[2月6日10:00.天候:晴 北海道千歳市・某総合病院]
敷島:「どうもお世話になりました」
衰弱していたはずのアリスだったが、1日で回復した。
DCJ成田営業所から駆け付けた鳥柴達によって搬送された病院がここ。
どうやら、この町にもまたDCJの営業所があるらしい。
どうも、空港の近くに営業所を構えたがるようだ。
ロボットを空輸しやすくする為なのだろうが、敷島は他にも理由があるような気がしてしょうがない。
敷島も検査の為に入院したが、そこは不死身の異名を持つ男、アリス同様に1日で退院した。
尚、ロイド達の検査は千歳営業所に駆け付けたDCJの研究員が行った。
敷島:「最高顧問、アリスの件ですが……」
敷島は公衆電話で最高顧問に連絡していた。
スマホはあの廃ペンションで無くしたからである。
孝之亟:「おお。テレビで見たぞ。さすがは孝夫じゃな。これで、ワシの注文したロイドの心配はせんでいいというわけじゃ」
敷島:「はい。本当はすぐにでも帰りたい所なんですが、これから警察の事情聴取とかがありまして……」
孝之亟:「うむうむ。会社の方は何も心配いらんぞ。外堀対策はしっかりせんとな。あとはゆっくり船にでも乗って帰ってくると良い」
敷島:「船っスか?いや、飛行機の方が……。ちょうど今、千歳だし」
孝之亟:「じゃが、その為にはロイド達の電源をまた落として荷物室行きじゃろう?お前の嫁は、それでテロリスト共に連れ去られたのじゃないか。心配いらん。幸い、船会社の役員を知っておる。連れのロイド達を荷物扱いにせんよう頼んでやろう」
敷島:「あ、ありがとうございます。(この爺さん、航空会社にはツテが無いんだろうか……)」
敷島が電話を切ると、鷲田と村中がやってきた。
鷲田:「大活躍だったみたいだな。ところで、北方領土が侵犯されたとロシアが騒いでるみたいだが、何か知らんか?」
敷島:「いや、テロリストの船が勝手にそっちに行ったんですよ。私らは被害者なんで。その船も爆発して沈没したもんで、脱出するのに必死だったんですよ」
村中:「相変わらず、ド派手にやるねぇ……」
敷島:「どうもどうも。で、そっちはどうだったんですか?」
鷲田:「どうもこうも、ロシア船籍の貨物船……正確に言えばタンカー偽装船だな。それが極秘裏に接岸するという情報を得たのだが、既に襟裳岬を曲がった所だった」
敷島:「あらまっ!」
村中:「証拠の船が爆発・沈没してしまった上、そのほとんどがロシア領海内に流れ込んだものだから、こちらとしても手が出せなくてねぇ……」
敷島:「黒いロボットだったら、取りあえずまだ廃ペンションにその残骸が転がってると思いますよ」
鷲田:「うむ。それは確認した。あとは、お前さんの所のロボットの映像の解析だな。ちゃんと記録されているんだろう?」
敷島:「もちろんですよ。整備が終わりましたら、メモリーを提出します」
鷲田:「よろしく頼む」
[同日11:00.天候:晴 千歳市内]
敷島は電話でフェリー会社に予約の電話を入れた。
カーフェリーなもので、車の方はもう予約で一杯とのことだが、船室は空いているとのことだった。
そこを押さえた後で、今度は支払をコンビニで済ます。
その後でDCJの営業所に向かうことにした。
敷島:(結構忙しいな……。まあ、しょうがないか)
タクシーを拾って、敷島はDCJの千歳営業所に向かった。
そこには既にアリスがいるはずだ。
敷島:「うおっ、こんな所にもバージョン4.0が!?」
バージョン4.0:「コンニチハ。御用件ハ何デゴザイマスカ?」
敷島:「あー、ここにいるDCJロボット未来科学館のアリスに会いにきたんだ」
するとバージョン4.0、両目をギラッと光らせた。
バージョン4.0:「サテハ、アリス主任ヲ狙ッタテロリスト!」
ジャキッと右腕をショットガンに変形させる。
敷島:「おおーい!?」
