[魔界時間4月9日02:00.天候:晴 魔王城新館]
リリアンヌ:「現実を♪突き付けられることが♪Ah♪嫌なら死んでも悔しがれーっ♪Welcome to my heeeeeell!」
エレーナの妹弟子であるリリアンヌが、趣味のデスメタルを披露している。
普段は暗く沈んだ少女であり、吃音症も激しい見習魔女なのだが、彼女にエレキギターを持たせ、アルコールを体内に入れると豹変する。
今彼女はデスメタルのメイクして、その衣装を着ているはずだ。
稲生:「凄い盛り上げ方だ。さすがはリリィですね」
マリア:「ああいう魔女も珍しい」
稲生とマリアは別室にいた。
そこにいても、コンベンションホールからのリリアンヌのデスボイスが聞こえてくるのだから凄い。
リリアンヌ:「ヒャーッハッハッハッハッハーッ!そう!これ!これだぜーっ!!」
稲生:「二重人格?」
マリア:「いや、ちゃんと記憶はあるみたいだけど……」
稲生は何をしているのかというと、腕に針を刺していた。
そこに管が付いていて、その先には……。
看護師:「稲生さーん、終了でーす」
稲生:「はいー」
白衣を着た女性看護師がにこやかにやってきたのだが、その肌は浅黒く、耳も尖っていたことから、魔族であることが窺い知れる。
看護師:「じゃ、針抜きますね」
稲生:「はい。……陛下に喉をカブリとやられるものだと思ってたんですが、まるで献血ルームみたいですね」
マリア:「まさか変な期待してた?」
マリアが稲生を射抜くような目で見る。
稲生:「あ、いえ、そういうことじゃ……はい」
マリア:「総理!献血に協力したんですから、ちゃんと対価はくれるんでしょうね?」
安倍:「もちろんだとも。まずは、これを受け取ってくれ」
安倍が稲生に渡したのは純金のインゴッド。
安倍:「その大きさなら、日本の金相場で500万円といったところ……」
稲生:「何で皆してインゴッド寄越してくるんですか?」
稲生は呆れた。
尚、ルーシーは後ですぐに稲生の血液パックを美味しそうに飲み干したという。
稲生:「あ、マリアさん。僕、ちょっとトイレに行ってきますから、先に戻っててください」
マリア:「分かった」
稲生はマリアと別れ、薄暗い明かりが燃える廊下を進んだ。
トイレの入口は扉が閉められていて、その脇にガーゴイルが鎮座している。
ガーゴイルは扉の取っ手を掴んでいた。
もしここで勝手に扉を開けようとすると、ガーゴイルがバクッと開けようとした者の頭に噛み付いてくるというデストラップが仕掛けられている。
稲生:「はい、チップ。日本円でいいよね?」
稲生は小銭入れから100円玉を出すと、それをガーゴイルの口の中に入れた。
すると、ガーゴイルの目がピカーッと光って……。
ガーゴイル:「毎度〜」
ギギギと重々しくトイレの扉を開けた。
要はチップトイレということだ。
中に入ると、不気味な魔王城の廊下と違い、一転して高級ホテルのトイレのような空間が広がる。
その間、トイレの扉は閉められるので知らないと一瞬焦るが、中からノックをするとまた開けてくれる仕組み。
で、用を足し終わって内側からノックすると、ちゃんと開けてくれた。
ガーゴイル:「またのお越しを……」
稲生:「どうもどうも」
そして稲生は、薄暗い廊下を会場に向かって進んだ。
と!
稲生:「うっ!?」
突然、鋭い霊気が襲ったかと思うと、右肩が急に重くなった。
そして、耳元に冷たい息……。
河合有紗:「やっと捕まえたぁ〜……」
(どうでもいいけど、画像使い回ししてんじゃねーよ! by多摩準急)
稲生:「うあっ!?……あ、あ、有紗……!?何で……!?」
そして、冷たい手が稲生の首を絞めつける。
有紗:「この世界で……一緒に暮らすのよ……」
稲生:「う……ううう……うっ……!」
女の子の力とは思えない力。
稲生は力が抜けて、そのまま前のめりに倒れた。
しかし、有紗は稲生から離れようとしない。
このまま、幽霊に絞め殺されるのか……。
しかし!
