大粒の雨が朝から降りしきっている。
時折突風がサッシを叩く。
こんな風雨でも催花雨と言うのだろうか。
話は水曜日に遡る。
祭日だがなぎぃは夫と仕事に。
くぅは自動車学校に出かけて誰も居なくなった。
お天気は曇りだが気温は上がる予報。
張り切ってフローリングにワックスをかける。
もちろんお手軽なク○ックルシートで。
空気が乾燥している所為かかける端から乾いていく。
これならそんなに構えなくてもよかった。
実は自分でワックスをかけるのは初めて。
きちんと掃除をして乾くまでは動けないし・・・などと考えると面倒でサボっていたのだ。
既に台所の一部はワックスをかけても取り返しのつかない所もあるが、しないよりはマシ
ところがだんだん気分が悪くなってくる。
ワックスの臭いの所為かとも考えたが、取り合えず寝ることにした。
話はもっと遡って火曜日。
その時点で3週間ほど、右耳の奥に鈴虫を飼っていた。
最初はちょっとした弾みに耳の側で鈴かベルが鳴ったように感じた。
空耳かなと。
次第にそれが空耳ではなく、耳の側から聞こえていることに気づく。
夜寝るときに右に寝返りを打つと聞こえてくる。
ギリギリギリギり・・・・りりりりりり・・・・
耳鳴りのようにずっと続くわけではなく、首を左右や上下に動かした拍子に聞こえる。
その音がだんだん大きくなり昼間も聞こえるように。
月曜の夜は寝付くのに邪魔になる程になった。
耳も詰まった感じがしてきたので中耳炎かもと思い、火曜の仕事帰りに耳鼻科に行った。
職場の近くのAビルクリニックは色んなクリニックが集まっている。
一番奥の耳鼻科のドアを開けると満員御礼が出そうな待合室。
1時間ほど待たされた。
若い女医さんはテキパキと説明してくれる。
聴力検査と鼓膜の検査から見ても中耳炎や突発性難聴などの心配はないとのこと。
奥の方で鼻づまりを起こしていて、鼻と耳をつなぐ器官が炎症を起こしているとのこと。
鼻から耳へ空気を通す治療をして、薬を出してくれた。
その夜は鈴虫はあまり鳴かなかった。
水曜日
薬はちゃんと飲んだのだが、翌日ワックスをかけているとまた鈴虫が騒ぎ出した。
アレルギー対応の薬らしく眠くなると薬剤師から聞いていたが、眠くなると同時にだるくなる様に感じた。
午後から寝てしまった私は夕方起き出して何とか夕食の準備はしたものの、胃の具合も悪くなった。
おまけに夜10時ごろ自動車学校から帰ってきたくぅが「風邪をひいたみたい、熱は37度だけど、体中の関節が痛い」と言い出す。
木曜日。
起きてみるとくぅは39度の発熱。
私は胃炎が酷くなり薬を飲んでも嘔吐してしまう
二人仲良くMクリニックへ。
ところがこちらも休み明けで満員御礼。
ゴホゴホと咳をする人がたくさん居る待合室。
ハンカチで鼻と口を覆って、風邪をもらわないように待つこと1時間。
検査の結果くぅは立派なインフルエンザ。
「ご存知の通りタミフルは使えませんので」と医師。
初めて家にやってきたのに、なんてタイムリーなインフルエンザ
タミフルは飲ませたくなかったので別にいいんだけど。
「マオウトウ」という漢方を処方してくれて、
「熱は出しっぱなしにします、激しい咳などの感染症が出たらすぐに来てください。水分を摂って安静にして」とのこと。
2週間ほど前なぎぃが39度の熱を出したときはインフルエンザではなかったので、くぅは自動車学校でもらってきたのだろう。
これで、大学の入学式までに免許をとるのは難しくなった。
私の方はいつもの胃薬と軽い風邪で「カッコントウ」を処方してもらう。
もし熱が高くなったらすぐ来るようにと言われて。
その日は二人ともおとなしく寝ていた。
私の胃炎は夕方になると薬が飲めるようになった。
金曜日、くぅの熱は37度に下がっていた。
私は依然、薬とジュースなどの流動食。
くぅは夫が作った夕食のなべをもう普通に食べている。
そして土曜日の今朝、くぅは熱を測ったら35.6度。
「平熱低かったっちゃね」とすっかり元気になっている。
若者の体力は凄い。
私はやっとおかゆにたどり着いたと言うのに。
私の風邪は鼻のつまりが相変わらず、鈴虫も寝ようとすると騒がしい。
胃炎の方はもう心配ないが、耳の奥の鈴虫を退治するのには時間が掛かりそうだ