バージョン4.0:「散弾銃ノ安全装置ヲ外シマシタ。ドコニ逃ゲテモ無駄デス」
だが、ゲシッと後ろから蹴りを入れる者がいた。
前に転がるバージョン4.0
エミリー:「私のユーザー様に、何をするつもりだ?あ?」
バージョン4.0:「え、エミリー様!?」
エミリー:「敷島社長が来られるかもしれないと伝えていたはずだが?」
バージョン4.0:「に、認識デキマセンデシタ!ナハハハハ……(大汗)」
敷島:「てか、マジで散弾銃か、これ?」
エミリー:「パーティー用の空砲か何かでしょう。申し訳ありませんでした。もう少ししましたら、この役立たずに代わりまして、私がこちらでお待ちしていたのですが」
敷島:「いや、いいよ。アポ無しはやっぱマズいもんな」
敷島は本当の受付に行って、入館受付を行った。
入館証を手にしたのと、エミリーの先導があったので、今度こそセキュリティロボット達も態度がガラリと変わっている。
会議室に行くと、そこにアリス達がいた。
アリス:「タカオ、遅いわよ!」
敷島:「しょうがないだろ。俺は俺でやることがあるんだからよぉ……」
ちょうどシンディの再起動が終わった所らしい。
アリス:「どう?気分は?」
シンディ:「あ……はい。特に異常ありません」
敷島:「そりゃ良かった」
研究員達が注目しているのは、むしろ萌の方。
妖精型ロイドが実際に動いているのを見たのが初めての者達ばかりだ。
中には、是非とも分解して構造を確かめたいとする者も。
敷島:「鷲田警視からの注文だ。あの戦いぶりを見たいから、メモリーをくれってさ」
アリス:「じゃあ、メモリーチップにコピーしておくわ」
アリスが端末を操作している時に、ふと気づく。
アリス:「科学館の方には話がついたからいいけどさ、あなたは会社はどうするの?」
敷島:「最高顧問の爺さんが船で帰って来いってさ。俺は会社が心配だから、早く帰りたいんだけど」
アリス:「飛行機に乗せようとすると、またシンディ達の電源を落として梱包しないといけないからね」
敷島:「こんな手間を掛けなきゃいけないのに、どうしてDCJさんはロボットの輸送を空輸に拘ってるんだろう?」
アリス:「やっぱりスピードじゃない?アメリカの本体と、どうしてもやり取りがあるしね」
敷島:「いずれは、その本体から独立するんだかしないんだかって噂なのにねぇ……」
敷島はロイド達のメモリーチップを手に入れた。
但し、萌に関しては本体内部にチップを入れる箇所が無い。
その為、あくまでもエミリーとシンディのみである。
敷島:「救助してくれた鳥柴さんも誘って、昼飯に行くか。……それにしても、鳥柴さん達は何しに北海道まで来たんだろう?」
アリス:「私達の捜索と救助に決まってるじゃない」
敷島:「いや、絶対それ以外にもあるはずだ」
アリス:「多分、タカオの予想通りでいいと思うよ」
KR団対策か。
DCにとってロボットテロ組織は、商品のイメージを大きく損なわせる営業妨害集団でしかない。
営業妨害を阻止し、しかもイメージアップを図るにはDC自らテロ組織潰しを行う活動をするということだ。
アメリカでは既にそれを合法的に行っているという。
敷島:「どうもお世話になりました」
衰弱していたはずのアリスだったが、1日で回復した。
DCJ成田営業所から駆け付けた鳥柴達によって搬送された病院がここ。
どうやら、この町にもまたDCJの営業所があるらしい。
どうも、空港の近くに営業所を構えたがるようだ。
ロボットを空輸しやすくする為なのだろうが、敷島は他にも理由があるような気がしてしょうがない。
敷島も検査の為に入院したが、そこは不死身の異名を持つ男、アリス同様に1日で退院した。
尚、ロイド達の検査は千歳営業所に駆け付けたDCJの研究員が行った。
敷島:「最高顧問、アリスの件ですが……」
敷島は公衆電話で最高顧問に連絡していた。
