今日は雲一つない空で明けました。
昨日の雷雨が嘘のような天気です。
日中は、まだまだ暑いですが、
澄み切った青い空を見ると心も、
晴れ晴れします。もう秋の空・・。
そんな空の下(もと)、今日も帰りは、
道草です。自転車を押しながら・・。
帰りは上り坂ですが、15分もあれば、
帰り着く事が出来ますのに、
私も相当の物好きですね。
そうそう、つい先日は 「黄花コスモス」 オンリーだった秋桜(コスモス)ですが、
そろそろピンクや、白も咲き始めました。
“「まっすぐの国」 には、可愛い緑の片隅が沢山あり、
太陽の染み込んだ羊歯の香りや、薄紫の紫苑が、
風のおばさんが駆け抜ける度に、優しくそよぐ、
草地の香りが漂っている。
又、私の窓の左手には一群の高い樅の古木が立っていて、
月夜や黄昏時には妖術を使っている魔女の群れのように
見える。・・・” 【「エミリーはのぼる」 第7章】
この描写は、エミリー の9月20日の日記です。所謂、『アンの世界』 ですね。
一方、こちらの世界には羊歯の香りもありませんし、薄紫の紫苑も咲いていません。
でも、想像の世界では、いくらでも咲かす事が出来ますものね。
何せ、「セイタカアワダチソウ」 が、「秋のキリン草」 だと思っている私なのですから。
そう言えば、「紫苑」 に似た薄紫色の花も、今日道端で見つけました。
道端に、「芙蓉」 の花が乱れ咲いていました。今、丁度満開のようですね。
川辺に、ピンクの花が、こんもりしているので、近付いてみますと、この花でした。
芙蓉も、「ハイビスカス」 と同様、一日だけの花ですね。
去年まで育てていたので分かるのですが、萎み方がとても律儀です。
ハイビスカスは、そのままの形で堅く閉じますが、この芙蓉は、
一片ずつ折り込んで萎みます。少し膨らんだまま折り畳んで・・。
花の終わり方も様々で、面白いですね。
「白き芙蓉 赤き芙蓉と 重なりて
児の行く空に 秋の雨降る」 ~与謝野 鉄幹
昨日、探し物をしていましたら、偶然、「ヘッセ詩集」(高橋健二訳) を見つけました。
今の季節に、ぴったりの素敵な詩がありましたので、ここに記して置きます。
九月
庭が悲しんでいる
冷たく花の中に雨が沈む
夏がそっと身ぶるいする、
その終わりに向かって。
金色のしずくとなった木の葉が一枚一枚、
高いアカシアの木から落ちる。
夏は驚き疲れて
死に行く庭の夢の中に微笑む。
まだ長い間薔薇のもとに
夏はとどまり、休らいを慕い、
おもむろに、大きな
疲れた目を閉じる。
~『新詩集(1937年)とその前後』