日々是好日

身辺雑記です。今昔あれこれ思い出の記も。ご用とお急ぎでない方はどうぞ・・・。

「中2女子殺害」事件は親不孝娘・息子物語だ

2006-04-23 11:25:46 | 社会・政治
昨夜(22日)と一昨夜、夜7時のNHKニュースのトップが「中2女子殺害」の報道であった。折角の食事が不味くなったし、この不愉快な報道をついついテレビを切ることもなく見続けたことで二重に不愉快になった。

私は以前に「新聞・テレビに『殺人報道』はいらない」とこの類の報道の無意味さを論じているので以下はその繰り返しのようなものである。

高校一年の男子生徒が交際相手の中学二年の女子生徒を殺害したとのこと、2、3年間の付き合いだったらしい。昔流では上品に云っても『不純異性交遊』、その実『桃色遊戯』のなれの果てであろう。

事件の背景が簡単に分かる筈はない。はっきりしていることは殺された女の子と殺した男の子がおり、それぞれに親がいるということだ。女子生徒も男子生徒もこの事実だけもってしても罪深い親不孝者であると断じることができる。女子生徒・男子生徒のいずれもが自分に愛情を傾けている親の、そして相手の親の存在をどう考えていたのだろう。

私が教えを受けた「父母ニ孝ニ兄弟ニ友ニ夫婦相和シ朋友相信ジ恭倹己ヲ持シ・・・」や「身体髪膚これを父母に受く。あえて毀損せざるは孝の始めなり」の戦中世代をあらためて貴重に思うのである。

昨夜のNHKテレビでは女子生徒が笑顔で振り向く場面のビデオテープが流された。コーラスのソプラノのパートリーダーであったとか、そのような周辺の談話が流された。男子生徒は珍しくもちゃんと挨拶の出来る明るい子であった、とのコメントなどもあった。NHKは何を考えてこのような場面を流したのだろう。

この『いい子報道』は私に云わせると全くの無価値だ。未成年者であっても人は人、複雑なものでいろんな側面があって当たり前のこと、もちろん『いい面』もあるだろう。しかし常識を働かせばこれは親を泣かせる親不孝者の不始末ではないか。『こんなにいい子が殺されるとはなんて可哀相なこと』とでも云いたかったのだろうか。サスペンス番組の時間でもあるまいし『ニュース報道』の使命からは完全に逸脱している。おかげで『竹島問題』が取り上げられたのはその後である。だからこそ私はNHKを国営放送にと主張しているのである。