の行われる数時間の天候の
おおまかな様子はつかめるはずである。

まさに,「眼から鱗」であった。

我々は,外部情報に頼りきり
(それはそれで必要なことなのだが),
直接自分の目で確かめるという基本的なことを
失念してしまっていたのであった。

ばかばかしいような話ではあるが,
私にとっては,
直接自分の五感で情報を得るということを
忘れてはいけないのだと
気づかせてくれた貴重な体験である。