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「請負人 越後屋」の資料的記事

2010年05月25日 | ガソリンスタンド
平成16年9月 公正取引委員会
ガソリンの流通実態に関する調査報告書
http://www.jftc.go.jp/pressrelease/04.september/04092202-02-hontai.pdf
(54ページもあるので抜粋しました)

報告書の抜粋文は流し読みしてもらっても構いませんので、この記事の最後の数行に書いてある部分だけでも読んでください。
m(_ _)m

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規制緩和の結果,平成7年3月末のピーク時には全国で60,421か所あったSSは,平成16 年3月末には50,067 か所まで減少している。


SS数推移


公正かつ自由な競争によりガソリンの小売価格が下がることは,消費者にとって望ましいことであるが,競争の中で,あるSSが他のSSの仕入価格以下の価格でガソリンを販売するなど,小売段階における廉売の激化や,その背景として卸売段階における差別対価の問題が指摘されている。
また,これらの問題については,石油元売会社が商社等に対して販売するいわゆる業転玉の存在が影響を及ぼしているとも言われている。

系列特約店と元売との出資関係等

ガソリン販売業者調査によれば,系列特約店のうち,元売から出資を受けている者や役員等を受け入れている者は,ともに6%程度であった。

また,同調査によれば,系列特約店が運営するSSのうち設備等が元売からのリースである割合が約40%を占めている。



系列特約店・系列販売店と元売との契約関係

なお,系列特約店等が元売と交わす商標使用許諾契約は,元売商標を掲げるSSにおいて,当該元売から(系列販売店については特定の系列特約店を通じて)供給を受けたガソリン以外を販売すること等を禁止する内容となっており,元売ブランドの下で営業する元売系列SSにおいては,ガソリンの仕入先が当該元売に限定されている


系列SSの契約関係図




PB事業者・PB販売店

本報告書におけるPB事業者とは,元売11社とは異なる独自のブランドマークによるSSを展開する事業者を指し,事業者としては,エネルギー商社,全国農業協同組合連合会(以下「全農」という。),ホームセンター等がある。
また,本報告書におけるPB販売店とは,PB事業者からガソリンを購入し,当該PBを掲げたSSにおいて,消費者に対してガソリンを販売する事業者をいう。
なお,PBSSには,PB事業者の直営によるものとPB販売店が運営するものがある。


PBSSにおけるガソリンの購入先等

PB事業者は,PBSS用のガソリンを元売や総合商社等から購入しており,当該ガソリンを自らの直営PBSSで販売したり,PB販売店に対して,供給している。なお,PB事業者がPBSS用のガソリンを調達するに際し,元売と交わす契約については,一般の売買契約となっており,契約上は,系列特約店のように,元売から継続的,安定的にガソリンの供給を受けることができる旨約束されているものではない。

流通経路等

SSにおいて消費者に小売されるガソリンの流通経路は,元売の販売先により,系列特約店等を中心とするルート(以下「系列ルート」という。)と,それ以外のいわゆる業転ルート(以下「業転ルート」という。)に分けられるが,元売が業転ルートに供給したガソリンの一部は,系列特約店等が運営する元売系列SSにも流入している(図表24)。


ガソリンの流通経路
PDFファイルの22P


業転玉の流通

(ア) 業転玉の発生原因
我が国のガソリンを含めた石油製品については,構造的に供給過剰の状態にあると言われており,また,石油製品は,原油を精製すると他の油種まで自動的に生産される連産品であり,特定の油種だけを必要なだけ生産することはできないという性質を有している。
このため,元売が,生産されたガソリンを自社の系列特約店等に対して販売しきれない場合があり,このような系列特約店等に販売しきれないガソリン等を元売は商社等に販売している。

(イ) 元売による業転玉の販売
a 業転玉の流通量

また,すべての元売で大手商社に対する業転玉の販売実績がみられるところ,その販売の割合は,元売によって差はあるが,おおむね年間販売量の10%台となっているところが多かった。
なお,一部の元売は,大手商社に供給している業転玉はすべてエネルギー商社系のPBSSや無印販売店向けに販売したものであると説明しているが,これらの元売も,大手商社に供給した業転玉が,実際に,エネルギー商社系のPBSSや無印販売店に対してのみ販売されているかは分からないとしている。


元売ごとに異なる業転玉の販売政策

業転玉の販売については,元売によって考え方が異なり,極力,業転玉の販売を行わないようにしている元売がある一方,系列特約店に対して販売しきれなくても,業転玉として商社等に販売することで利益が増加するのであれば,可能な限り生産量を増やして業転玉を販売するとしている元売もある。


