啓蟄というのに北風が冷たくて冬に戻ったようなお天気。
晴れていたが、風が強かったので自転車はやめてS大病院まで歩いて行った。
乳がんの手術から2年目。
マンモグラフィーを撮る予定。
歩いて20分、10時過ぎに到着。
待合室は結構込んでいた。
まずは2ヶ月に1回の腫瘍マーカーの検査のため採血。
今までは最後だったのにと思っていたら、採血の後すぐに放射線科に行ってくださいと言われた。
放射線科の待合室もいつになく人が多い。
30分ほど待たされた後、二人一緒に呼ばれて放射線科の中に入る。
エコーやCTなどの部屋を通り過ぎ、レントゲンの部屋の前で順番を待つ。
これまで何度かのマンモグラフィーは女性の検査技師だったが今日は若い男性。
CTの時に注射などをする女医さんが立ち会った。
女性技師の時は一人だったが、男性技師だからなのだろう。
手順なども微妙に違うようだ。
「では、右から」
「え?片方でしょう?」
「いえ、オーダーには指定はありませんが」
「右は手術して、無いんですけど」
手術跡を見て、技師は焦って「先生に相談します」だって。
多分、担当医がオーダーを書き落としたのだろう。
しかし、見れば分かるだろうに。
無いものは検査の仕様が無い。
そんなこんなで無事検査は終わった。
ホルモンを抑える注射を受けていると乳腺がしぼんで、マンモグラフィーも痛くない。
嬉しいような、悲しいような
外科・内科の前の待合室に戻ってまたしばらく待つ。
たくさん居た患者も次々に呼ばれてだんだん減っていく。
TVは国会中継。
目を閉じてぼんやりしていると寝てしまいそうだ。
12時を過ぎて、担当医が注射をスタンバイしながら名前を呼んだ。
とりあえず先に注射をしますと。
ホルモンを抑える注射は今回で終わり。
毎月右、左、右と痛いのを我慢してきたが、終わってしまえば何だか気が抜けたよう。
それからエコーの出来る診察室が開くのを待って、レントゲンの説明。
「レントゲンで見ると丸いものがありますから、一応エコーで確認します」と言われて、ちょっとビビッた。
「6mm程の水が溜まったのう胞で良性のものです」
ホッとしているところに「僕が転勤になるのは知ってますか」だって
これだから大学病院はいやだ。
熊のプーさんみたいな優しいちょっとドジな先生だったけど、2年でさよなら。
手術をしてくれた先生も私が退院してすぐの4月には転勤して行った。
ゆっくり挨拶をするまもなく「ありがとうございました」とだけ言った。
先生が変わることが今日一番のショックだ。
でも、次はどんな先生になるんだろう。