近々、毎年恒例行事にしている人間ドックを受けに行く。
過去に大病を患って以来だから、かれこれ二十数年になろうか。 年に一度は必ず宿泊付きで全身をチェックする。
現在まで精密検査となっても結果は「異常なし」という判定に落ち着いているのだが、運動不足やら不規則生活やらが重なる此度はどのような状態か予測不可能だ。 但し、今や最大の難関である「加齢」という二文字は、もれなくついてくる上での結果なので、もはや多少のことがあっても驚かないであろう自分がいる。
高齢の知人がいて、医師から何もかも「年相応です」で片づけられるとボヤく。 気持ちは解らぬではないが、この “年相応”という言葉、こと身体において実はかなり有難い言葉なのじゃないだろうか。
先に書いたとおり自分が過去に患った病は、近年云われるところのAYA世代の癌だった。 むしろ若かったせいか我が命に関して大丈夫であると根拠無き自信を持っていた。 もしも発見が遅れておれば、或いは病態が少し異なればその生命が相当危うかったと知ったのは後のことである。