FCカード(発券店値付けカードのうちの一つ)を提示されて、
「このカード使えますか?」と訊かれることは数年前からちょくちょくあったのですが、最近特に増えています。
ダントツに多いのが“なにわ”ナンバー、次は大阪。
そう訊かれる方は窓拭きもゴミ捨てもしなくても、給油が済んでサインを頂くときに殆どの方が「ありがとう」と言ってくれます。
逆は、中国地方の、とある県ナンバー。
給油だけしていると当然のごとくサービスを要求して来られます。
「このカードは・・」と説明すると大概の方が驚かれます。
「え!?でも地元ではちゃんとサービスしてくれるけど!?」
はい、当店も最近までしていました。
同じ商圏内でも対応は分かれると思います。
なにわナンバーや大阪ナンバーの方が「使えますか?」って訊かれるということは、その地方で「給油拒否」し始めたお店が多いということだと思うのですが、
私は、自発的にそれを実行に移せる経営者は少ないと思っています。
なぜなら、
余程の好市況地域でない限り、リッター当たりの粗利は数円というのが定番のようになっていると思うので、
その観点からすると発券店値付けカードの粗利も遜色ありません。
債権リスクのないことを考えれば「有難い」とする経営者も存在します。
masumiさんは発券店がピンハネするような仕組みに対して「NO!」という意思表示として、又、その仕組みを消費者にも知ってもらいたくて、「発券店値付けカードは給油のみサービスとなります」を、(こうちゃんの許可を得ることなく)始めました。
だから「給油拒否」(給油が出来ない?)お店が増えたのは何故かな?と考えたら、
他社買いが過ぎて、元売から元売仕様POSの使用を止められたのかな?と想像していました。
特約店の話では、他社買いで軽減措置を取り消されている販売店は物凄く多いそうです。
(何度も書いていますが、消費者には分かりません)
だけどそれ以上に他社買いが過ぎると・・・
発券店値付けカードの販売数量を相殺するための数量が、正規ルートの(買掛の)請求書では足りない、というようなことが起きているのではないかな?
クボヒサノリさんのケースも、“経緯、理由は違うけど”、ソレですよね。
>CODでは対応できない。
当店でも数年前に特約店から「根抵当に現金担保の積み増しを」という話がありましたが、根抵当分の査定額が十分であることを示して回避した、という経緯があります。(過去記事あり)
他府県から大手が進出して市況が崩壊したりするのも、
クボヒサノリさんのように担保問題から様々な事象が発生するのも、
地域によって時差があります。
これが全国一斉に起きれば、と思う。
でないと対岸の火事でしかありませんから。
でも例え全国一斉に起きたとしても、店舗形態や販売数量、副業のあるなし等様々な理由によって判断、決断は分かれる。
だから、「みんなで給油拒否しよう」なんて呼びかけても無駄です。
それぞれの考え方、やり方があります。
今回のクボヒサノリさんの呼び掛けは、
その昔、系列仕入れではやっていけなくなって業転玉に手を出した販売店が「赤信号みんなで渡れば・・」と言いだしたのと同じではないのか?、とmasumiさんには思えるのです。
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※「給油のみサービスってどういう意味?セルフでないなら給油するのはサービスではなく当たり前なのでは?」と疑問に思われる方もいらっしゃるかと思いますが、
このカードは「フルでもセルフでも全国一律」なのです。
消費者への請求額も、給油店が受け取る手数料も、フルでもセルフでも同じ。
セルフでは給油作業を消費者が自分で行うことになります。
※消費者がどこで給油しても、元売の出荷数量は同じです。
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4月9日 追記
4月9日 燃料油脂新聞
※タイミングよくこんな記事が(笑)
揮発油分析に疑問の声、流通証明で品質は明らか
※「なのに何で自己分析させられなきゃいけないんだ」、っていう文句ですね(--;
品確法の軽減措置について書いた過去記事からいくつかピックアップしておきます。
意味なし品確法
欲のなせるわざ
揮発油等の品質の確保等に関する法律(品確法)
システムにそって
働くって
辛いですね。
