季節の花と言葉の花束

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季節の花の紹介と言葉の花束を書いています。

季節の花「枸杞 (くこ)」

2018-11-25 03:51:57 | 暮らし
名言名句(443)

「僕らは、偽善と策略に疲れ切っている。

時には、温和な女と休むがいい」『石原 武』


英文学者であり詩人でもある石原武(1930-2018)は、文教大学

教授として英文学を講じていますが、彼は偽善と策略に疲れ切っ

た頭脳と体を休めるには、温和な女と休むことだ、といいます。

休む、ということは、肉体的なことを意味するのではなく、疲れ

た頭脳と体が安まるように、静かに語り合うということを意味す

ると取った方がいいでしょう。英文学に堪能な文学者のユニーク

な人生観がこの言葉から窺えますが、「穏和な女」は、あたたか

な家庭、と受け取ってもいいのです。家庭こそ、嘘とごまかしの

充満した世間の汚れを浄化してくれる唯一の場所だからです。

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11月に実をつける樹木「枸杞 (くこ)」

夏から秋にかけて紫色の花が咲き、
 そのあとで赤い柔らかい実がなり
 食べられる。
 (実の赤い色は、干しても
  なかなか色落ちしない)
 この実を酒や焼酎に漬けて
 「クコ酒」にする。


・薬効   高血圧症、動脈硬化予防
・薬用部位 葉
・生薬名 「枸杞葉(くこよう)」

・薬効   疲労回復、強壮
・薬用部位 実
・生薬名 「枸杞子(くこし)」

・薬効   血糖低下、解熱、強壮
・薬用部位 根の皮
・生薬名 「地骨皮(じこっぴ)」


 中国と日本では古くは
 「沼美久須利(ぬみくすり)」と
 呼ばれるなど、薬として有名で、
 栽培も盛んだった。


・枝にはとげあり。
 とげが多いところから
 生垣としても植えられる。

・中国名「枸杞」の
 音読みが「くこ」。


(季節の花300より)




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「季節の花烏瓜 (からすうり)」

2018-11-24 03:48:48 | 暮らし
名言名句(442)

「「天下の為に人を得るは難し」『孟 子』

血眼になって求めていることを、逆に、求められている側から

考えて見ると、自分という人間は、一体どういう分野で力量を

発揮できるか、その点をじっくりと考えて見ることが大事なこ

とです。つまり、自分の持っている能力を十二分に発揮できる

適材適所の分野ということのなるでしょう。自分を生かしきれ

ない所へ入っても、そこでは、優れた人材ということにはなれ

ません。優れた人材は、得ることも難しいが、生かし切れるこ

とも、なかなか難しいものであるということは、会社等の経営

者側の先刻承知していることでもあるのです。

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11月に実をつける樹木「烏瓜 (からすうり)」

つる性植物。
 まわりの木などにからみつく。

・実が赤くなる品種は
 「烏瓜」、
 実が黄色くなる品種は
 「黄烏瓜(きからすうり)」
 という。
 (似てるので、ここではまとめて
  「烏瓜」ページとしました)



■烏瓜(からすうり)
 ・葉っぱは
  ややザラザラしていて
  角ばった部分が目立つ。
 ・つぼみは、先端が丸い。
 ・花は夏の日没とともに咲きだし、
  翌朝にはしぼむ。
 ・「実」は、最初は緑色で
  縦じま模様があり、
  緑 → だいだい色 → 赤 と
  色が変わっていく。



■黄烏瓜(きからすうり)
 ・葉っぱは
  烏瓜よりもツヤツヤ。
 ・つぼみは、先端がとがる。
 ・花は夏の日没とともに咲きだし、
  翌日の昼頃まで咲いている。
 ・「実」は、最初は濃い緑色で、
  だんだん色がうすくなって
  黄色に変わっていく。
  縦じま模様はない。



