台風一過の爽やかな天気と
思いきや、ちょっと蒸し暑く俄かに
残暑が戻ったよう。
そんな今朝は、これも意外に、
静かな朝でした。
ここの所、朝も、しきりに奏でて
いた、虫の合奏も聞こえず・・。
勿論、蝉も。
蝉の鳴き声は、つい最近まで、
聞いていた気がするのですが・・。
さて、少々蒸し暑くても・・外は、
いつの間にか秋模様。今日も寄り道です。
冒頭の写真は、「山萩」 なのですね。
小さな可愛いらしい花で、見掛ける度、
いつも、“何のお花かしら・・?” なんて、
思っていたものです。
今頃、名前を知るなんて。万葉時代には
桜よりも人々に愛され、それこそ数多くの
歌に詠まれていたという花、「萩」。
「秋風は 涼しくなりぬ
馬並めて いざ野に行かな
萩の花見に」
~万葉集
「高円の 野辺の秋萩 この頃の 暁露に
咲きにけるかも」 ~大伴家持(万葉集)
“実に気持ちのいい天気だった ―― 9月 にしか見られない
ような午後であり、夏がもう1日だけ夢と魔法の日を過ごそうと
こっそり忍び戻ったようだった。
周りは見渡す限りの収穫畑が日光に浸って拡がっており、
厳しい美しさを讃えた北の樅が、二人の歩いて来た道を
素晴らしいものにしていた。
秋のキリン草 が垣をリボンのように飾り、山峡へ入って行く
ひっそりした街道に沿った焼地には至る所に柳草の贖罪の
火が燃えている。・・・” 【「エミリーはのぼる」 第12章】
今日は、上の 『アンの世界』 の描写に、ぴったりの散歩径でした。
勿論、収穫畑は、こちらでは田圃(たんぼ)であり、「秋のキリン草」 も、ありません。
(「秋のキリン草」 は、日本の中の 『アンの世界』 である 【こちら】 をどうぞ!)
そうですよね。今日の暑さも、“残暑が戻った・・” なんて、
嘆くばかりでは、いけませんね。
“夏が、もう1日だけ、夢と魔法の日を過ごそうと、
こっそり忍び戻った・・” のですね。素敵なフレーズ。それならば・・。
「セイタカアワダチソウ」 を、私は、これから 「秋のキリン草」 と、
思う事にします。ちょっと無理かな!? でも、発想の転換ですね。