Cape Fear、in JAPAN

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『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

にっぽん男優列伝(238)鶴見辰吾

2014-08-08 05:29:48 | コラム
64年12月29日生まれ・現在49歳。
東京出身。

公式ブログ…チャリ屋さんみたい笑


先日の筒井道隆もそうでしたが・・・
頭に「つ」のつくひとは自転車好きが多いのでしょうか、本日の主役・鶴見辰吾(つるみ・しんご)さんも、ある意味では「俳優として」より「チャリダーとして」有名です。

知識も、持っているものも超一流。

素晴らしい。
素晴らしい・・・のだけれども、それ以上に感心してしまうのが、このひとの息の長さです。

青春スターのような存在だった80年代を経過し、ここで消えるかと思いきや静かに浮上、(映像的に)いいツラを獲得し現在に至る。
「チョイ」悪なキャラクターを演じることが多いから、健康的で爽やかな自転車のイメージがなく、かえって新鮮に映りましたし。

戦略ではなく「たまたま」こうなったのでしょう、ほんとう、人生って分からないものです。


※伊藤かずえ!




<経歴>

77年―12歳のとき、テレビドラマ『竹の子すくすく』(テレビ朝日)で俳優デビューを飾る。
片平なぎさの弟役ですが、弟の幼年時代を描く回想シーンでは「一瞬だけ」鶴見さんの実弟(鶴見祐一)も登場しています。

79年―『3年B組金八先生 第一シーズン』(TBS)で優等生の宮沢保を好演し話題となる。
浅井雪乃(杉田かおる)を妊娠させてしまう、あの青年ですね。

翌年の80年、相米監督の快作『翔んだカップル』(80)で映画俳優デビュー。
共演は薬師丸ひろ子で、ふたりの初々しい演技が見ものです。

以降も映画/テレビのこだわりなくキャリアを重ね、とくに84年に制作されたテレビドラマ『スクール☆ウォーズ』(TBS)における謎の男・名村直役は、鶴見さんにとっての代表作といっていいでしょう。

松村雄基とのからみ、いちいち面白かったです。


映画のキャリアに限定してみましょう。

『潮騒』(85)、再び相米組に参加した『台風クラブ』(85…傑作!)、『いとしのエリー』(87)、『226』(89)、『一杯のかけそば』(92)、『ヒーローインタビュー』(94)。

出演作が途切れることはないですが、80年代後半~90年代前半は、はっきりいって「スカスカ」でした。

風向きが変わり始めたのが、95年の『GONIN』から。
暴力団幹部を活き活きと演じ、あぁやっぱりこのひとには、こういうキャラクターがいちばんだよなぁ!! とうれしくなったのを覚えています。

『アタシはジュース』(96)、『GONIN2』(96)、『月とキャベツ』(96)、
『鮫肌男と桃尻女』(99)、『DEAD OR ALIVE 犯罪者』(99)、『フリーズ・ミー』(2000)…。

『月とキャベツ』以外は、一般的に「ふつうではない」とされているキャラクターです。
うん、それでこそ鶴見さんは輝く。

しかし近年は演技に幅が出来て、前科者以外・笑 のキャラクターも演じるようになりました。

『ローレライ』(2005)、『ノン子36歳(家事手伝い)』(2008)、『春色のスープ』(2008)、『ネコナデ』(2009)、『ランデブー!』(2010)、『東京島』(2010)、『極道兵器』(2011)、『はやぶさ/HAYABUSA』(2011)、『アントキノイノチ』(2011)、『マイウェイ 12,000キロの真実』(2011)、『私の叔父さん』(2012)、『麒麟の翼 ~劇場版・新参者~』(2012)、『黄金を抱いて翔べ』(2012)。

ぜんっぜん面白くなかった『ストロベリーナイト』(2013)、面白過ぎて時間を忘れた『舟を編む』(2013)、オムニバスだから飽きることはなかった『埼玉家族』(2013)、
最新の特撮技術なのに(なぜか)古く感じた『キカイダー REBOOT』(2014)などなど、アタリハズレはあるものの、鶴見さんの演技は悪くないです。

最新作は、『わたしのハワイの歩きかた』(2014)。

予想ですが・・・
10年以内に、自転車を扱った映画を撮ると思います。

もし撮るのであれば、趣味のレベルを超えた一級品に仕上げてくださいね。

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本館『「はったり」で、いこうぜ!!』

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明日のコラムは・・・

『にっぽん男優列伝(239)寺尾聰』

コメント (1)
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