サン・ジェルマン・デ・プレ教会の近くにあるサン・シュルピス教会にも行ってみました。ここに行こうと思ったのは、娘が以前友達とパリに行った時にここに寄ったらしく、この教会前の広場の話をしてくれたのと、カトリーヌ・ドヌーブが以前この辺りに住んでいたと、何かに書いてあったのを記憶していたからです。
サン・シュルピス教会はサン・ジェルマン・デ・プレ教会から歩いて5、6分の場所にありました。
<サン・シュルピス教会>
最初にこの教会を見た時、その大きさに驚きました。写真では大きさがあまり分かりませんが、この教会はパリではノートルダム寺院に次ぐ大きさのようです。正面のドーリア式の列柱が建物に威厳を与えていますね。二つの鐘楼の右側の鐘楼はまだ未完成なのだそうですよ。
教会前の広場は明るく清々しい開放感のある広場で観光客もチラホラ。パリの他の観光名所の様に騒々しさがなく、静かで落ち着ける場所でした。広場には、上の写真にも右下に池の様な感じで一部が写っていますが、ヴィスコンテイ作の『4人の枢機卿の噴水』と呼ばれる噴水があり、この噴水が広場に一層の清々しさを醸しているのかもしれません。
<「四人の枢機卿の噴水」>
開放感いっぱいの広場のベンチに座りしばらく過ごした後、教会の中にあるフランス最大と言われるパイプオルガンやドラクロアの「天使とヤコブの闘い」を見るつもりだったのですが、ベンチに座って教会の入り口を何気なくみていると、誰も入る人がいない感じでした。それで一人ではあるしと思い、入るのをやめにしました。今でも教会の中を観ればよかったな~と後悔しています...。
この広場からリュクサンブール公園はすぐで、広場からも公園のフェンスが見えていました。それで、公園に行ってみようとその方向に進むと、道沿いのお店かオフィスだったかはよく覚えていませんが、中から一人のフランス人の若い女性がフラフラっと出て来て、私にむかって歩いて来たのです。一瞬何事かと思いましたが、これから歩こうと思っていた道がごく普通の通りですが、割合人通りが少ない通りで、この通りで女性に関わりを持つと危ないと思い、女性を相手にせず引き返しました。
この女性が何者だったのかは分かりませんが、確実に私に向かって歩いて来たので、私が公園のベンチに座っていた時に店の中から私を観察していたのではと思います。パリのガイドブックなどに、日本人は現金を持ち歩くというイメージがあるので注意する様になどと書いてあり、そんな日本人と思われたのかもしれません。又、高齢で一人歩きをしている女性ということも関係しているのかもしれませんね。
でもそれは私の思い過ごしで、この女性は善意で私に何かを伝えたかったのかもしれませんけれどね。フランス人は意外に親切で、ドアを自分が先に開けて通った時、知らない人でも次に通る人のために必ずといっていい程、ドアを持っていてくれます。これは日本人にはないマナーだと感心することがあります。
ホテルに帰って今日のことを夫に話すと、自分は街歩き中に、人に話しかけられたことなど一度もないと言っていました。