・烏瓜、黄烏瓜のいずれも、
 レース模様のある、
 白いきれいな花。
 白い花のネット状の模様は
 雄花と雌花を結ぶ蛾(ガ)の
 標識になる。

 この蛾(ガ)は
 烏瓜の花の蜜を吸うが、
 私が府中市四谷で
 花観察をしているときに、
 日没の開花時ちょうどに現れました。
 開花タイミングを
 待ち構えていたようです。
 ブンブン飛び回ってました。


・薬効   利尿、便秘
・薬用部位 カラスウリの根
・生薬名 「王瓜根(おうがこん)」

・薬効   しもやけ
・薬用部位 カラスウリの実
・生薬名 「王瓜仁(おうがにん)」


・薬効   解熱
・薬用部位 キカラスウリの根
・生薬名 「栝楼根(かろうこん)、
      栝楼仁(かろうにん)」

・薬効   せきどめ、たんきり
・薬用部位 キカラスウリのタネ


・烏が実を好んで
 食べることから「烏瓜」。
 ちなみに、
 カラスより小さいスズメの名が
 ついている実は
  沖縄スズメウリ。


・「烏瓜」の別名
   「玉章、玉梓(たまずさ)」
   「狐の枕(きつねのまくら)」



(季節の花300より)




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季節の花「柿」

2018-11-23 04:28:44 | 暮らし
名言名句(441)

「汝の額に汗して食べよ」『旧約聖書・創世紀』

禁を破ったイブには、「産みの苦しみを大いに増し、苦しんで

子を産む。それでもなお夫を慕い、夫はおまえを治めるだろう」

と、女の宿命を予言しました。さて、アダムに対して、神は、

「地はおまえのために呪われ、おまえは一生、苦しんで地から食

べ物をを取る。地はおまえのためにバラとアサミを生じ、おまえ

は野の草を食べるだろう。おまえは、額に汗してパンを食べ、

ついに土に帰る。おまえは土から取られたのだから、おまえは塵

だから、塵に帰る」と宣言されました。以来、男は額に汗して働き

続け、女は産みの苦しみの宿命を背負って生きることになるのです。

勤労感謝の一日、旧約聖書に親しんで、労働の起源に思いを馳せる

ことも有意義なことです。

歳時記

勤労感謝の日

11月23日。勤労を尊び、生産を祝い、国民が互いに感謝し合う日。

1948年に制定されました。終戦までは新嘗祭(にいなめさい)の

日。アメリカの感謝祭(サンクス・ギビング・デー)に相当する

ものとされていますが、戦後廃止された新嘗祭を「勤労感謝の日」

に改めたのでしょう。

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11月に実をつける果実「柿」

秋の果物。
 甘柿(富有、次郎、
    江戸一、御所等)、
 渋柿(西条、平核無等)
 がある。
 実の表面に黒い斑点が
 ポツポツあるものは
 どちらかというと
 「甘い」そうだ。

・春の新緑若葉は
 とてもすばらしい色で、
 林の中でよく目立つ。
・葉は”柿の葉のお茶”
 としても使われる。


・花はあまり目立たない。
 5月頃に咲く。
 花は終わりかけになると
 ボトボトッと
 音をたてて地面にどんどん落ちる。
 その場に居合わせると壮観。

 時期はだいたい
 5月下旬から6月初め頃。
 梅雨の前。
 「柿花落」は
 その頃の季語だったと思う。

 この、花が落っこちてくるようすは
 青桐の花も同じ。


・秋に紅葉する「赤」い葉と
 「黄」色の実から、
 「赤黄」→ 「あかき」
   → 「かき」になった、
 という説がある(名前の由来)。



(季節の花300より)


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季節の花「楓(かえで)」

2018-11-22 05:02:02 | 暮らし
名言名句(443)

