日々是好日

身辺雑記です。今昔あれこれ思い出の記も。ご用とお急ぎでない方はどうぞ・・・。

シャンツァイ(香菜)たっぷり

2009-06-22 19:32:42 | Weblog
かれこれ半世紀前、群愛飯店が三宮高架線北側のサンセット通りに店を開いていた頃の話である。中華粥をはじめて注文したところ白粥とお皿に生魚の切り身に油条やシャンツァイなどが盛られてやってきた。言われるままに具を白粥にあけてかき混ぜているうちに切り身が熱で白くなると出来上がりで、シャンツァイの強烈な香りに異国情緒を感じたのがこの香草とのお付き合いの始まりであった。

ある時、研究室の後輩をこの店に案内してお粥の美味しいことを力説して勧めたところ、シャンツァイのことを知っていて、あれだけは苦手なので、と遠慮したことがあった。人によって得手不得手がはっきりしているようであるが、私はあの匂いに惹かれてよく南京街の八百屋で買っていた。シャンツァイは西洋名をコリアンダーと言い、種がスパイスとして広く用いられているようである。昨夕も衛星放送の番組でパキスタン大使館の料理人が独自のカレーを作るのにコリアンダーの種をすり鉢で砕いていたが、種を使った調理法が一般的なのかも知れない。しかしわが家ではシャンツァイが香菜とも呼ばれているように、葉茎として使ってきた。たまたま今年はその種を見つけたので、早速プランターで育てることにした。

プランターでも溝を掘って種を蒔き、育ってくるにつれて間引きを繰り返し大きくするらしい。しかしそんな面倒なことを止めてプランター一面に種を蒔いたところ、芽が出てぐんぐんと成長し始めた。5センチぐらい伸びた頃に間引いたところ、それでも強烈な匂いがしたので、あとは育つままに任せて適当な大きさになったものを間引くことにした。それだけで一回分の材料になるのである。


となると遠慮は要らない。要るだけ摘み取ればいつでもたっぷりと料理に使える。まずはピータン豆腐とピータン粥に使った。



こんな調子でプランター一杯のシャンツァイを食べ尽くすまでには汗にも匂いが出てくるのではと少々気になるが、なんと「千夜一夜物語」のなかで媚薬、催淫剤としてコリアンダーが登場するとのことである。これは多分種のことだろうと思うが葉にも効果があるのだろうか。満員電車だけは避けることにしよう。


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