2013年も残すところ1ヶ月足らず。 長らく書いてなかった《ゲームソフト勝手に評価》の一環として、今年度ソフト大賞を勝手に決定した。 PS4ハード本体の発売を来春にひかえて、PS3ソフトである。
大賞に輝いたソフトは『ラスト・オブ・アス』。 前評判の高さに違わぬ近年稀なる上質のゲームだった。
物語の舞台は謎の寄生菌が蔓延するアメリカ。 凶暴な感染者と数少ない生存者が命を奪い合う世界で、非情に生きる男ジョエルと14歳の少女エリーが大陸を東から西へと横断する過酷な旅を描く。
あまりにも壮絶な表現に、CEROがZ指定なのは当然と言える。 しかし、壮絶であるがゆえに人間が持つ多面性や非論理性が炙り出される。 追いつめられた時に人はどう行動するのか、不死身のヒーローやヒロインではない生身の人間たちが選択する手段は如何なるものか、サバイバル・ホラーに近いにもかかわらず、本作はその有り様を極めて現実的に突きつける。
ビジュアルは過去最高級の臨場感なので、プレーヤーは全く映画の中に放り込まれたかのような気がしてくる。 自らが主人公となるアクション・アドベンチャー・ゲーム全体がFPS(自己視点)主流という時代もあったが、TPS(第三者視点)でありつつ遜色ない出来の作品としてこれは、同じくTPS中心である『バイオ』『MGS』『アンチャーテッド』といったシリーズ物ともまた一線を画す格別の没入感をもたらしてくれた。 時には甚だしく凄惨で、時には息を呑むほど美麗な、その場面毎の光景に見惚れてしまう。
さらに主人公ジョエルの感情変化や、少女エリーの健気さと幼さが同居する姿は、実在する人物に対しての如き共感を呼んで余りある。
ネット上で侃々諤々で語られたエンディングについては――未プレイの方はどうか体験して、ご自分なりの解答を導き出して下さい。
ストーリー:5、グラフィック:5、操作性:4、音楽:4、熱中度:5
(以上5点満点)
大賞に輝いたソフトは『ラスト・オブ・アス』。 前評判の高さに違わぬ近年稀なる上質のゲームだった。
物語の舞台は謎の寄生菌が蔓延するアメリカ。 凶暴な感染者と数少ない生存者が命を奪い合う世界で、非情に生きる男ジョエルと14歳の少女エリーが大陸を東から西へと横断する過酷な旅を描く。
あまりにも壮絶な表現に、CEROがZ指定なのは当然と言える。 しかし、壮絶であるがゆえに人間が持つ多面性や非論理性が炙り出される。 追いつめられた時に人はどう行動するのか、不死身のヒーローやヒロインではない生身の人間たちが選択する手段は如何なるものか、サバイバル・ホラーに近いにもかかわらず、本作はその有り様を極めて現実的に突きつける。
ビジュアルは過去最高級の臨場感なので、プレーヤーは全く映画の中に放り込まれたかのような気がしてくる。 自らが主人公となるアクション・アドベンチャー・ゲーム全体がFPS(自己視点)主流という時代もあったが、TPS(第三者視点)でありつつ遜色ない出来の作品としてこれは、同じくTPS中心である『バイオ』『MGS』『アンチャーテッド』といったシリーズ物ともまた一線を画す格別の没入感をもたらしてくれた。 時には甚だしく凄惨で、時には息を呑むほど美麗な、その場面毎の光景に見惚れてしまう。
さらに主人公ジョエルの感情変化や、少女エリーの健気さと幼さが同居する姿は、実在する人物に対しての如き共感を呼んで余りある。
ネット上で侃々諤々で語られたエンディングについては――未プレイの方はどうか体験して、ご自分なりの解答を導き出して下さい。
ストーリー:5、グラフィック:5、操作性:4、音楽:4、熱中度:5
(以上5点満点)