日々是好日

身辺雑記です。今昔あれこれ思い出の記も。ご用とお急ぎでない方はどうぞ・・・。

一弦琴「土佐の海」

2007-12-15 12:07:08 | 一弦琴
清虚洞一絃琴の曲は一通り習い終えたと言うことで、先月からお浚いに入った。そこで自分で選んだ曲のお浚いをみてくださるよう先生にお願いをした。最初に選んだのが「土佐の海」である。

          詞 真鍋豊平
          曲 真鍋豊平

  土佐の海 底の海石(いくり)に 生ひいづる
  珊瑚の玉の 玉なれや 赤き心の 貫之の
  大人(うし)の命(みこと)の 住みませし
  昔しのべば 今もなほ その名は高く 
  世にめづる 宇田の松原 うちよする
  波の音清く 見る目ゆたけし 土佐の海原

驚いたことに最初に教えていただいたときの記憶がほとんど残っていないのである。でも譜本にはその時の書き込みが残っているから、習ったことは間違いない。だからこそお浚いが大切なのだ、と自分に納得させる。

この曲を暗譜で弾ける程まで時間をかけてお浚いを重ねた。いろいろと疑問点が出て来るので、その箇所にしるしをつけておく。先生と向かい合って坐り、視野の片隅に先生の動作が入ってくるような姿勢で弾き唄う。譜を絶えず見ながらではこのようなことは出来ない。そして先生の動きを数十ミリ秒の遅れでなぞるようにする。

今朝のNHK連続ドラマ「ちりとてちん」で、草若師匠が弟子の四草に訓戒を垂れていた。「テープを聴いて練習するだけではあかんのや。身体の動きに間の取り方、それを学び取らなあかん」というようなことを言っている。私は大きく頷いてしまった。その通り、それなのにこれまではせっかく先生と相対していても、そこまで気を配るゆとりがなかったのである。

先生の身体の動きは無駄がない。右手と左手が慎み深くしかい優雅に琴の上で舞うとひとりでに琴の音が流れ出す。玄妙である。さあ、私も頑張りまっせ!

追記(12月19日)

演奏を差し替えた。

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