Luntaの小さい旅、大きい旅

ちょっとそこからヒマラヤの奥地まで

ミャンマーのタナッカー

2013-05-18 13:52:46 | 東南アジア
ミャンマーでお坊さんと並んで有名(?)なのは「タナッカー」。
女性が頬に白い粉をつけている写真は観光パンフレットなどにもよく使われているほど、この国独特の習慣。

どこかで現物を見つけたいものだと思っていたら何のことはない、実質最初の観光場所であったニャウンウーの市場で早くも発見。
 
この薪のように売られているのがミカン科の原料。
 
これを水をつけながら丸い砥石ですり、ペーストになった物を顔に塗る。
丸太を見た時にはてっきり木の部分を使うのだと思ったが、ガイドさんに聞くと使うのは樹皮の部分だけ。「木の方には成分があまりありません。そちらを使うのはよほどお金のない人だけ。」
 だからこんな風に樹皮の厚いものが良質とされ、買えば使いやすいように切ってもらえるのだそうだ。

市場はもちろん、お寺の参道にも必ずと言っていいほど店があるが、圧巻だったのは産地として有名だと言うサガインのおっぱい寺院の境内。
 
金色の巨大おっぱいの周りをぐるっと囲む土産物屋のほとんどはタナッカー屋なのだ。
 我らがガイドさんなんて我々を忘れて真剣に品定めと値段交渉。
結局買わなかったのでいくらなのか聞きそびれてしまったが、上の丸太一本、女性3人で3か月ほど使えるとか。

で実際にどんな風に使われているかと言うと
  市場で働くお姉さんたちはもちろん
 
食堂のおばちゃんもお客さんもつけている。
 ビルマ族ならぬパオ族だってつけているし
  
大都会ヤンゴンでだってつけている。
 
こんな凝った木の葉模様にしている子もいるが、これは土産物屋の客寄せが多い。

さて、なぜこのタナッカーを塗るかと言うと、日除け止めの意味が一番大きいそう。
だから女性用と思われがちながら、実は子供にこそ重要で、「タナッカーを塗っていない子がいるとお母さんはちゃんと面倒を見ていないと非難されます。」
  
その言葉通り、ミャンマーの子供はみんな白塗り。
大人の男性でも道路工事の人たちなどはやはりタナッカーを塗っていた。

ここまで人気があるとなればもちろん試さないわけにはいかない。
 
店には原木の他に便利なクリームなども売っているが、すりおろしたペーストを石鹸のように固めたものがあったのでこれを購入。石鹸のようにすぐ溶けるのかと思ったらそうはいかなかったので小さな砥石も購入。

で水をつけながらすり肌につけてみると、香りはハーブのようなさわやかさで、付けた瞬間にすーっとする。乾いた後はさらさらした触感でタルカムパウダーをつけたよう。
何かを肌の上に塗っておけばもちろんそれだけでも日除け止め効果はあるわけだし、なるほどこれはこの土地の風土に合っている。
ガイドさんは職業柄目立たないよう、普通のお化粧の上に薄く塗っていると言っていたが、この使い心地なら納得。

と大いに気に入り、使い残しは日本の夏に家で使おうとビニール袋に入れておいたらなんと、かびてしまった。
持ち帰りの際にはくれぐれもよく乾燥させること。 
 


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7 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
タナッカー (狸田ポン太)
2013-05-18 17:41:39
せっかく買ってきたのに、かびさせてしまったのは残念ポン
必要ならば、狸田が買って来るポン~
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Unknown (狸田ポン太)
2013-05-18 17:42:21
以前書いたものをTBさせてもらったポン
返信する
Unknown (霧のまち)
2013-05-18 19:22:57
タナカに関しては いろんなナゾがあったのですが
解明でした。(笑)
こんなレポート 楽しいですね~。
ホホの一部だけに付けていいのかな?と思いますが
伝統は守られているんですね。
化粧品の日焼け止めは売れないのでしょうか?笑
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Unknown (タヌ子)
2013-05-19 08:55:24
日焼け止めなのに、ほっぺただけ塗ってる女性は、他の部分が焼けちゃいますよね。
特に葉っぱの模様にしてる若い女性、その形に日焼けしちゃったらどうするんだろう(笑)
湿度の高い国だから、こういうサラッとしたつけ心地の物が気持ちいいんでしょうね。
乾燥してるヨーロッパで使ったら、皮膚がカサカサになりそうな気もする。
日本の夏にはぴったりだったのに残念。
黴びた部分を取り除いても無理なのかしら?
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Unknown (Lunta)
2013-05-19 13:48:41
狸田ポン太様、

TB、ありがとうございます。
さすがポンポコ研究所、タナッカーのSPF指数までわかっちゃうんですね。
固形タナッカーは実はもう一つ買ってきたので大丈夫です。
今度はカビさせないようにしないと。


霧のまち様、

タナッカー、本当に日焼けしたくない時は結構顔全体に塗っているみたいですよ。
実際使ってみると香りも使い心地もいいので、工業製品がいろいろ出ても根強く残るのかもしれませんね。


タヌ子様、

頬の葉っぱ型、確かにこんな風に跡が付いたらますますタナッカーが手放せなくなっちゃいますね。
使い残しがかびるとは思ってもいなかったのでびっくりしましたが、ある意味自然のままの証明なので印象は悪くありません。
実はもう一つ買ってあったので、やっぱりこの夏は足元にでも使おうっと。
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Unknown (miriyun)
2013-05-19 15:32:34
Luntaさん、特集ありがとうございます。
タナッカーをつけた女性を見ることはあってもそれがどういったものからとられているのか、そこが知りたい!・・・といつも思っていました。
おもったよりもすごい気なのですね。
そして、ハーブのようなさわやかな香りならつけても見たくなります。
直射日光でずっと焼けていたら肌はたまらないから、生活の中での智恵なんですね~
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miriyun 様、 (Lunta)
2013-05-20 10:46:49
タナッカーは日差しの強いミャンマーではまさに必需品、特に子供に必ず塗るという所に感心してしまいました。
女性の化粧品ではないということですよね。
この優れた習慣がなぜまわりの他の国ではないのかが不思議なほどです。
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