横田:「ハァ、ハァ……!く、黒……!そ、そうですか……!大人の階段を登っていた所だったのですね……!ハァ、ハァ……」(*´Д`)
めくれた有紗のスカートの中を覗き込む横田が現れた。
有紗:「んなっ……!?」
有紗は驚いて稲生から手を放した。
横田:「横田です。先般の女子部班長会における大感動は、未だ冷めやらぬものであります」
稲生:「ゲホゲホッ!……カハッ!男の理事が参加できるわけないだろ……!ケホッ!」
横田:「これはピーチジョンの勝負パンティー。……そうですか。それはさぞかし、未練だったでしょうねぇ……ハァ、ハァ……」(*´Д`)
横田、ガシッと幽体のはずの有紗の体を掴む。
心なしか、横田の手首から先が青白く光っているように見える。
横田:「さぁさぁ!この不肖、私めが勝負下着についてのアドバイスをば!」
横田、有紗の制服の上着を捲り上げる。
横田:「やはりブラも黒ですか。んー、上下揃えて素晴らしい!やはりこれは、誰かに見せる為の!?」
有紗:「きゃああああっ!変態!エロ親父!!」
有紗は慌てて宙を飛びながら逃げ出した。
横田:「嗚呼!可愛いJK!何処へっ!?ま、待ってくださーい!できれば、パンティーはお尻の右側に少し食い込むくらいの方が男は喜びますよーっ!」
横田は有紗を追って走り去って行ってしまった。
稲生:「な……何だったんだ……?」( ゚ ρ ゚ )
稲生は呆然としていた。
マリア:「勇太!大丈夫か!?」
そこへマリアが走って来た。
もちろん、横田達とは反対側からだ。
稲生:「あ、マリアさん……」
マリア:「あの女が現れたのか!?そうなんだなっ!?」
稲生:「は、はい……」
マリアはすぐに稲生の首元についた手の痕を見つけた。
マリア:「畜生!油断も隙も無い!魔王城だと思って油断した!」
稲生:「はい……」
マリア:「よく無事だったね!?」
稲生:「横田理事が助けてくれたので……結果的に……」
マリア:「えっ、横田が???」
稲生:「ええ、まあ……」
ただでさえ薄暗い廊下なのだから、その奥は闇に包まれているのだが、そこから……。
横田:「黒い勝負下着もいいですが、あえて紫というのも手ですよ!この私めがコーディネートをば!」
有紗:「いやああああっ!助けてーっ!」
というやり取りが聞こえたそうな。
マリア:「どういうこと?」
稲生:「横田理事、幽霊の有紗にもセクハラしやがったんです。ま、そのおかげで助かったわけですが……」
マリア:「なるほど。横田らしい」
稲生:「ええ。今のうちに戻りましょう」
マリア:「ちょっと待って。さっきの勝負下着というのは?」
稲生:「さ、さあ……?な、何のことやら……」
だが、マリアは稲生の頬っぺたを抓った。
稲生:「い゛い゛い゛い゛い゛っ!?」
マリア:「正直に言わないと……!!」
稲生:「ふ、ふぁい!」
その後、勝負下着を買いに行くマリアの姿を見た者がいたとかいないとか……。
リリアンヌ:「現実を♪突き付けられることが♪Ah♪嫌なら死んでも悔しがれーっ♪Welcome to my heeeeeell!」
エレーナの妹弟子であるリリアンヌが、趣味のデスメタルを披露している。
普段は暗く沈んだ少女であり、吃音症も激しい見習魔女なのだが、彼女にエレキギターを持たせ、アルコールを体内に入れると豹変する。
今彼女はデスメタルのメイクして、その衣装を着ているはずだ。
稲生:「凄い盛り上げ方だ。さすがはリリィですね」
マリア:「ああいう魔女も珍しい」
稲生とマリアは別室にいた。
そこにいても、コンベンションホールからのリリアンヌのデスボイスが聞こえてくるのだから凄い。
リリアンヌ:「ヒャーッハッハッハッハッハーッ!そう!これ!これだぜーっ!!」
稲生:「二重人格?」
マリア:「いや、ちゃんと記憶はあるみたいだけど……」
稲生は何をしているのかというと、腕に針を刺していた。
そこに管が付いていて、その先には……。
看護師:「稲生さーん、終了でーす」
稲生:「はいー」
白衣を着た女性看護師がにこやかにやってきたのだが、その肌は浅黒く、耳も尖っていたことから、魔族であることが窺い知れる。
看護師:「じゃ、針抜きますね」
稲生:「はい。……陛下に喉をカブリとやられるものだと思ってたんですが、まるで献血ルームみたいですね」
マリア:「まさか変な期待してた?」
マリアが稲生を射抜くような目で見る。
稲生:「あ、いえ、そういうことじゃ……はい」
マリア:「総理!献血に協力したんですから、ちゃんと対価はくれるんでしょうね?」
安倍:「もちろんだとも。まずは、これを受け取ってくれ」
安倍が稲生に渡したのは純金のインゴッド。
安倍:「その大きさなら、日本の金相場で500万円といったところ……」
稲生:「何で皆してインゴッド寄越してくるんですか?」
稲生は呆れた。
尚、ルーシーは後ですぐに稲生の血液パックを美味しそうに飲み干したという。
稲生:「あ、マリアさん。僕、ちょっとトイレに行ってきますから、先に戻っててください」
マリア:「分かった」
稲生はマリアと別れ、薄暗い明かりが燃える廊下を進んだ。
トイレの入口は扉が閉められていて、その脇にガーゴイルが鎮座している。
ガーゴイルは扉の取っ手を掴んでいた。
もしここで勝手に扉を開けようとすると、ガーゴイルがバクッと開けようとした者の頭に噛み付いてくるというデストラップが仕掛けられている。
稲生:「はい、チップ。日本円でいいよね?」
稲生は小銭入れから100円玉を出すと、それをガーゴイルの口の中に入れた。
すると、ガーゴイルの目がピカーッと光って……。
ガーゴイル:「毎度〜」
ギギギと重々しくトイレの扉を開けた。
要はチップトイレということだ。
中に入ると、不気味な魔王城の廊下と違い、一転して高級ホテルのトイレのような空間が広がる。
その間、トイレの扉は閉められるので知らないと一瞬焦るが、中からノックをするとまた開けてくれる仕組み。
で、用を足し終わって内側からノックすると、ちゃんと開けてくれた。
ガーゴイル:「またのお越しを……」
稲生:「どうもどうも」
そして稲生は、薄暗い廊下を会場に向かって進んだ。
と!
