masumiノート

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請負人 越後屋 №9

2010年05月05日 | 作り話
三沢は、海岸沿いにあるカフェのテラスでメロンソーダを飲みながら物思いに耽っていた。

何故、あんなにペラペラと自分の生い立ちを話してしまったのか?

確かにあの石崎という男は、これまでに仕事で組まされて来た人間とはタイプが違う。

誠実そうな人の良さが感じられた。

だけど、だからって初対面の相手にあそこまで話す必要なんてないじゃない?!

しかも、これからやろうとしている事は、情や情けなんか、邪魔になるのに!

・・・なのに何故?

だけど、ひとつ話していないことがある。
母が何人もの男と関係を持っていたにも関わらず、祖父は嫁である母を責めなかった。
むしろ腫れ物に触るかのような気の使いようだった。

そして、私を見て目を細めながら
「お前は間違いなく三沢家の血を引く者じゃ」と言ったのだ。

三沢は、話してしまった事を後悔する気持ちと、話を聞いてもらえた事を喜んでいる自分・・・そんな感情を持て余していた。

つづく


※この物語はmasumiさんの被害妄想に基づくフィクションです(^^;
実在の人物及び団体とは一切関係ございません。

尚、加筆修正及びキャラの変更等もあるやも知れませぬことをお断り申しておきまする(^^;


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