どこかのコメントにありましたが、発券店値付けカードの代行手数料は安いが、安全確実な販売システムだと評価している店主さんもいます。誰しも辛い環境に長く居れば、その環境に馴染んでくるので、いずれ、そこから脱することが面倒になるんでしょうな。環境的要因でしょう。生きる術をそこから身につけるんでしょうな。
3者店に理不尽に与えられたハンデなどを消費者には何も知らされていない中でのことなので特に。
クボさんもこの1月からCOD取引にされたことで発券店値付けカードの給油拒否、という運びになったわけですよね。
それまでは同じように代行給油店であったわけです。
だから私が言いたいのは、それらの販売店を見下げるようなことは止めましょう、ということです。
今はまだ何もリアクションされていない方でも、同じような不満や漠然とした不安は感じておられると思います。
ですから、多牌さんやクボさんのように先駆けとなった方が堂々と信念を貫いて、経営をされていることが重要だと思うのです。
なので、大事なことは、↓コレです。
販売店の皆様、当初立ち上げた会社の志しを、いま一度思い出し、プライドを持ってやりましょうよ。
与えられた僅かなエサで満足していてはいけません。
我々地場のSS経営者が立ち上がる時です。
体制を覆さない限り、大手の為すがまま。
いつまでたっても主たる販売店の世は来ません。
日課のようにますみさんの記事拝見してます
記事の内容によっては
自分のとこと同じだな~と笑いもし
憤りも感じ
こんな現状に負けられないと
奮起もしております
当方知識不足で教えて欲しいのですが
この記事にある
軽減措置とは
どのようなものなのでしょうか?
うちの店では軽減措置なる特別なものはないもので
以前は調整額や市況対策費などは存在しておりました
以下ますみさんの記事です
「特約店の話では、他社買いで軽減措置を取り消されている販売店は物凄く多いそうです。」
軽減措置は、品確法における分析頻度を軽減してもらう措置のことです。
(多分ご存知のハズで、私の言葉足らずで何か勘違いのようなことが個人事業主さんの頭の中で起こっていると思われますが、知らない方のために一応説明させて頂きますね)
販売業者は、原則10日に1回、販売する揮発油が強制規格に適合しているかどうかの品質分析を行うように品確法で義務付けられていますが、系列販売店は「流通経路が確定している」という理由で、年に1回の分析で済むように分析頻度を軽減されています。
※その為には、(3者店は)特約店を通じて、品質維持計画終了日変更認定申請書を経産省に提出して認定されなければなりません。(毎年10月頃だったと記憶しています)
流通ルートが確定していない業者間転売ルートでの仕入れは、10日に1回の品質分析を行う義務があります。
(PB・無印はこれを行い販売しています)
軽減措置認定を取り消されて(正確には品質維持計画終了日変更認定申請書を提出して貰えなくても)品質分析費用が掛かっても、他社買いで得る利益の方が多いですし、認定を取り消されていても元売マークはそのままですので消費者には区別が付きません。
この軽減措置は、調整や市況対策費とはまた別の話です。
非常に嬉いいです(感激)
なるほど
分析は年一回が当たりまえでしたので
10日に1回のPBのことは忘れてました
いやいや
うちのような弱小販売店には
他店しは存在いる
なにか別の特別値引きが存在してないのかと
心配して投稿した次第です
安心して今夜は寝れます(感謝)
いつ迄給油拒否するのかって?
弊社SSが、潰れずに営業している間かな。
なにも、意地で給油拒否してるんじゃない。
仕入れは、CODで、しかも代行手数料が安過ぎる。ガソリンでリッター7円、軽油で5円という、あまりにも理不尽な手数料。こんなカード客に、人的サービス等もっての他。幾ら下請けとはいえ、人件費をどうかんがえているのか、元売りも発券店も。SSの利益など、お構いなしか?勝手なもんだよ、馬鹿にするな! 何がアベノミクスじゃ!実態を把握してるのか、安倍さんョ?
だけど発券店値付けカードの手数料がいくらとか、その仕組みを知ってからも10年以上、同じサービスを提供してきましたね。
現金客も同じですね。
昔は10円以上あった粗利が今じゃあ5円、多くて8円。
だけどお客さんはそんなこと知らないから昔と同じサービスを要求される。
なるべく応えてあげたいと思いますが、相手の態度によっては「アホらしくてやってられません」ので、そうさせてもらうことにしています。
少しでも長く店を続けるためにはサービスの差別化や手抜きも必要だと思うようになりました。