スマホはあの廃ペンションで無くしたからである。
孝之亟:「おお。テレビで見たぞ。さすがは孝夫じゃな。これで、ワシの注文したロイドの心配はせんでいいというわけじゃ」
敷島:「はい。本当はすぐにでも帰りたい所なんですが、これから警察の事情聴取とかがありまして……」
孝之亟:「うむうむ。会社の方は何も心配いらんぞ。外堀対策はしっかりせんとな。あとはゆっくり船にでも乗って帰ってくると良い」
敷島:「船っスか?いや、飛行機の方が……。ちょうど今、千歳だし」
孝之亟:「じゃが、その為にはロイド達の電源をまた落として荷物室行きじゃろう?お前の嫁は、それでテロリスト共に連れ去られたのじゃないか。心配いらん。幸い、船会社の役員を知っておる。連れのロイド達を荷物扱いにせんよう頼んでやろう」
敷島:「あ、ありがとうございます。(この爺さん、航空会社にはツテが無いんだろうか……)」
敷島が電話を切ると、鷲田と村中がやってきた。
鷲田:「大活躍だったみたいだな。ところで、北方領土が侵犯されたとロシアが騒いでるみたいだが、何か知らんか?」
敷島:「いや、テロリストの船が勝手にそっちに行ったんですよ。私らは被害者なんで。その船も爆発して沈没したもんで、脱出するのに必死だったんですよ」
村中:「相変わらず、ド派手にやるねぇ……」
敷島:「どうもどうも。で、そっちはどうだったんですか?」
鷲田:「どうもこうも、ロシア船籍の貨物船……正確に言えばタンカー偽装船だな。それが極秘裏に接岸するという情報を得たのだが、既に襟裳岬を曲がった所だった」
敷島:「あらまっ!」
村中:「証拠の船が爆発・沈没してしまった上、そのほとんどがロシア領海内に流れ込んだものだから、こちらとしても手が出せなくてねぇ……」
敷島:「黒いロボットだったら、取りあえずまだ廃ペンションにその残骸が転がってると思いますよ」
鷲田:「うむ。それは確認した。あとは、お前さんの所のロボットの映像の解析だな。ちゃんと記録されているんだろう?」
敷島:「もちろんですよ。整備が終わりましたら、メモリーを提出します」
鷲田:「よろしく頼む」
[同日11:00.天候:晴 千歳市内]
敷島は電話でフェリー会社に予約の電話を入れた。
カーフェリーなもので、車の方はもう予約で一杯とのことだが、船室は空いているとのことだった。
そこを押さえた後で、今度は支払をコンビニで済ます。
その後でDCJの営業所に向かうことにした。
敷島:(結構忙しいな……。まあ、しょうがないか)
タクシーを拾って、敷島はDCJの千歳営業所に向かった。
そこには既にアリスがいるはずだ。
敷島:「うおっ、こんな所にもバージョン4.0が!?」
バージョン4.0:「コンニチハ。御用件ハ何デゴザイマスカ?」
敷島:「あー、ここにいるDCJロボット未来科学館のアリスに会いにきたんだ」
するとバージョン4.0、両目をギラッと光らせた。
バージョン4.0:「サテハ、アリス主任ヲ狙ッタテロリスト!」
ジャキッと右腕をショットガンに変形させる。
敷島:「おおーい!?」
バージョン4.0:「散弾銃ノ安全装置ヲ外シマシタ。ドコニ逃ゲテモ無駄デス」
だが、ゲシッと後ろから蹴りを入れる者がいた。
前に転がるバージョン4.0
エミリー:「私のユーザー様に、何をするつもりだ?あ?」
バージョン4.0:「え、エミリー様!?」
エミリー:「敷島社長が来られるかもしれないと伝えていたはずだが?」
バージョン4.0:「に、認識デキマセンデシタ!ナハハハハ……(大汗)」
敷島:「てか、マジで散弾銃か、これ?」
エミリー:「パーティー用の空砲か何かでしょう。申し訳ありませんでした。もう少ししましたら、この役立たずに代わりまして、私がこちらでお待ちしていたのですが」
敷島:「いや、いいよ。アポ無しはやっぱマズいもんな」
敷島は本当の受付に行って、入館受付を行った。