「<明日は、明日こそは>と、ひとはそれを慰める」
『ツルゲーネフ』


「あした勉強しなさい。体をこわすといけにでしょう」と、受験勉強

に取り組んでいる我が子に声をかける親がいます。これも、親心から

です。いずれも優しい気持ちから発せられる言葉で、何の邪心もあり

ません。しかし、声をかけながらも、果たして本当に明日足れば済む

と思っているのかどうか疑問です。明日になれば、また同じことを言

うのだろうと、密かに考えているかもしれません。

「この<明日>が彼を墓場に送りこむその日まで」と、ツルゲーネフ

は続けてうたっています。一日のばしにする悪い癖を、ツルゲーネフ

は、鋭く衝いているのです。

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11月に紅葉する樹木「楓(かえで)」

秋の紅葉(こうよう)が
 すばらしい。
・300種もの園芸品種が
 江戸時代から作り出されている。

・楓(かえで)と
 紅葉(もみじ)は
 植物分類上は同じだが、 
 楓のなかで特に
 紅葉の美しい種類を
 「もみじ」と呼ぶ説がある。
 また、盆栽や造園業の世界では、
 葉の切れ込みの数、
 切れ込み具合によって
 両者を呼び分けているらしい。

 かえで
  → 葉の切れ込み(谷)が浅い
 もみじ
  → 葉の切れ込み(谷)が深い

 英語では
 「かえで」「もみじ」とも
 「メープル」と呼び、 
 カナダ産の「かえで」の
 樹液からとったものに
 「メープルシロップ」がある。
   → 砂糖楓


・楓科の代表種は
 「イロハ紅葉(もみじ)」。

・葉っぱの数は5枚または7枚。
 観察していると、
 新枝の先端近くの葉っぱは5枚、
 のようです(他は7枚)。

・楓(かえで)の語源は
 「蛙手(かえるで)」
 から転じた。
 水かきのように切れ込みの
 浅い葉のものを楓という。

・紅葉(もみじ)の語源は、
 秋に赤や黄に変わる様子を
 昔、「紅葉づ(もみづ)」
 といったことにもとづく。
 (色が揉み出ず(もみいず)、
  からきたとの説も)。
 なお、「イロハ紅葉」の名は、
 掌状に5~7裂する葉の先を
 「いろはにほへと」と
 数えたことから。

            ↑ 上へ


・「紅緋(べにひ)」■
  → 色 いろいろ へ


・秋深くなると「紅葉狩り」。
 秋の風流♪
・広島県の県花、県の木(もみじ)
    → もみじまんじゅう
 山梨県の県の木(楓)

・もみじは「椛」、
 かえでは「槭」とも書く。

・「紅葉に鹿」
 紅葉に鹿を配した豪華な図柄
 → とりあわせの良いものの
   たとえ。
   他に「梅に鶯(うぐいす)」
     「獅子に牡丹」


・紅枝垂(べにしだれ)の葉っぱは、
 秋ではなく、春に色づく。


            ↑ 上へ

・「子持山(こもちやま)
  若かへるでの
  黄葉(もみ)つまで
  寝もと吾(わ)は思(も)ふ 
  汝(な)は何(あ)どか
  思(も)ふ」
   万葉集 

 「見わたせば
  花も紅葉も なかりけり
  浦のとまやの 秋の夕ぐれ」
   藤原定家 

 「奥山に
  紅葉ふみわけ 鳴く鹿の
  声きく時ぞ 秋はかなしき」
   古今集
   猿丸太夫(さるまるだゆう)
   百人一首(05)

 「このたびは
  幣(ぬさ)も取りあへず
  手向山
  紅葉(もみじ)の錦
  神のまにまに」
   古今集
   菅家(かんけ)
   百人一首(24)

 「山川に
  風のかけたる しがらみは
  流れもあへぬ
  紅葉(もみじ)なりけり」
   古今集
   春道列樹
   (はるみちのつらき)
   百人一首(32)

 「小倉山
  峰のもみじ葉 心あらば
  今ひとたびの
  みゆき待たなむ」
   拾遺集
   貞信公(ていしんこう)
   百人一首(26)

 「嵐吹く
  三室の山の もみぢ葉は
  龍田(たつた)の川の
  錦なりけり」
   後拾遺集
   能因法師
   (のういんほうし)
   百人一首(69)

