不景気ではない

　今の日本が不景気か否かと尋ねられたら
「好景気ではないが、かといって動揺をもたらすような不景気ではない。　世界を見渡したとき、むしろ安定している」
　と答えるであろう。
　一部の実質値上げ等があれども大きく経済が後退してゆくとは思わない。
　ある程度の財産が元々有って相続問題が起きそうな方々においては算段も必要だ。　そんな方々でなくても資産運用の技術に長けているに越したことはない。　もし、正反対に壮年以降で人生の設計図が全く描けぬほど困窮した状態にいる人ならば、高齢者を支えるだの介護だのは後回しとなり、まず自らの生活を成立させることに腐心しなければならない。
　少なくとも私が周囲を見渡したり何処かへ出掛けたりして見聞する限りでは、有り余る財産を騙し取られたり、真逆に（本物の）不景気にあえいで零落していたりといった場面に遭遇することはない。
　ウソかマコトか、今年の新成人の多くが
「政府に期待できません」だの「状況が良くなると思えません」と言ったという。
　呵々大笑。
　赤子じゃあるまいに、何かして貰えるのを座して待っているのか？　改善を望むならば自分達が良化させようと考えて然るべきだ。
　はっきり言って若い人たちよ、あなたたちは全く恵まれた国に生きている。　世を渡る賢明さをそこそこ持ち合わせていさえすれば、丸裸一文無しにならず、明日の食事に困りもしないのだから。
　成人式に行っておらず、振袖を着ていない。　バブル景気にも無縁だった。　然しながらそれによって被害も恩恵も被らず自分は現在に至っている。