稲生:「うっ!?」
突然、鋭い霊気が襲ったかと思うと、右肩が急に重くなった。
そして、耳元に冷たい息……。
河合有紗:「やっと捕まえたぁ〜……」
(どうでもいいけど、画像使い回ししてんじゃねーよ! by多摩準急)
稲生:「うあっ!?……あ、あ、有紗……!?何で……!?」
そして、冷たい手が稲生の首を絞めつける。
有紗:「この世界で……一緒に暮らすのよ……」
稲生:「う……ううう……うっ……!」
女の子の力とは思えない力。
稲生は力が抜けて、そのまま前のめりに倒れた。
しかし、有紗は稲生から離れようとしない。
このまま、幽霊に絞め殺されるのか……。
しかし!
横田:「ハァ、ハァ……!く、黒……!そ、そうですか……!大人の階段を登っていた所だったのですね……!ハァ、ハァ……」(*´Д`)
めくれた有紗のスカートの中を覗き込む横田が現れた。
有紗:「んなっ……!?」
有紗は驚いて稲生から手を放した。
横田:「横田です。先般の女子部班長会における大感動は、未だ冷めやらぬものであります」
稲生:「ゲホゲホッ!……カハッ!男の理事が参加できるわけないだろ……!ケホッ!」
横田:「これはピーチジョンの勝負パンティー。……そうですか。それはさぞかし、未練だったでしょうねぇ……ハァ、ハァ……」(*´Д`)
横田、ガシッと幽体のはずの有紗の体を掴む。
心なしか、横田の手首から先が青白く光っているように見える。
横田:「さぁさぁ!この不肖、私めが勝負下着についてのアドバイスをば!」
横田、有紗の制服の上着を捲り上げる。
横田:「やはりブラも黒ですか。んー、上下揃えて素晴らしい!やはりこれは、誰かに見せる為の!?」
有紗:「きゃああああっ!変態!エロ親父!!」
有紗は慌てて宙を飛びながら逃げ出した。
横田:「嗚呼!可愛いJK!何処へっ!?ま、待ってくださーい!できれば、パンティーはお尻の右側に少し食い込むくらいの方が男は喜びますよーっ!」
横田は有紗を追って走り去って行ってしまった。
稲生:「な……何だったんだ……?」( ゚ ρ ゚ )
稲生は呆然としていた。
マリア:「勇太!大丈夫か!?」
そこへマリアが走って来た。
もちろん、横田達とは反対側からだ。
稲生:「あ、マリアさん……」
マリア:「あの女が現れたのか!?そうなんだなっ!?」
稲生:「は、はい……」
マリアはすぐに稲生の首元についた手の痕を見つけた。
マリア:「畜生!油断も隙も無い!魔王城だと思って油断した!」
稲生:「はい……」
マリア:「よく無事だったね!?」
稲生:「横田理事が助けてくれたので……結果的に……」
マリア:「えっ、横田が???」
稲生:「ええ、まあ……」
ただでさえ薄暗い廊下なのだから、その奥は闇に包まれているのだが、そこから……。
横田:「黒い勝負下着もいいですが、あえて紫というのも手ですよ!この私めがコーディネートをば!」
有紗:「いやああああっ!助けてーっ!」
というやり取りが聞こえたそうな。
マリア:「どういうこと?」
稲生:「横田理事、幽霊の有紗にもセクハラしやがったんです。ま、そのおかげで助かったわけですが……」
マリア:「なるほど。横田らしい」
稲生:「ええ。今のうちに戻りましょう」
マリア:「ちょっと待って。さっきの勝負下着というのは?」
稲生:「さ、さあ……?な、何のことやら……」
だが、マリアは稲生の頬っぺたを抓った。
稲生:「い゛い゛い゛い゛い゛っ!?」
マリア:「正直に言わないと……!!」
稲生:「ふ、ふぁい!」
その後、勝負下着を買いに行くマリアの姿を見た者がいたとかいないとか……。
どんな作品でも、必ず最後まで生き残るのだから。