“ニシキゴイ事件”の主人公である猫の花ちゃん。 その子猫のことだが、名前を知らないので仮に「小花ちゃん」とでもしておこう。
この子は親の遺伝子を受け継いで、相当すっとぼけた性格だったらしい。
現在主流になっているドラム式洗濯機よりも、全自動洗濯機の時代よりも、さらに昔タイプの二層式洗濯機が多かった頃に、小花ちゃんは知人に飼われていた。
ある日、洗濯物がいっぱいで回転している洗濯機に向かってポイッと飛んだ小花ちゃん。 今の洗濯機ならば安全の為に蓋が開けば動きをぴたりと止めてしまう。
「お前、本当に仕事してるのか? 見せてみろ」
とツッコミたくなるぐらい、作動している様子を見せてはくれない。 ところが、二層式は奔放なまでに中身を覗くことが可能だった。
通常は閉めてある蓋を知人がちょっと開けていた時、普段から洗濯機の上がお気に入りだった小花ちゃんが、中に飛び込んでしまったのである。
知人が慌てて駆け寄ったら、何が起きたか理解できないといった感じできょとんとして、洗濯物と共に回っていたという。
猫は概して水が苦手だ。
私の実家の庭に池、正確には池の名残があるが、まだ其処に水を溜められていたとき、しばしば野良猫が池の魚にちょっかいを出しに来て困り果てていた。
罠にかけるつもりはさらさらなかったのだが、魚を引っかけられぬようスチロール製の軽い風呂マットを浮かせてあった。
すると、堅牢な台に乗ったつもりの野良猫、ずざざぁーっと水没。
「フギャ!」
と総毛立てて、傍らの木を登り逃げていった。
言っておくが、決して猫が嫌いなわけではないので誤解無きよう。
この子は親の遺伝子を受け継いで、相当すっとぼけた性格だったらしい。
現在主流になっているドラム式洗濯機よりも、全自動洗濯機の時代よりも、さらに昔タイプの二層式洗濯機が多かった頃に、小花ちゃんは知人に飼われていた。
ある日、洗濯物がいっぱいで回転している洗濯機に向かってポイッと飛んだ小花ちゃん。 今の洗濯機ならば安全の為に蓋が開けば動きをぴたりと止めてしまう。
「お前、本当に仕事してるのか? 見せてみろ」
とツッコミたくなるぐらい、作動している様子を見せてはくれない。 ところが、二層式は奔放なまでに中身を覗くことが可能だった。
通常は閉めてある蓋を知人がちょっと開けていた時、普段から洗濯機の上がお気に入りだった小花ちゃんが、中に飛び込んでしまったのである。
知人が慌てて駆け寄ったら、何が起きたか理解できないといった感じできょとんとして、洗濯物と共に回っていたという。
猫は概して水が苦手だ。
私の実家の庭に池、正確には池の名残があるが、まだ其処に水を溜められていたとき、しばしば野良猫が池の魚にちょっかいを出しに来て困り果てていた。
罠にかけるつもりはさらさらなかったのだが、魚を引っかけられぬようスチロール製の軽い風呂マットを浮かせてあった。
すると、堅牢な台に乗ったつもりの野良猫、ずざざぁーっと水没。
「フギャ!」
と総毛立てて、傍らの木を登り逃げていった。
言っておくが、決して猫が嫌いなわけではないので誤解無きよう。