元売における業転玉の販売先

元売の多くは,一部の商社等に限って業転玉を販売している。
また,自社が業転玉を商社等に販売していることが表面化することを恐れ,業転玉の出所について明らかにしないよう,商社等に依頼している元売もある。
さらに,元売は,自らが販売した業転玉が自社の系列特約店又は系列販売店に流通しないようにするため,自社が販売した業転玉を,自社の系列特約店又は系列販売店に販売しないよう商社等に対して依頼しており,商社等が仕入先元売の系列特約店又は系列販売店に業転玉を販売しないことは,元売と商社等との間の事実上の業界慣行となっていると言われている(元売の中には,自社の系列特約店又は系列販売店に対して自社の業転玉を販売した商社とは取引をやめるとしているところもある。)。


系列ルートへの業転玉の流入

(ア) 系列特約店等による業転玉の購入
元売は,商標使用許諾契約により,系列特約店及び系列販売店が元売系列SSにおいて業転玉を販売することを禁止している。
しかし,ガソリン販売業者調査によると,事実上,系列特約店の多く(約47%)は,業転玉を「継続して購入している」又は「時々購入している」としており,約半数が何らかの形で業転玉を購入し,元売のサインポールを掲げたSSで販売している状況にある。
系列特約店が業転玉を購入する理由としては,元売の系列玉の卸売価格が高いからとするものが85.3%と最も多かった。

元売系列SSにおける業転玉の取扱いに関する元売の考え方元売は,商標使用許諾契約を根拠に,自社のサインポールを掲げているSSで,自社が(又は自社が系列特約店を通じて)供給したガソリン以外のガソリンを販売すること等を禁止しているが,このような制限を課する理由として,元売は,①当該販売行為が商標権の侵害に当たること,②元売ブランドを信用してSSを利用する消費者を保護すること等を挙げている。

また,ほとんどの元売は,系列特約店が購入した業転玉が,自社の製油所で生産されたガソリンであったとしても,当該業転玉を元売系列SSで取り扱う行為を商標使用許諾契約違反として認めないとしている。このことに関して元売は,自社の製油所において生産されたガソリンであっても,SSに至るまでの流通経路が明らかでなく,その流通過程において品質の劣化や,劣悪ガソリンとの混合が行われている可能性が否定できないためとしている

(エ) 元売系列SSにおいて業転玉を販売する系列特約店等に対する元売の対応
元売は,商標使用許諾契約における他社製品の購入・販売禁止条項に違反して,業転玉を購入・販売した系列特約店等に対しては,業転玉の購入・販売を止めるよう注意をし,これによっても業転玉の購入・販売を止めない場合は特約店契約を解除するとしている。
しかし,ガソリン販売業者調査でも,系列特約店が業転玉を購入し,販売していることについての元売の対応は,系列特約店等が業転玉を購入して販売していることを知っていても黙認しているとの回答が48.9%と多いなど,実際には,元売の系列特約店に対する対応は必ずしも同一でなく,系列特約店における業転玉の購入割合が少なければ黙認している元売もあるものとみられる。

・・・


バーター取引のイメージ図


共同配送のイメージ図


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明らかに接客態度が悪いとか、軽油に灯油を混ぜたりといった不正を行っていたとか、
そういうお店が自然に淘汰されるのなら誰も文句は言わないよ。

もちろんそういうお店も淘汰対象で実際に淘汰されているのだろうけど。

でも、この頃閉鎖に追い込まれた販売店の中には、(立地条件的に)運悪く、元売販社や広域業者がその地域に参入して来て、自分たちでは到底太刀打ちできない価格競争の末に・・・っていうケースも多いと思うのです。

それから、バーター取引や共同配送を例にあげて自分達の業転購入(系列でありながらの)を正当化する意見もありますが、

「いけない事だと分かっているが、○○もしてるいるから。」って、そんな理屈ありですか?

それに、バーターや共同配送の時点では製品の品質は保たれていますが、
「SSに至るまでの流通経路が明らかでなく,その流通過程において品質の劣化や,劣悪ガソリンとの混合が行われている可能性が否定できない」と元売がいうように、セルフ雑記長さんの記事を読むと、実際に起こっていることが分かります。


業転を取っている系列販売店さんに言いたい。

「仕方なし」なのは理解出来ます。

だけど

業転は、対症療法でしかありません!









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