入館証を手にしたのと、エミリーの先導があったので、今度こそセキュリティロボット達も態度がガラリと変わっている。
会議室に行くと、そこにアリス達がいた。
アリス:「タカオ、遅いわよ!」
敷島:「しょうがないだろ。俺は俺でやることがあるんだからよぉ……」
ちょうどシンディの再起動が終わった所らしい。
アリス:「どう?気分は?」
シンディ:「あ……はい。特に異常ありません」
敷島:「そりゃ良かった」
研究員達が注目しているのは、むしろ萌の方。
妖精型ロイドが実際に動いているのを見たのが初めての者達ばかりだ。
中には、是非とも分解して構造を確かめたいとする者も。
敷島:「鷲田警視からの注文だ。あの戦いぶりを見たいから、メモリーをくれってさ」
アリス:「じゃあ、メモリーチップにコピーしておくわ」
アリスが端末を操作している時に、ふと気づく。
アリス:「科学館の方には話がついたからいいけどさ、あなたは会社はどうするの?」
敷島:「最高顧問の爺さんが船で帰って来いってさ。俺は会社が心配だから、早く帰りたいんだけど」
アリス:「飛行機に乗せようとすると、またシンディ達の電源を落として梱包しないといけないからね」
敷島:「こんな手間を掛けなきゃいけないのに、どうしてDCJさんはロボットの輸送を空輸に拘ってるんだろう?」
アリス:「やっぱりスピードじゃない?アメリカの本体と、どうしてもやり取りがあるしね」
敷島:「いずれは、その本体から独立するんだかしないんだかって噂なのにねぇ……」
敷島はロイド達のメモリーチップを手に入れた。
但し、萌に関しては本体内部にチップを入れる箇所が無い。
その為、あくまでもエミリーとシンディのみである。
敷島:「救助してくれた鳥柴さんも誘って、昼飯に行くか。……それにしても、鳥柴さん達は何しに北海道まで来たんだろう?」
アリス:「私達の捜索と救助に決まってるじゃない」
敷島:「いや、絶対それ以外にもあるはずだ」
アリス:「多分、タカオの予想通りでいいと思うよ」
KR団対策か。
DCにとってロボットテロ組織は、商品のイメージを大きく損なわせる営業妨害集団でしかない。
営業妨害を阻止し、しかもイメージアップを図るにはDC自らテロ組織潰しを行う活動をするということだ。
アメリカでは既にそれを合法的に行っているという。
おー、もうそんなになりますか。
いやいや、お節介だなんて微塵も思っていませんよ。
大変助かりました。
なんぼ趣味で書いているだけだとしても、やはり感想を頂けるのは大変ありがたいことです。
早いものですね?
私だけでは、独りで淋しそうにしてる百三さんの
心を満たせないと勝手に判断して
大沢さんやマイケルさんにお手伝いを
お願いしたのを思い出します。
私のお節介は、少しはお役にたてましたか?
曹洞宗の菩提寺に行くと、和室の客間に通されて、そこで法要までの間、待機することになる。
そこには檀家さん達が講を結成し、永平寺への登山会を実施した旨の写真と紹介が掲示されていた。
日蓮正宗信徒は他宗の檀家の信仰姿勢を批判しているが、ちゃんと信心のある人同士で講中は結成されているのだと思った。
写真を見ると老若男女入り混じっているもので、それだけ見ると日蓮正宗法華講の大石寺支部登山の写真と遜色ない。
あ、そう言えばその時の冊子がお寺に置いてあったので、もらってくれば良かったな。
少なくとも他の写真を見ると、大石寺登山より楽しそうな感じだったが。
まあ、参拝目的が違うからと言ってしまえばそれだけどね。
前者は物見遊山的な意味合いもあるのだろう。
でも、それのどこが悪い?
物見遊山だろうが、結果的に信行学が身に着けばそれで良いのではないか?
え?そんな心構えじゃ、信行学なんかつかないぞって?
そうか。ならば、私はやはり大石寺信仰は向いていないということだな。