 「薄霧の
  立ち舞ふ山の もみぢ葉は
  さやかならねど
  それと見えけり」
   新古今和歌集
   高倉院御歌 

 「もみぢ葉は
  道もなきまで 散りしきぬ
  わが宿を訪ふ
  人しなければ」
   金槐和歌集 源実朝

 「色付くや
  豆腐に落ちて 薄紅葉」
   松尾芭蕉



★葉っぱが色づくわけ
 <要約>
  秋になり日光が弱くなり、
  気温が低くなると
  (朝の最低気温が5℃前後)、
  葉っぱのつけねのところに
  壁ができてきて、 
  葉っぱから枝の方に
  養分が流れなくなり、
  そのため
  赤や黄色に変わっていく。


 <こまかい説明>
  木々は冬に近づくと、
  葉を落とす準備のために
  葉と枝との間に
  しきり(離層)を作り、
  そのため、   
  葉っぱのところで
  光合成でできた糖分は
  枝に回らずに  
  葉の中にたまっていく。

  一方、気温が低くなると
  葉の緑色の色素
  (クロロフィル)
  が壊れてきて、
  その下に隠れていた
  黄色の色素
  (カロチノイド)が
  表面に出てくる。 
  公孫樹(いちょう)などが
  この種類に該当する。 

  また、
  葉に取り残された糖分は
  赤色の色素(アントシアン)
  に変わっていき、
  それが目立つのが
  この楓やモミジなどの
  種類である。

  公孫樹(いちょう)など
    緑(クロロフィル)
     → 黄(カロチノイド)
  カエデ、モミジなど
    緑(クロロフィル)
     → 赤(アントシアン)

  カエデ、モミジは、
  葉にできた糖分が多いほど
  葉っぱは 
  真っ赤に染まるらしいので、
  日中は暖かく
  夜冷えるような日が
  続いた場合は、
  そのあと
  真っ赤な紅葉が楽しめる。



(季節の花300より)



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季節の花「公孫樹 (いちょう)」

2018-11-21 04:46:03 | 暮らし
名言名句(442)

「今日よりは少しましな明日を」『戸張 みち子』

この言葉、こうも考えられます。精一杯、今日という日を生きたが、

明日は、今日を上回る充実感にあふれた一日としょう、という意味

です。もう一歩、もう一歩と思いながら、人は一所懸命に生きてい

るのです。そのもう一歩は、毎日の希望とするもう一歩ともいえる

でしょう。平凡な言葉のようですが、決して平凡なままででは終わ

っていません。平凡の中の真実があります。戸張みち子(1916-)

は、詩人として現在も年齢に似合わぬ若々しい活動をしています。

彼女の年齢を重ねた人生観を集約した言葉として言えるでしょう。

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11月に紅葉する樹木「公孫樹 (いちょう」

黄色の紅葉がきれい。
 葉っぱは扇形で切れ込みがある。
・”イチョウ並木”
・中国原産。昔、留学僧が
 持ち帰って広まったらしい。

・「公」は祖父の尊称。
 祖父がタネをまいても、
 実がなるのは
 孫の代になることから「公孫樹」。

・「銀杏」とも書く。
 「銀杏」は唐音で
 「インキャウ」と読み、
 それが「イキャウ」となり
 しだいに「イチョウ」になった。


・雌株には実がなる。
 種子の中身はいわゆる
 「ぎんなん」で、食べられる。
 中国料理では炒め物やデザートに、
 日本では煎ったり
 茶碗蒸しの具にして食べる。


・薬効   実のタネの部分
・薬用部位 せきどめ
・生薬名 「白果仁(はっかにん)」


・東京都、神奈川県、
 大阪府の県の木(公孫樹)



・「金色の
  ちひさき鳥の かたちして
  銀杏散るなり 夕日の岡に」
   与謝野晶子
   (よさのあきこ)


・樹形が似ている
 欅(けやき)  ポプラ

・ギンナンに似ている花へのリンク
 飴玉の木

(季節の花300より)




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