【いくつになってもアン気分】

 大好きなアンのように瑞々しい感性を持ち、心豊かな毎日を送れたら・・。
そんな願いを込めて日々の暮らしを綴ります。

映画 「ゼロ時間の謎」~優雅でゴージャスなミステリー世界

2008-09-26 18:00:08 | 映画の香り


 


   昨日は一日中、
  降りそうで降らなかった空。

   今日は予報通り、雨。
  しかも意外に蒸し暑さも伴って・・。
 
   その覚悟した雨でしたが、
  出掛ける時は、
  雷も伴っていました。

   その後は、曇り空で
  落ち着いているのですが・・。

   そんな中、開始時間を
  間違えるという、ドジな私には、出直しの映画となりました。

   映画は、アガサ・クリスティー原作、フランス映画、『ゼロ時間の謎』。
  昨年、(2007年)の映画です。

   これは、「駅ビルシネマ・フランス名画祭」 と題して、期間限定(9/1~9/28)で、
  開催されているものです。観たい映画が後半でしたので、ここまで待ちました。
  後、もう1本観たい映画(公開中、見逃がしてしまったもの)が、あります。

   “避暑地を訪れた若きテニスプレーヤーとその新妻、そして前妻。
  渦巻く嫉妬と欲望・・” なんて、キャッチフレーズを目にすれば、
  嫌が応にもワクワクするというものです。

   さて、アガサ・クリスティーと言えば、沢山の登場人物と、どんでん返しの、
  ストーリー展開が特徴ですが、今回も、それを遺憾なく発揮しています。

   面白いのが、この事件を解決するバタイユ警視。
  ポアロや、ミス・マーブルのように、(休暇中とは言え) あまり身だしなみが良くありません。

   イギリス映画ではなく、フランス映画だからでしょうか・・?
  何と言ってもスーツ姿は、英国紳士に限りますものね。

   そして、呪文のように唱えるのが、“ホームズ、メグレ、ミス・マーブル、
  ポアロ、コロンボ・・” と、歴代の探偵の名前を。
  因みに、バタイユ警視によれば、“ゼロ時間とは・・”

   「殺人事件は、人々をある点に導く物語の結末に過ぎない。
  その点こそが、ゼロ時間なのです。」 ~とか。
  
   分かったような、分からないような・・?
  ゼロと言えば、松本清張の 「ゼロの焦点」 を思い出しますけれど。

   それは兎も角、いつも私の目を捉えて離さないのが、
  豪華なお城のような邸宅や、年代物の重厚な調度品の数々・・。

   この映画は、現代版なのですが、一瞬、年代はいつ・・? 
  なんて、思ってしまう程、アンティークな物に囲まれていたりします。

   木製の螺旋状の階段は言うに及ばず、まばゆいシャンデリアや、ランプ・・。
  ポアロが乗っていたような、クラシックカーも・・。

   そうそう、クラシックカーではありませんが、“Z” のオープンも走っていました。
  フランス人、ゴーン社長の影響? かも知れませんね。(写真の青い車)

   そして、忘れてならないものに、ロケーションの美しさも。
  ブルターニュ地方の海辺のリゾート、ディナールの風景等など・・。
  本当に、見ていて飽きません。

   見ていて飽きないと言えば、そのファッションも・・。
  「プラダ」、「エルメス」、「バーバリー」、「ディオール」 等など・・ブランド物がズラリ。
  登場人物のキャラクターと共に、それらを一層引き立てています。

   極めつけは、伯母カミーユ役のダニエル・ダリュー。
  90歳の今も現役で、美術館級のレアな衣装までこなし、
  かつ似合っているのですから驚きます。

   話が、あちこち飛んでしまいましたが、肩が凝らなくて気楽に楽しめる映画です。
  それに何より、音楽のように美しいフランス語が、耳に心地良く夢気分・・。
  それこそ、紅茶片手に・・というのが、一番ピッタリかも知れません。