Cape Fear、in JAPAN

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『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

初体験 リッジモント・ハイ(150)

2015-11-06 11:09:32 | コラム
このガタイとツラがそう思わせるのか、

怒ったら怖そう。

だとか、

(勝てそうにないので)ゼッタイに喧嘩を売らない。

だとか、「よく」いわれる。

そんなこともないと思うけれどね。

怒っているときでもヘラヘラ顔のままだろうし、そもそもなかなか怒らないし、
この歳になると、売られた喧嘩だって買わなくなるし。

売られることも(滅多に)ないが、売られたとしても、うまいことかわしますよ、ヘタレに思われることが「ないような」感じで。
それが、41年の人生で会得した処世術というか。

40過ぎて喧嘩上等とか、はっきりいって頭悪いよね?

実際にそういうヤツ居るけど。


では、なにに対して怒るのか?

うーーん。
自分には卑下とか自虐の精神が根付いているはずだから、自分のこといわれても怒ることがないと思うよ。

月並みではあるが、やっぱり家族のこととか、自分が大事に思っているヒト・モノについて「明らかな」中傷的発言をされた場合にのみ、怒るのだろうね。

うん、ヒトだけではない。
自分は映画を「心底」信じているものなので、まぁ映画そのものをバカにするひとなんて滅多に居ないけれども、映画についてアレヤコレヤと否定的な意見をかまされると、すぐに体温が上がってしまうところがある。

とはいっても。
手を出すことなんてないわけで。

では、手を出されたことはあるのか? というのが今回のテーマ。
「初めてガチンコで殴られた経験」でいってみよう。

悪さばかりしてきたガキなので、とーちゃんかーちゃんからは「人並み、以上」にはビンタされてきた。
しかしそれはビンタであって、パンチではなかった。

そして、モテる男ではないクセして、モテる男のマネゴトをやらかし女子にビンタされたことも1度や2度ではない。

今回は、そうしたベタで安い? エピソードは除外して語っていくことにする。
本気で殴られ、その一発で完全に打ちのめされたエピソード限定、、、って、そんなこと、2度しかないのだけれども。


自分のことを語る前に、まずは映画における「殴る行為」について。

映画史上で最もパワフルな「拳闘」シーンは、トップ画像の『TOKYO FIST』(95)だと思う。

本年公開された『野火』も素晴らしい塚本晋也監督が、ボクシング経験のある実弟を起用して描いた、男女の三角関係「格闘」ドラマ。

意外性という意味では、やられっぱなしだった小日向文世がビートたけしにやり返す『アウトレイジ』(2010)とか。
「殴ってみろよ」とマイケル・ダグラスに煽られたキャスリーン・ターナーが本気で殴ってくる『ローズ家の戦争』(89)とか。

モノを使うのは反則だが、消火器で頭を破壊するシーンのある『アレックス』(2002)を観た晩は、寝つきが悪くなるほどのインパクトだった。

いわゆるメジャー映画では、ひとを殴るシーンは爽快感を味わえるように表現されている。
翻ってインディーズでは、不快感を抱くように表現されている(ことが多い)。

スコセッシが常にいうように、「暴力は格好いいものではない」のだから。

うん。
これぞ、理想的なメジャー/インディーズの関係性だと思う。


しかし本音をいえば、殴りたいヤツは居る。
でもアレヤコレヤを想像し考察し、振り上げた拳をゆっくり元に戻している。

自分が他者に対してそう思うように、「あるひと」は自分を殴りたいと思っている可能性はある。

今回取り上げるエピソードは、その可能性が100を超えてしまった例である。


つづく。

※あんまり日本ではウケなかったけど、好きだよ自分は。適度に過激だし。




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明日のコラムは・・・

『初体験 リッジモント・ハイ(151)』
コメント (3)
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