仕切価格以下の看板に悲鳴 7/1 「燃料油脂新聞」より
一部の系列SSが掲げる看板(売り値)が、三者店にとっては仕切価格並みか、仕切価格以下で
「まったく商売にならず、手の打ちようもない。ただ傍観するのみ。うちは死に体で、意欲もすっかりなくした」
と悲痛な声が聞こえている。
「われわれの仕切価格以下の極端な安値状況がここ数ヶ月以上も続いており、
それでなくてもわずかな販売量がさらに減り続け、もう商売が成り立たない状態に陥っている」
「仕切価格以下の看板が市場の常態になっている。
業転しか生き残る道は無い。
だが、うちにはもう現金などなく、業転すら買えなくなってしまっている」
現金客が全く入らないため現金収入の道が絶たれ、資金が回らなくなってしまっているのが現状で、
仕切価格以下の安値看板が三者店の体力を根こそぎ奪っている。
東日本大震災で灯油の重要さが見直されているが、
このまま三者店を見殺しにすれば、
阪神間という都会地ながら高齢世帯が灯油難民になる懸念が出ている。
都会地でも供給過疎化が目の前に迫っており、異常市場の是正が正念場を迎えている。
若い世代は「自分たちには関係ない」と思われるかも知れませんが、
離れて暮す老親が、
例え今は車を所有、使用していたとしても
高齢のため、免許証を返納して車を手放したとしたら・・・
と、一度考えてみてください。
そして販社(子会社)を全国に展開しているので、三者店は不要という考えです。
けれども、販社はセルフ形式が多く、配達のためのコストは切り捨てています。
地域の高齢家庭にポリ容器1つでも灯油を配達して支えているのは、地場の三者店なのです。
その三者店の存続が今、本当に危ぶまれています。
国にも元売にも、「真剣に三者店を救おう」という気はありません。